見たもの、見逃したもの
2015年 03月 19日
図書館で借りてきた本。
2冊目。
館詰系としては、待ってました!という感じの本です!
観光地としては人気のドイツ。しかし研究分野としては人気がないらしく(笑)。
そんな、ドイツ文化研究の専門家たちで書いた本。おまけに、団体旅行での観光地としてはあまりバスが足を延ばさない(!)「日本人にとって知る人ぞ知る」な博物館の紹介です(笑)。
とくに、現代では「ヴンダーカンマー」と呼ばれる16-18世紀の王侯貴族たちとその蒐集の背景にいた人たち、環境、当時の「イケてる知的好奇心」の在り方などがコンパクトに解説されている本です。
取り上げている街は「シュレースヴィヒ、カッセル、ゴーダ、ルードルシュタット、ハレ、デッサウ、ゲルリッツ、マンハイムとカールスルーエ、シュトゥットガルト、ランツフート」。
その中で、私が実際に見たことがあるのはシュトゥットガルト。
虎ママさんと初めてお目にかかった時に、待ち合わせ前に行った博物館です。そんな「スゴい」ところとは思わず、州の博物館、程度の気持ちで見に行きましたが、そうだったのね!と。
ワタクシも同じところに目をつけていたのだな、と。しかし、それらにそんな意味があるとは知らなかった!
見逃したものもたくさんありそうな。あの頃撮った写真を見直そう!と思いながらページをめくりました。
また、数年前にニュースになった中央駅の改築についても触れられています。かなり現在の形を残したままの建築計画となったようですね。国立駅などの改築を思い出すと、本当に日本っていうのは、そのあたりの感覚がねえ・・・(こそこそ)。
行ったことはある街だけど、館詰系のワタクシなのに博物館見学をしなかったのはゲルリッツ。ゲルリッツへ行くにあたっては目的があってのことだったのでした。だから、私は今も満足した旅行になってるのだけれど、この本を読んだとき、うわー、こういう物を見逃してきたのね、ワタシ、という気持ちにもなりました。
熱帯雨林.極東によれば、写真が100枚はついている、ということでした。確かに枚数的にはね。
でも、こういう本なのに、本のカバー以外にカラー写真がないって、なんだかねえ~。
ヴンダーカンマーは白黒じゃ、魅力半減なんだけどなあ~。
分担執筆で書かれたこの本。それぞれの担当者が撮ってきた写真が多くて、興味深いのだけど、風景の写真はどれもこれも夏あたり。
ドイツの冬は長く厳しかったから、たぶん、これらが蒐集された時代は冬には人に見せなかったのかな?いまは空調の効いた博物館が保存し展覧しているわけだけど、そんな暖房がなかった時はどうしていたのかな?
なーんてことをふと思ったりしたわけです。
ふと、ね。
あと、「まえがき」の最後の文が、のどを通過した小さな骨のように、残ってしまいました。
「領邦君主のエピソードが語られることが多いために、同名の人物が多く登場する煩瑣さのみは免れようもない。とはいえ、これさえ受け流してくだされば、読者諸氏が色とりどりの都市およびその文化としてのコレクションの特色をお楽しみいただけることは、保証できると考えている」
うーん。だったら「王侯コレクション」なんてタイトルつけなければよかったのに。
もちろん、王侯の名前がなくてもコレクションは楽しめる。もちろん。その博物館にさえ足を向ければ、ドイツ語がわからなくたって何の予備知識なく「おもしろそう!」って思えるでしょう。でも、せっかく「人名索引」までついているこういう本を出したんだから、王侯年表も作ったらよかったのにね、と。
なんて、一人でブツブツ思いつつも、1章1章の記載は本当に面白い。やっぱり分邦国家ならではの蒐集。そしてこの蒐集が観光資源にもなる。
日本だって、江戸時代の大名とか豪商などが集めていたものを、もっともっと気合入れて展示したらいいのにね。
2冊目。
館詰系としては、待ってました!という感じの本です!
観光地としては人気のドイツ。しかし研究分野としては人気がないらしく(笑)。
そんな、ドイツ文化研究の専門家たちで書いた本。おまけに、団体旅行での観光地としてはあまりバスが足を延ばさない(!)「日本人にとって知る人ぞ知る」な博物館の紹介です(笑)。
とくに、現代では「ヴンダーカンマー」と呼ばれる16-18世紀の王侯貴族たちとその蒐集の背景にいた人たち、環境、当時の「イケてる知的好奇心」の在り方などがコンパクトに解説されている本です。
取り上げている街は「シュレースヴィヒ、カッセル、ゴーダ、ルードルシュタット、ハレ、デッサウ、ゲルリッツ、マンハイムとカールスルーエ、シュトゥットガルト、ランツフート」。
その中で、私が実際に見たことがあるのはシュトゥットガルト。
虎ママさんと初めてお目にかかった時に、待ち合わせ前に行った博物館です。そんな「スゴい」ところとは思わず、州の博物館、程度の気持ちで見に行きましたが、そうだったのね!と。
ワタクシも同じところに目をつけていたのだな、と。しかし、それらにそんな意味があるとは知らなかった!
見逃したものもたくさんありそうな。あの頃撮った写真を見直そう!と思いながらページをめくりました。
また、数年前にニュースになった中央駅の改築についても触れられています。かなり現在の形を残したままの建築計画となったようですね。国立駅などの改築を思い出すと、本当に日本っていうのは、そのあたりの感覚がねえ・・・(こそこそ)。
行ったことはある街だけど、館詰系のワタクシなのに博物館見学をしなかったのはゲルリッツ。ゲルリッツへ行くにあたっては目的があってのことだったのでした。だから、私は今も満足した旅行になってるのだけれど、この本を読んだとき、うわー、こういう物を見逃してきたのね、ワタシ、という気持ちにもなりました。
熱帯雨林.極東によれば、写真が100枚はついている、ということでした。確かに枚数的にはね。
でも、こういう本なのに、本のカバー以外にカラー写真がないって、なんだかねえ~。
ヴンダーカンマーは白黒じゃ、魅力半減なんだけどなあ~。
分担執筆で書かれたこの本。それぞれの担当者が撮ってきた写真が多くて、興味深いのだけど、風景の写真はどれもこれも夏あたり。
ドイツの冬は長く厳しかったから、たぶん、これらが蒐集された時代は冬には人に見せなかったのかな?いまは空調の効いた博物館が保存し展覧しているわけだけど、そんな暖房がなかった時はどうしていたのかな?
なーんてことをふと思ったりしたわけです。
ふと、ね。
あと、「まえがき」の最後の文が、のどを通過した小さな骨のように、残ってしまいました。
「領邦君主のエピソードが語られることが多いために、同名の人物が多く登場する煩瑣さのみは免れようもない。とはいえ、これさえ受け流してくだされば、読者諸氏が色とりどりの都市およびその文化としてのコレクションの特色をお楽しみいただけることは、保証できると考えている」
うーん。だったら「王侯コレクション」なんてタイトルつけなければよかったのに。
もちろん、王侯の名前がなくてもコレクションは楽しめる。もちろん。その博物館にさえ足を向ければ、ドイツ語がわからなくたって何の予備知識なく「おもしろそう!」って思えるでしょう。でも、せっかく「人名索引」までついているこういう本を出したんだから、王侯年表も作ったらよかったのにね、と。
なんて、一人でブツブツ思いつつも、1章1章の記載は本当に面白い。やっぱり分邦国家ならではの蒐集。そしてこの蒐集が観光資源にもなる。
日本だって、江戸時代の大名とか豪商などが集めていたものを、もっともっと気合入れて展示したらいいのにね。
by eastwind-335
| 2015-03-19 15:42
| Books
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