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「楽しんで」という時点で決まっていたのかも

仕事の都合で、キックオフ前には家を出なければならなかった私。
BSをちゃんと録画しましたよ!

職場についた時、先輩が「おい、気落ちするなよ、1-4だけどな」と。
うーん。私としては1-2ぐらいで前半が終わるのかなって思ってたんだけど、そうかあ。
朝の一仕事を終えたところで「やっぱり勝てなかったなあ」という声が。

それを聞いて、さて、私は何をしたでしょう?答えは後で(笑)。

午後は半休をもらい恒例の婦人科検診。予約していた時間より遅くに診察が始まったので、自宅に戻って録画した試合を見るのも遅くなりました。

試合前の小一時間の余計なところをカットして(スタジオは申し訳ないけど、ウザかった。我が家はあの女性アナウンサーが苦手で夜9時のニュースもスポーツの時間になったらチャンネルを変えたりしていたぐらいでして・・・。9時のニュースも卒業したし、しばらく見ないで済むと思ったら・・・
3位決定戦からスタジオアナウンサーとして出てきた!ドイツが勝てなかったのも、モニョモニョ・・・(違)。
そして、スタジオにいる解説者である元なでしこの二人・・・うーんうーん。いや、こういう公共の電波を使って現地解説者に「ちゃん」づけでよびかけるのって、いったいどうなのかなあ。
私は古いタイプの人間なので、こういう時の切り替えができないのって、良くないと思うのです。試合だって同じ。なんだってon off。民放だったら「ちゃん」付けとか「愛称」でよびかけもありだろうけれど。

そういう意味では、アメリカ選手、とくにワンバックのほうがずっと「なでしこ」なんじゃないか?と思うような前日の記者会見の発言。哲学者みたいな人だなあ、って。澤へのリスペクト、そして4年前から絶対に負けたくない、あの日を絶対に忘れないという強い気持ち。英語もなんというんだろう、滑舌が良いというか(え?)。アメリカの並々ならぬ意気込みをワンバックから感じるワタクシ。

結果を判ってみる試合ですが、詳細はまったくわからない。つまり半分生放送状態(笑)。安藤がでっかいでっかいGKである山根(身体は大きいけれど、名前も可愛いし、なんというか可愛い子だよね!)におんぶされてベンチに入るところから、目の奥がツーンとしてしまう私です。この雰囲気の良さ、作ったような仲良し感じゃなくて、年齢の差のあるチームを一つの女子の親戚会みたいにしちゃったなでしこたち。宮間は世代交代が始まりつつあったオリンピックの時には、みんなに声をかけ、手紙を渡しと、キャプテンとしてこまめにみんなを繋いでいったという話は有名。カリスマじゃなくて、信頼が大切。

試合開始。
まさかの3分目の失点。いや、しかし、ロイドはすごいよ。敵ながらあっぱれな決め方だった。なでしこたちは団子状態になっていた(結果として)。
そして5分。
今から思えば、ロイド空いてるじゃん、というような状況。もう、終わったことだけど、やっぱりあそこに1人もいなかったっていうのはちょっと意外な状況だった。

5分から14分は少し、なでしこらしい感じがでてきたかなあと思ったのだけど。
16分にはロイドがポーンと蹴ったら、入っちゃった、みたいな。海堀だってビックリ、だったと思うよね。そして、まさに、太陽が目に入るというピッチ。2点目が入った時に、有吉が手をかざしていたのがわかるように
まあ、いうなれば、去年のWM14の父ちゃんちとブラジルの試合のような・・・って感じ。こうなると入り出したら止まらないってかんじ。そして、ロイドはエンジンフル回転。

宮間が中に入って、少しボールをうまく次に廻してくことができるようになった感じが。やっぱり宮間は日本のラムたんなわけですよ。FKの技術ですばらしーい、と評価されている彼女ですが、それ以上にすごいのは、宮間の二つ先を見てるその頭脳なんだよなあ~と。確かに、宮間のような正確なキック(それがステキFKになるわけだし)もなでしこでピカイチだけど、私はもっと彼女の頭脳を褒めてほしいのです。ゲームメーカーなのですよ。

失点したらすぐに選手を集めて、意思疎通をするって、男子はやってるかい?カピテンハセベは次の試合ではぜひ取り入れてくださーい!

大儀見が決めた25分前後から30分ちょっとまでも、なでしこらしい感じに。
意外な交替だったのが、岩清水と澤の交替。
私は結果はわかってるけど、ゲームは一切見てないし、ネットも今日は一日見ることができない環境だったので(私はスマホじゃないから電車の中でも見ることができないし・笑)、交替についても詳細はわかってない。知ってたのは「澤が出た」ということだけで、誰と交替だったかは知らなかった。
ベンチに座ったと同時に岩清水は号泣。これをみて私はまたまた涙。悔しかったよねえ。岩清水は自分のせいだ、って思っていたから、ボールカットにも積極的にかかわってきたところでの交替だったし。
ああ、まさか、こんな前半から泣いちゃうとは思わなかったよ~。というか、私は自分の涙もろさにびっくりです!
佐々木のおっちゃんが岩清水を下げたのは、澤を入れて、真ん中で押さえゴール前での危険を回避させたいという考えだったのでしょうか?ゴール前でアメリカがボールを持ったら、低くても高くても、どちらにしても脅威になってしまう。
そういうゴールだったからね、アメリカの4点は。

33分になると、川澄に代わって菅澤。え?え?え?ここについてはおっちゃんが何を考えていたのかがわからなくなりました。だって、菅澤は「おばちゃんだけどちょっと遠慮がちな女の子」なのよねえ。私は彼女を次代のゴールゲッターとなることを期待してるんだけど(そしてなれると思う)、勇気のある飛び込みが彼女の強さであるんだけれど、でもでも、アメリカは「知的な試合展開」で来ている。そうなると、川澄のような選手のほうがいいような気がするんだけれど・・・・。

前半終了。
安藤に肩を貸すようにして川澄、岩清水がロッカーに戻っていくシーンを見ていて、またまたジーンとしちゃいました。悔しい思いの3人だよね。決勝で最後までピッチにいたかっただろう二人、骨折をするつもりでカナダに行ったわけではない安藤と。でも、恨むような感じじゃなくて、3人はベンチから見た何かをロッカーでみんなに伝えたのではないか、と思うのです。

後半開始。
うわー、ワンバックが円陣で大声を上げてる。すごいよね。女子のサッカーをこうやってひっぱっていく人たちが各国にいるんだって、すごいこと。

後半7分のアメリカのオウンゴール(澤と競り合ってだから、澤が決めたようなもの、という解説者の説明に、うんうんうなづく)は宮間のあの遠くからの澤へのFK。
そして、すぐにキースがゴールを決めた。こぼれ球をしつこく前に運ぶのがなでしこのプレーだったのだけど、それをやったのはアメリカだった。

日本も頑張っているのだけど、ミヤマがすごくいいボールを出して、みんながそれに応えようと最後を決めるのだけど、そこにはソロががっちり止めてしまう。

このあたりで家人が帰宅。私が目を赤くしてるのをみて「ど、どーしたの?」と。いやいや、涙なくして見られない試合ですってば。
本当は1人でじーんとしてみたかったのに、家人が帰ってくると、妙なチャチャが入って、試合に集中できないじゃないのぉ~!家人は美人選手が好きなので、アメリカは好みだったそーです(オイっ!)。

そして、出てきたのが、ワンバック。澤が蹴っちゃったり、色々あったけど、この二人は最後なんだなあ、って。
ワンバックがレジェンドとしたら、さらにアメリカには隠し玉があった!なーんと99年のWMから出ているという生き字引のような選手ランポンが登場。下がるのはキャプテンロイド。
キャプテンビンデはワンバックの腕に。

ああ、試合が終わる前になると、たぶん、アメリカ側も少し力をぬきだしたからか、なでしこらしいというか、宮間のパスがどんどんとハマりだして。そして、みんな最後まで試合を投げなかったのがよくわかる。
歴代の男子A代表では見たことないシーンにまたまた涙。

試合終了のホイッスルと共に、アメリカの喜びの表情が大写しに。
そして、何度も岩清水の涙の顔が!それを見て、また涙。

解説の矢野さんが涙声になっていて、またまたワタクシも涙目、涙声に。
アメリカだって4大会ぶりの優勝なんだから!
アメリカのすばらしさ炸裂、アメリカは研究してきたんだった、4年前とは違うチームだって、アメリカは何度も言ってたのは本当だった、ってわかる試合だった。本当にあきらめなかった試合だったよね。一方で、日本が連覇っていうのは大変なことで、8年前までは一次リーグ敗退、なんてこともあった中で、なでしこたちが3大会連続してファイナルまで行ったことがすばらしいだから、と思うと、またまたジーンと。

表彰式はアメリカらしい、一つの一つのことが1999年から始まっているのだということがわかる。そして一つの時代が終わったというのがわかった、そういう仕掛けになってました。最後の最後に、ワンバックは、ビンデをランポンにつけて。

それを遠くにみつめていたなでしこは、ふたたび指輪を WMの優勝カップを求めて冒険をし続けるホビット状態に。でも、ホビットは信じて前に進むんだ!
それを極東のサッカーメディアがどう支えていくか?当然ながら今度のNumberは丸ごと1冊なでしこ特集だよね?とーぜん!それぐらいのお祝いはできるよね?
この4年間、なでしこの選手たちは、自分たちが勝てなかったら、女子サッカーの斜陽がまた始まってしまう、という危機感と緊張感だけで試合を続けてきた、という説明が、現地の解説者ふたりともから口々にありました。もちろん、私や家人はなでしこに勝ってもらいたい。負けてもいいなんて言えない。でも、楽しんでプレーをしてもらいたい。

楽しんでプレーをするためには、今まで以上の努力が必要になるんだけどね。

さてさて、試合結果を知って私がすぐしたことですが・・・。
実家への電話です!(ちょうどお昼休みになったので)
開口一番「ママ、見たでしょ?」と言う私に「パパがどうしてもがまんできないってテレビをつけたら4-1になってたのよ。私はもう少し後から見始めたのだけど・・・」と。
母が「それにしても、女子はあきらめないわよね。宮間選手はほんとうに素晴らしかったわねえ~。8年も前からこの選手のことを知っていたなんて、あなたが良いと言った人はホント息が長くて、世間に注目されるようになるのね~」と。
そして、母は言ったのです。
サッカーの神様は宮間に味方をした
宮間の女子サッカーを広めたいという気持ちが強かったから決勝に行けたんだと。日本の山は幸いにもいわゆる「強豪」は少なかった(たぶん、このあたりの知恵は父が授けたと思うのだけど・笑)。もしドイツやアメリカの山にいたら、決勝までいける確率は低かったはず。そして、決勝では負けたけど、負けた相手は最高の試合をした。負けたけど、あの試合を見てなでしこを悪く言う人はいないはず、と。

さあ、ホビットたちは足をとめることはできない。だって、来年はリオで五輪。開催時までは男子のテクラモリ丸に話題を持って行かれるかもしれないけど、始まれば結果を残したものがよし!なわけです。女子がんばれー!
泣くのは今晩だけよっ!(東風せんせいより)
by eastwind-335 | 2015-07-06 21:54 | なでしこたち | Trackback | Comments(0)

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