シーズンエンド(若干補筆あり)

私の9時のお供Law and Order
今日の放送はシーズン6のシーズンエンド。
いろんなシーズンエンドがあったんだけれど、今回は格別だった。

死刑囚の処刑のあとの、ブリスコーたち、そして、ジャックたち主役級5人の一日。
事件についてはあまり語られないけれど、酷い犯罪を犯した者たちの処刑だったようで、逮捕し裁判で勝った彼らはテレビでも取り上げられていて、街を歩けば讃えられる一方で、想定外の公開処刑に立ち会うことになった4人にはショックが大きく、そして立ち会わなかった警部補もまた、死刑という制度の必要性(つまり自分たちの決定)と人の最期に立ち会った(もしくは立ち会わなかった)故の葛藤に感情の起伏が激しくなっている。そんな土曜日の午後。

非番になった4人と、勤務の続く警部補。ロースクール時代の恩師である父(義父?)やその女性警部補との語らいを通じ、検事でいる意味を考えるクレア。離婚した妻のもとで育った娘と久しぶりに再会するブリスコー。いつもと違うことを仕事仲間でもある精神科医に指摘されたことに反発したためか、日頃は出入りしないようなバーで隣り合った見ず知らずの男性たちとそれぞれの幼少時代、父との思い出などを語るマッコイ。奥さんと3人の娘を愛してやまなかったはずなのに偶然出会った女子大学院生と行きずりの関係をむすぶレイ。差支えのない内容の手紙を母親宛てに書き始める警部補。
いつもの勤務中の彼らからは語られることのないプライベートをセリフに織り込みながら、法曹界、特に追求する側にいる日々のストレスにどれだけ彼らが蝕まれているか、自分の立場をなんとか正当化してそのストレスから離れ、また日常の仕事に戻ろうとする様子を、様々なシーンに描きながら、今日のドラマは進んでいく。

クレアのインフルエンザを気にし、電話をかけバーに呼び出しながらも、酒が進んでしまい先に帰宅するマッコイ。同じ店に居合わせたブリスコーも、午前中の衝撃と娘からの非難に耐えられず禁酒を破って飲んでしまう。マッコイに会いに来たクレアは、酔っているブリスコーを送ると申し出る。とはいえ、彼の住所がわからないクレアとほろ酔い気分のブリスコーは夜道を車で走行しながら、処刑に立ち会ったことの意味についてポツリポツリと語っているさなか・・・・。

クレアの降板は第7シーズンの宣伝でわかっていたので、どうやって終わるのか、と思いながら見始めたシーズンエンド。
それぞれの土曜の午後を描きながら、なんの犯罪も起きない45分が過ぎるのか、と思ったのだけれど・・・。

巧い、うますぎる脚本だわ・・・。
クレア役の女優はいかにも「演じてます」というわけではないのが印象的でした。地味な服装で出演することが多く、表情も豊かで(案外お茶目な顔するし)、本当にアメリカの検事にいるかも?90年代半ばの典型的なキャリアウーマンだなあ、という感じの、リアルな感じがよかったので、降板が分かったときには、本当に残念でした。
警察と検察をつないでいたのはクレアの存在だったのだ、と見ている者に痛感させる、そんな描き方でした。この後のシーズンにはもっと意外な終わり方で検事補を降板する女優もいます。おまけに、日本ではそのエピソードのほうが先に放送されてたから、それと比較すれば・・・ですし、クレアはこのシーズンエンドで降板とわかっていたから、今日のドラマの終わり方にはびっくりしたものの、そういう終わり方だったんだ、という感じで見ていた。
エンドロールを見ながら、1人の俳優の降板回としては、もしシーズン1から放送だったら、もっともっと衝撃を受けたかな、という気持ちだった。

しかし、そのびっくりした終わり方も、時間がたつと、唐突なことだったのではなくて、ああ、今日のテーマは「死」だったんだ、と別の視点からドラマを思い出すことに。
つまり、いつもドラマは毎回「事件のあらまし、そして、それに対する司法の判断(有罪・無罪)」で終わり、死を予想しないで生きていた被害者のために司法がどう存在するのか、を描くのだけれど、現実にはその先には、突き詰めると死刑制度もまた司法判断による「殺人」になるのだ、ということ、「死」の軽重という問題、それでも司法判断が必要なのだ、ということをこう描くのか!?とうまい脚本だったとひたすら感心している自分がいたのでした。

もう明日から第7シーズン。どんなシーズンスタートになるのか、楽しみです。
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by eastwind-335 | 2012-10-11 22:32 | 海外ドラマ | Trackback | Comments(0)

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