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傘の国、雨の国(7)地方都市の日々

イギリスではロンドン以外の都市は初めての私。
今回の仕事があった地方都市は、名前こそ聞いたことはありましたが、どういう街なのかはよくわかっていませんでした。イギリスで4番だか5番目だったかに大きな都市ですが、観光都市ではないからか、観光局のサイトで紹介されることはまれ。

今回の会議は参加したいセクションもけっこうあったので、観光ができなかったのですが、そのなかで見つけた街の風景を・・・。

到着日にはカメラなしでお出かけしたので(同僚が一緒だったので)写真はありませんが、午後3時ごろ、街の繁華街を歩いている人たちの多くは中東出身と(私でもわかる)人たちが多く、いわゆる「白人」もまた腕や首などに「お絵かき」のない人は少なくて・・・。服もロンドンでみかけるような色合いや布地の品質とは違っていて・・・。
道もなんとなく汚い。
観光で来ているのではなく、ここに生きる人たちが、明るい時間からブラブラできる。うーん、びっくり。
どこにでもある全国チェーンのお店と銀行、オシャレとは言い難い無機質の大きなスーパー(雑誌の付録を袋から取り出した時のような匂いがした!)などを除くと、ほとんどが「どこにでもあるファストフード店」。午後3時だからでしょうか、母子連れが多かった感じ。
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_2116011.jpgちょっと伝わりにくいけど、ロンドンでも子だくさんの人はみかけたけど、ここの子だくさんはちょっと違う。

ところが、午後7時ごろ、夕食を食べに外に出たら、繁華街を歩く人の数がググっと減っていて。別の意味でびっくり。
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そして、お店のほとんどは閉まってる!もちろん、飲食店はやってます。
これがいわゆる「地方都市」なんだなあ・・・とBBCのドキュメンタリーを見ているような気分です。

二日目以降は慣れましたが、イギリスでも夜7時にお店が閉まるなんて意外でした。そして閉まったら人どおりがこんなに減るなんて(汗)。
さて、こういう夕暮れをeveningというのである、と英語ぺらぺらのお姉さまから教えて頂きました。
緯度の問題もあるだろうし、仕事が終わった後はお家へGoなわけで、夕暮れを楽しむという生活は日本ではなかなかできませんが、いいなあ。

自分が参加しないセッションの時間をつかって(毎日1時間程度ですが)、会場近隣をまわってみました。
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あと、欧米だったらありうるのかもしれませんが、教会小道と名付けられた通りがありました。
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教会と教会の間の1本の通りにたくさんの小さなお店があるようです。写真左手のガラス部分は隣の教会の教会カフェ。
そして、この小道に垂直に走る1本の通りには4軒の教会が。建物8軒のうち、教会が4つ、みたいな。
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_21294217.jpgここ、1軒目

傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_5133556.jpg2軒目!(ガラス張りのところ)

1軒目と2軒目は平日にいわゆる教会カフェをやっている様子。寄ってみたかったのですが、1軒目は都合によりお休み。開いてた方はもうおじいちゃまやおばあちゃまたちでいっぱい。空き時間では間に合わなさそう(残念)。
3軒目はカトリック教会。
カトリックはほんとうに「カトリック」という建物になるんですね・・・。
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そこから3軒先ぐらいにあるのはとても社会性のありそうな教会。
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教会前には3体の像が。
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「母子像」「怒る女」「走る女」全て同じ作家さんによるものです。
プロテスタント教会は礼拝がない時は礼拝堂を原則閉めてるのが、残念!





これとは別に街の中心には大聖堂もあって・・・。ここもファサードを改修中なのだとか。
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で、P社が自慢の望遠を使って、工事中の穴から(!)大聖堂内のステンドグラスを撮影!
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_5202359.jpg板が貼ってありますね!

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さらにズームをきかせて撮ってみた。うわー、さすがP社。
大聖堂自体は通常営業だとか。しかし、奥に広いんですよね~。なので、入り口まで行きつかなかった(次の時間が決まっていたから)。

あるときは、1時間ぽっかり空いた時間を使って会場に近い市立美術館に。
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_524399.jpg図書館の3階が美術館になっていました。そこで見たのが、地元の版画家の作品。亡くなるときに作品を寄贈したそうですが、そのまんま・・・(!)。この度、「再発見」という形で紹介されたそうです。

図録は重たいので買いませんでした。日本だったら呆れるほど作品を使ったグッズが出たでしょうに、ポスターカードは建物の横に紹介されていた絵柄たった3枚。この作家さん、さまざまな素材をつかっての版画作品があるだけでなく、もともとはイラストレーターだったので構図もとっても素敵だった。心のアルバムに貼ってありますが(!)、日本でもいつか紹介されたらいいのになあ。

ある日のお昼休みの合間には、お土産を買うために(ミュージアムショップではこの街の名前がついたグッズも扱っている)もう少し大きな美術館にも行きました。この街は、日本で言ったら燕市のようなところ。カトラリーで有名なのです。ということで、こんな作品がありました!
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フォークとスプーンでこんなことができるなんて!しかも、これ、貯金箱??
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_5264026.jpgこちらはカトラリーからできてる様子。子供がお母さんに抱っこされて見てましたよ!

特別展は有名なカトラリーデザイナーの回顧展だったみたいです。いや、時間がなくて残念。

そうそう、ディナーはこのカトラリー会社が所有するホールで行われました。普段着はやめなさいよ、とお姉さんに念を押され、また、お料理教室で一緒だった方にも「場に合った服装でないとイギリスは大変」と伺ったばかりだったので、私はこのためだけに、年に2度着用するかしないか(←なのできつくなってた・涙)のノースリーブのワンピースを日本から持ってきたのでした(もちろん、人に見せられない二の腕なので上着も持ってきた)。
・・・が、案外、みんな楽な恰好だった!
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_5352162.jpgいや、洋服の国の人たちは気負わないオシャレをするんだなあ、と感心。

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写真の真ん中の部分がそのホール。地味に見えますが由緒ある建物で(17世紀には建てられていた!3回ぐらい建て替えたそうですけど)、歴代、このホールを訪れた著名人の肖像画などが飾ってあります。エリザベス女王も女王になって比較的すぐにこの街を訪問したよう。
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傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_532495.jpgアルバート公も後日いらしたらしい。
一部着色ですっごくモダンなんですけど!?


あ、このホールにはカトラリー会社が作ったものも展示されてました。
傘の国、雨の国(7)地方都市の日々_a0094449_538018.jpgなぜ手芸のはさみって、こういう「鳥」型が多いのかしらん?


時間がなかったと思ってましたが、案外、ちょこちょこ写真を撮っていたんだなあ、と整理をしていて思いました。

でも、ここに挙げた写真は全部「たまたま歩いていて行き当たった」ところ。行きたくてわざわざ出かけた場所もあります(to be continued.)
by eastwind-335 | 2013-09-25 19:08 | 旅の思い出13緊張の後のお楽しみ | Trackback | Comments(0)

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