笑って泣いた映画:サン・ジャックへの道

今日は、銀座で映画を見て帰りました。

レディースデーだったので混むと思いましたが、ホント、混んでました。30分前にはもう劇場の席の半分の人が並んでいました。

見た映画はこちら

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俳優がみな上手で、そして、映像がきれい。ストーリーはお約束的な展開ではあるものの、わざとらしかったりイヤな感じは絶対にしない。
さらに、字幕の訳が上手く、館内がこんなに盛り上がったのは久しぶりです。






詳しいストーリーは公式HPにおまかせしますが、母親の遺言で中の悪い3兄姉弟(会社経営の兄ピエール、高校の国語教師の姉クララ、アル中で失業中の弟クロード)が、サン・ジャック(日本でいうところのサン・ティアゴ ドイツ語だと聖ヤコブ、英語だとジャック)へ巡礼の道を3ヶ月かけて歩くことに。彼らは遺言執行人である弁護士が予め用意したグループに入り、さまざまな理由から巡礼の道を歩むことになった人々との関わりを通じ、自らを、そして他の兄弟を変えていくことに・・・。

この映画はフランスだから作れた映画だなとつくづく思いました。

「巡礼の道」はカソリックの大切な道です。日本でもNHKや民放の番組で取り上げられていますので、最近、よく知られるようになりました。しかし、この映画では、その道を歩くのはカソリック信者だけではないのです。グループには二人のアラブ系少年が参加しています。とても優秀なガイドもアラブ系に間違えられます(「色が黒いのはダメらしいよ」という台詞があります)。フランスにおけるアラブ系の人たちが置かれている立場が映画からよくわかります。少年の一人サイードは高校まで通えたけれど、彼の従弟ラムジィは失読症で学校も通えず、識字能力はまったくありません。カソリックとイスラム(アラブ系)が共有している国ゆえの社会問題なども台詞(字幕)から浮かび上がってきます。

サイードと同級生の女の子二人(一人は彼らの学校の女校長の娘カミーユ、もう一人はお金持ちの娘エルザ)にも、それぞれ悩みがあります。サイードはラムジィが字が読めるようになってほしいと思い、彼や彼の母親にはメッカに行くと言ってお金をださせます。カミーユのことが好きなサイードは、勉強のできる彼女にラムジィに字を教えてあげて欲しいと頼みます。親が教師だというのが重荷の彼女は引き受けるものの、教え方がわかりづらく効果なし。ひょんなことからクララが引き受けることに。

道中、色々な小さな事件が起き、意外な人がそれを解決していく。

そして、涙を誘う事件が!

カソリックの国とはいっても、信仰心はない、と言い切る人たちが増えているのも事実。3兄姉弟のうち、兄と姉は信仰心はない、と嘘ぶります。特に姉が教会に対して批判的なことを辛らつに言うシーンは、ユーモアの中にピリっとしたものがあり、面白く思いました。

小道具である携帯電話の使われ方にも注目です。巡礼の道は自然の中にあり、日常社会と距離をおくために歩くわけですが、現代社会に生きる以上は、携帯電話は欠かせないのでしょう。この監督は「赤ちゃんに乾杯」などで有名なコリーヌ・セロー。彼女のユーモアと社会風刺のセンスには脱帽でした。

詳しくは是非映画をご覧になってください。ああ、もう、私は劇場で思いっきり笑い、そして、ぽろぽろと泣いてしまいました。

そしてですね。サイード役の男の子(公式HPでは写真もクレジットも出てませんが)が、バラックの顔に似ているのです。それだけに、ますます映画にのめりこみ・・・・。

最後はハッピーエンドです。お約束どおりの映画です。涙を両手でゴシゴシぬぐって(だって、ハンカチは通勤バッグの一番下にあって、取り出せなかったので)、最後にもう一度大笑いさせてもらいました。

とにかく、是非是非是非。オススメです。

4月14日追記
一部の文章の前後を入れ替えました。
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Tracked from ケルン、るんるん♪ at 2007-11-01 20:54
タイトル : ホタテ道
「サン・ジャックへの道」(日本語公式サイト) リンクさせて頂いている東風さんやveroniqueさんがご覧になって いい映画だ、とおっしゃっていた「サン・ジャックへの道」、ようやく ドイツ語版吹き替えですが見られました。フランス映画なのに登場人物が ドイツ語で話しているのはホントはイヤなんですが仏語版独語字幕上映は ベルリンでもケルンでも見つけられませんでした。あうう。 ガイドのギイも含めて総勢9名で二ヶ月かけてフランスからスペインまでを 歩こうというお話。もともとがカトリックの...... more
Commented by akberlin at 2007-04-15 07:14
見たい、見たい!ぜひ見たい!
この前ご両親と巡礼の道を歩きたいと話されたと言う東風さんに
ぴったりの映画でしたね。
ケルンもカトリックの強いところなので巡礼に行く人、多そうです。
Commented by eastwind-335 at 2007-04-15 16:54
akberlinさん、こんにちは。
もう、もう、オススメです。ドイツでDVDが出ていたら是非是非。きっと、ドイツだったら、アラブ系じゃなくてトルコ系なのでしょうね。おなじアラブ系でも色々な国からだなあと思います。
この映画、父も見たいと母に言っていたそうです。3ヶ月かけて全行程と歩くのはムリとして、一つ、二つの宿には泊まる3泊4日ぐらいの行程からまず始めて・・・と、もう私の頭ではプランニングが始まっていますが、フランス語もスペイン語もできない父娘の珍道中は今から想像ができ、そのうえ、今回映画をみながら思ったのですが、父は途中でおやつが一切でない(食事のシーンはありますが)を見たら、「行くのやめる」と言い出すかも・・・。あ、私がおやつを持っていってあげればいいのかしらん。
Commented by akberlin at 2007-11-01 20:56
ずいぶん遅くなりましたが、ようやく観られたんですよ、これ。
で、とっても気に入りました。DVDも出たら買っちゃうかも、です♪
TBさせて頂きました〜。
途中の宿で出たスープとかシチューみたいなものもギイが
作ってくれるツナとパスタのサラダみたいなお弁当もおいしそう♪
by eastwind-335 | 2007-04-13 23:30 | 映画 | Trackback(1) | Comments(3)

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