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あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?

私にとっては観光地であるフランクフルトは、実際は金融都市であり、また多くの方々が暮らす生活の場でもあります。観光客の多いレーマーやデパートなどが並ぶハウプトヴァッヘのあたりをわずか数本外れた道を歩くと、そこにも店舗が並ぶのですが、人通りが急に少なくなるところもあります。いわゆる地元の人のお店なのでしょうか。

2週間の超集中コースに参加した時の思い出の一つは、現代美術館見学でした。ここもちょっと外れたところにあるといえます。
見学当時はアラーキーの写真展をやっていた時期で、今や死後になったブルセラ等の写真を前に、コースで唯一の日本人だった私は、「どうして日本人は・・・?」「日本人って・・・?」といろいろなコトを質問されました。が、クラブもバーもホステスとも縁のない人たちの中で仕事をしていたこともあり(父もそういうところに本当に縁がない人でした)、説明をしたくとも事情を知らないことばかりで、ドイツ語以前の苦労があったことを思い出します。
見学の帰りに先生が「文学者が多いカフェに行きましょう」と誘ってくださったなあ~なんて思いながら、美術館近くに向かうと、Uefer Fest協賛なのでしょうか。屋台が出ていました。
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_2213074.jpgアイスクリームを売っているようです。

あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_22287.jpgあら、おいしそう!

蜂蜜アイスだそうです。美術館と蜂蜜アイスの関係は?と思って売り子のお二人に伺ったところ、なんとこの現代美術館産なんですって!
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_2244236.jpgこれがその蜂蜜。美術館の屋上で養蜂しているんだそうです。日本でも銀座などのビルの上で養蜂をしてますよ、と説明したら「あら、ほんと?!」とのこと。
アルプスの少女ハイジが「空が見えない」と夢遊病になってしまった大都会フランクフルトですが、美術館でこんなプロジェクトがあるなんて、ステキですよね!
土地の蜂蜜を買うのは私の旅の思い出づくりの一つですので、もちろん買いました。Uefer Festでなくてもミュージアムショップで販売しているそうです。
フランクフルトにわざわざ観光に行く方は少ないかもしれませんし、チト重いし、無事に持ち帰れるか・・・ですが(液体物扱いのためスーツケースに入れなければなりません)、それが気にならない方にはよいお土産になると思います。


いつ歩いても人が少ない通りだなあと思いながら横断歩道待ちをしていたところ・・・。
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え?え?ここはドイツはフランクフルトだよね?
日本人スーパー?
そちらへ向かって歩いているアジア系の女の子たち、みんなコスプレしてるし!実は、秋葉原にいる女子のように小さなスーツケースを引っ張っていた!これもUefer Festの呼び込み?
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_22241182.jpgお店の中に入るには勇気がいりましたので、外から撮った写真です。親の都合でいやいやドイツへきたアジア人の憩いの場所なのでしょうか?


次は、これまで一度訪ねたいと思っていたところへ・・・。



フランクフルトでは、ついつい同じ通りをあるいてしまいますが、今回は、次にいつ来ることができるかわからないので、新しいところへも行くことにしました。

ということで、街の東側へ足を伸ばすことにしました。
なんて書くと大げさですけれど、現代美術館の通りの一本東へ・・・。

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ユダヤ博物館です。
午前中に見たものとは違って、ここは、ユダヤ人居住区だったところにあったシナゴークの位置に作られたものだそう。
特別展として、
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嵐の時代にユダヤ人を支えていたクリスチャンのことを紹介した展示でした。平穏な時は、彼らはともに学校生活を送り、就業し、日々の社会生活をおくっていたのです。
少数の良心を大きく取り上げることで、私たちに再び同じことが起きたとき、どう理性を保ち、感情を豊かにし、他者とともに生きるべきなのかを考えるひと時となりました。
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ある教会では、このようなサックを用意して、困っている誰かのために持って行けるようにしておいたそうです。右手の展示は「現代版サック」だそうです。

あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_7245445.jpgもともとユダヤ人居住区に建てた博物館ですので、遺構もちゃんと残しています。
いまの道路から考えるとかなり低いところにあると思いますが、遺構だからかな?どんな家のつくりだったのか、博物館ツアーの方が説明してくださったのかもしれませんが、理解できる単語を聞き取るので精いっぱいで、聞き逃しました(残念)。


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博物館があるところを取り外して当時の街並みを見ることもできるのですよ!点字での紹介もありました。
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_7345580.jpg遺構から発掘されたもの。

博物館に隣接してこのような壁ができていました。
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フランクフルトのユダヤ人墓地の外壁です。
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_7405456.jpg一般に街の外れにできることが多いので、ある時まではこのあたりがフランクフルトの郊外との境だったかも?大きな市場も近いし・・・。


デパートでお土産を買うためにHaupt Wacheに向かいます。
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_7425511.jpg浴衣を着ているドイツ人らしき方々?
盆踊り会場の設営だそうです。千羽鶴を折る場所も作っていました。買い物の後に戻ることはなかったのですが、多くの人が参加したでしょうか?

Kaufhofの前はいつも混んでますが、今日はこんなパフォーマーが。フランクフルトの試合開始時間が近づいていることを思い出しました。
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数年に一度、来るたびに姿を変えているフランクフルト。歴史的な建築物を残し、通りもほとんど保存しているようですので、アニメ「アルプスの少女ハイジ」を見ると「このあたりかな?」と思うこともあります。しかし、現実には、雰囲気が変わっています。
あの時は二つの国だった(27)あら?え?そう?_a0094449_7511452.jpgここは、よく通るところ。ビルが壊されています。これからどんなふうに変わるのか、また数年のうちに見に来ることができますように!
その時には今まで訪れたことのなかった地区での探検ができますように!


まだまだこの日は終わりません。むしろ、これから!一度荷物をホテルに置いて、いよいよ、お楽しみの夜の部です(笑)!
by eastwind-335 | 2012-12-17 22:01 | 旅の思い出12朝帰りde欧州旅行 | Trackback | Comments(0)

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