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脳内読書すごろく

腰痛という思わぬ伏兵が昨年12月ごろから私の左半身に身を潜めていたようで、歩くのも小走りするのも問題ないのだけど、ちょっと体をねじって位置を変えたりするときに非常に「いたたた」なことが続き1か月。
夜、寝返りを打っているときに痛みを感じて目覚める毎晩でした。
レントゲンを撮ったら、背中の一部が側弯していると。内科でお世話になっている、本業は整形外科のドクターに「これは、姿勢が悪いからではなく、遺伝性のものだから」と言われました。外観では姿勢が悪いとは思えないとのこと。両親の親族の「だめだめ遺伝性のもの」は基本的に私が担うことになっているので、「あー、また?」と思うぐらいでしたけれど、老人になった時に備え、どっちの遺伝なのか両親に確認したい。でも、老親に腰痛もちになったと知れたら次の巡礼の旅はおろか、3月に予定している久しぶりの訪韓も、家人との家族旅行も、「やめておきなさいよー」と一度は言われちゃうなあーと思うと、実家に帰った時も言い出せず・・・。

腰痛の原因として思い当たるのは11月初めに、用務先の紅葉の美しさに気を取られ、石畳で尻餅をついたことぐらい。でも、尻餅をついたときにはお尻にこぶができるほど確かに痛かったけど、腰は痛くなかった。本当にどうしちゃったんでしょう。ホームドクターに伺っても「本当はもともと腰痛が起きてもおかしくない骨の配置だから、尻餅で身体が気づいちゃったのかも」という返事。

というか、腰痛がいままでなかったことのほうが「奇跡」ですって。確かに、リフレクソロジーをやってもらう都度「腰痛がありませんか?」って聞かれていたから。でも、マッサージより痛いものはなかったんですけどね(笑)。

そんな腰痛も3が日があけるぐらいから非常に楽になりました。まだ痛いところはあるのだけど、痛みの大小でいえば小さい。
そして、一昨日は代行のドクターが「背中、レントゲンの写真ほど湾曲してません。痛みがあるときは一時的に湾曲することがあるんですよ」と。そんな言葉も薬になったのかもしれません。
読書のスピードもあがり借りた本のうち2冊を読み終えました!
病院の待ち時間を使って少しずつ読んでいた『イングリッシュネス』。次にイギリスに出かけることがあったら、こういうことは気を付けて避けようとか、やってみよう、とか、勉強になりました。原著の半分しか訳してないそうです。続きも訳してほしいなあ。
そして、夜、痛みを感じない体形を布団のなかでさぐりながらページをめくっていた『イングランド・イングランド』。この2冊を同時に読み進めたことで、特に後者をよりおかしく(興味深く)読むことになったと思う。

イングランド人が思う「イングランド」はいったいいずこに?、がテーマの『イングランド・イングランド』。

最近の日本に置き換えても十分成立するストーリーだと思いました。
お子さまシュショーとそのお友達が強調する「日本」、マスコミが2020年に向けて作り上げようとしている「クール・ジャパン」、そんな調理方法で毎日ご飯を作ってる思われちゃ困るんだけど、というのが本音の世界無形遺産「和食」だの、国技という名を捻じ曲げはじめている相撲協会、そして、WM南アフリカ大会以降のサッカー日本代表に枕詞のようにつく「日本らしさ」。まだまだある。

外からの評価を受けいれず、中の人間がかたくなに「らしさ」を求めてしまう恐ろしさが気になっている私。
単なるユートピアコメディじゃないなあ、ジュリアン・バーンズの作品は、と思います。


by eastwind-335 | 2018-01-07 20:53 | Books | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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