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あの時は二つの国だった(3)Gentにて

Gent駅出ると、ロータリーになってます。
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多くの人はすぐに旧市内へトロリーバスで向かうのですが、私は駅から五分の場所にあるゲント美術館に。
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公園の中とはいえ人どおりが少なくて、ちょっと緊張気味に歩きます。
すると、墓石のようなものがずらーっと出てきて、その中になぜか「奈良国立博物館」と彫られた石が!
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TRACKという現代アート展を街を上げてやっている最中で、その作品の一つみたいですよ。
しかし、目的はもう少し古い時代の芸術ですので、先を急ぎます。
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博物館に到着したのは11時半よりちょっと前。ふーん、11時半からミュージアムショップはお休みなのね。
さらっと見て旧市内へ向かうつもりだったのですが、いやいや、見ごたえのある美術館でした。
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いわゆるフランドル美術の宝庫でした。Gent出身や由縁のある画家の作品が多かったです。一つ一つ結構しっかり見ちゃいました。
その中で一番気になったのがこちら。
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ちょうど、翌日から始まるブリュッセル市庁舎前のフラワーカーペットの花(ベゴニア)はGentから来ている、と読んだばかりのところでのこの絵。
きっと21世紀の今もさほど変わらないことでしょう・・・。
日本人画家の作品も収集されています。
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大原孫三郎がパトロンだった児玉虎次郎。児玉のことは何かで読んだ記憶がありますが、Gentとは結びついていませんでした。大原美術館の収集作品の核を作ったのは彼がコレクションしたものだったとは!叔母一家が福山にいたときに、大原美術館にも連れて行ってもらいましたが、小学生の時だったからなあ~(遠い目)。
予定より長い時間をこの美術館で過ごし、急いで旧市内に入ります。
が、バス停までやや遠く。おっと、チケットを先に買っておかなくちゃ(笑)。
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目指すはファン・アイク兄弟によって描かれた「神秘の子羊」が飾られている聖バーフ大聖堂。世界中の博物館の展示物が日本にも巡回するようになりましたが、祭壇は移動が大変ですから多くの場合は現地でしか見ることができません。「神秘の子羊」は戦前にドイツに貸し出したことがあったそうですが、パネル1枚が紛失するという事件もあり、海外に出ることはなくなったようです。
以前は、祭壇全部を開く時間が限られていたのが、現在はガラスケースの中に展示され360度見ることができます。が、写真を撮ることはできません。鑑賞チケット代に複数国語でのイヤホンガイドが含まれています。予習しておきましたが、やっぱり説明があったほうがわかりやすいです。そういえば、鑑賞チケットは展示室前で買うのですが、鑑賞を終えて部屋から出てきた私にチケット売り場のおじさんが「イヤホン、使った?使い方わかった?」とわざわざ声をかけてきてくれました。ご親切にありがとう・・・。
教会内の別のところには、コピーが飾られています。それで終わらせる人たちももちろんいます。
この教会全体が写真撮影禁止だったのかな?私にしては珍しく、入り口の入り口、というところで撮影が終わってます。いずれにしてもオリジナルを見ちゃうと、レプリカはねえ・・・って感じがします。

続いて、Gent市内を一望できる鐘楼へ。エレベータで途中まで行けるのですが、最後1階分ぐらいは階段を上がらなくてはなりません。
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あの時は二つの国だった(3)Gentにて_a0094449_22115923.jpg途中でエレベータを降りることも可能で、これまで使われていた鐘や楼の上の飾りであったドラゴンなどを見ることができます。
このおじさんは鐘を一つ一つ叩いてました。まだちゃんとした音が出るのにはびっくり!


私は屋根裏部屋の窓辺を見るのが好きで、人々の生活をそこから感じることがあります。地図で予習していた道がすーっと見えました。
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船に乗る時間はないけれど、旧市街もちょこっと歩いておきたいし、名物を買いたいしと急いでそちらの方向に向かいます。
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ベルギーワッフルの発祥の店として知られるところに寄ったのですけれど、残念、休店日でした。
観光局が出しているパンフレットにもおすすめのお店として出ていたこちら。小さなお店にたくさんの商品が!ひっきりなしに人がやってきていました。Gent特産のお菓子を中心に買いました。
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Gentはカール5世の生まれた地であり、麻で有名な場所だったそうです。レースも素敵なお店がたくさんあったのですが、いいなあ、と思うショーウィンドのお店に限って休店日。
あの時は二つの国だった(3)Gentにて_a0094449_22233923.jpgこのおばあちゃまの恰好には一瞬度肝を抜かれそうになりましたが、単にお洒落さんだった様子。実は、ものすごく常識的な面持ち&服装のおじいちゃまがそんなおばあちゃまをちょっと離れたところで優しく見守っていたんですよ!

バスで再び駅に戻ります。あー、ワッフル食べそこなったし、じゃないわ!お昼食べてない~!
あの時は二つの国だった(3)Gentにて_a0094449_22274177.jpgということで、駅でワッフルを買いました。温めてくれるんですけれど、おいしかった~。

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この日はアントワープで「フランダースの犬」にでてくるルーベンスの絵も見ようと思っていたわけですが、アントワープまで小一時間かかって到着。
あの時は二つの国だった(3)Gentにて_a0094449_22302595.jpg明るいからまだ3時ぐらいのつもりでいましたが、もう5時近くて、いまから教会に行っても間に合わないと、駅の中だけ見学をしてブリュッセルに。

そうそう、行きと違って帰りは2区間ともチケット点検がありました。
あの時は二つの国だった(3)Gentにて_a0094449_22315815.jpgベルギー鉄道の車掌さんの恰好、レトロな感じがしました。


到着した日に早々にGentへ向かいましたが、ホント行ってよかったです。
Commented by toramutti at 2012-08-30 02:06
この祭壇画、1987年だったかな、見ました。そのときは、時間がきまっていて、その時間になると祭壇画が開かれて、というシステムでした。それ以外はこの町、何も覚えていません。
あぁ、また、この国、いきたいなぁ。私の住んでいるところからは遠いです。。。
Commented by eastwind-335 at 2012-08-31 23:44
虎ママさん、こんにちは。
私の知り合いは1990年代半ばに見に行ったそうですが、そのときも時間が決められていたそうです。祭壇画が開かれ、閉じられるところまで一つ一つがすごかった、と言ってました。今は360度見ることができます。
小さな街でしたが、美術館もよかったですよ!
確かに、ベルギーはケルンあたりからだと楽ですけれど、ほかだと乗り換え乗り換えになってしまいますね!
by eastwind-335 | 2012-08-29 05:58 | 旅の思い出12朝帰りde欧州旅行 | Trackback | Comments(2)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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