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海外におけるK-pop

私自身はいわゆるK-popまでは手を広げていませんが(Groenemeyerで精いっぱい012.gif)、バラード歌手やコミックバンドのなかには「あら?」と気になる歌手はいます。毎週「ユ・ヒヨルのスケッチブック」を録画して観ているぐらいですからねえ・・・。これも「ハマっている」というのかな。

今朝、起きたらKBSで「K-popが世界でどう受け入れられているか」についてのドキュメンタリー番組をやってました。フランスやブラジルでの受容状況が紹介されたあと、「日本市場」での拡大についての分析、動画サイトでの再生回数の検討、世界的な規模で行った「K-popを語ろう」というアンケート調査の分析などが行われていました。

「曲・ダンス・ビジュアル<事務所ごとのカラー>」という「わかりきった要素」(by韓国人研究者)

びっくりしたのは、毎週毎週、事務所では若い人(一般の人)を集めて、新曲の審査を行っているってこと。曲さがしと紹介されていますけれど。いまじゃ国内だけでなく海外の曲も参考にされているんですって。「この曲は〇〇(グループ名)をイメージできる」などの感想を事務所が参考にして新曲を作っているみたい。
それから誰でも踊れるダンス。安室奈美恵を担当したりもする日本人が振付師なんですって(まあ、どっかの芸能事務所と契約しているんでしょうけれど)。誰でも踊れるダンスであること。日本の芸能雑誌関係者は「日本ではフォーメーションダンスというのは非常にインパクトがあった」っていうんだけれど・・・。

確かに、練習したら「誰でも歌えそうとか、誰でも踊れそう」と思えちゃう感じですよね(だから、夏の夜に鏡面ガラスの前で踊ってる子たちがいるわけで)。
でもねえ、日本でも30年ぐらい前は原宿には「竹の子族」がいたんだし、25年ぐらい前にはディスコでみんな同じ踊りをしていたわけだし、パラパラが流行った時もあるし、いまの20代、30代前半は確か学校で「ソーラン節」に乗って体育祭などで踊っていた世代のはずだし。なんといっても日本には「盆踊り」文化があるんですからねえ・・・。「あ~ら、ヨイヨイ♪」って。だから日本では受容しやすいんじゃないかなあ。
と、分析はもう少し年齢を重ねた人(80年代文化を体験した人)に頼むとよかったのにね、と思う私。

私はむしろ欧米、非アジア圏でK-popも受容されつつある状況が興味深かったです。
韓国人研究者が指摘する「わかりきった要素(歌が上手い、踊りが上手い、ビジュアルがよい)+海外進出システムの構築」は、正直言って、もう20年以上前のアメリカの「ボーイズグループ」と同じ。あの時はMTVが世界中に広がっている時で、「元聖歌隊男子」という「音程がきちんととれる」「ハモれる」「音の幅がある」音楽性と、やっぱり踊れるっていうのが、ヒットの要因だったと思うんです。
そうだ!ベッカム嫁がいた「スパイスガールズ」だって同じですよね。歌って踊ってた。しかもこっちはオーディションを重ねて見知らぬ同士をグループにしてる、なんて、元祖「ショジョシデ(少女時代)」ですよ!ま、10代の学齢期からレッスンをやっていたか、学校を終える頃オーディションを受けたかの違いで・・・。

日本ではボーイズグループがそれほど流行できなかったのは、MTVを見られる環境が限られていたからかもしれないけれど、なんといっても男子に限って言えば「歌はうまくなく、踊りもそれほどじゃないけれど、ビジュアルは少し選んだ」ボーイズグループの会社が君臨しているからではないか、と。日本の音楽シーンは「徐々にうまくなるのを楽しむ」のがファン心。だから一つのグループや一人の芸能人を何(十)年も応援するのかもしれません。最初から実力が必要な韓国ではファンが移り気である、というのは、そういう差が作り出しているのかもしれませんね。

そう考えると、沖縄のガールズグループ育成芸能事務所(一世を風靡しましたよね)は、K-popの一つのモデルだったのかも。安室ちゃんがいまも人気があるのはK-popではわかりきった要素をきちんと身に着けてデビューしたから。

K-popが20年前の西洋ボーイズグループと違うのは、営業先の国の言葉でも歌うけれど、原則として「韓国語のポップス」だってこと。
英語圏のボーイズポップスしか世界的な成功をおさめることができなかった時代を経て韓国語のポップスが一部の人気を得ていること。

それを支えているのがインターネットの動画サイト!

インターネットの動画サイトっていうのはMTV並の発明だったんだ!とつくづく思いました。K-popうんぬんよりそこに感心するワタクシって・・・・039.gif

さらに、欧米を席巻した(とNewsweek日本語版で紹介されていた)と数年前によく取り上げられていた「ボリウッド現象」と同じかも~と思ったワタクシでした。歌って踊る。しかもあれなんて完全シンクロだし!長いインド映画を見るだけの根性はないかもしれないけれど、ワーって駆け出して主役二人が歌いながら、所狭しとバックに大人数をシンクロさせながら踊る、あれと原理は一緒だなあ~って。

さてさて、日本独自のファンサービスとして「ハイタッチ会」が紹介されていました。これが、私にとって一番ビックリなコトでした。
職場でも徐々にファンが増えている2PMの「ハイタッチ会」でしたが、私、あれは韓国の文化なのかと思ってましたよ!違うんだ~。ということで、韓国人たちは結構緊張しているそうですよ。
通勤時間によく一緒になる後輩チャンは彼女が、というよりお母様が韓国の音楽やドラマがお好きなのだそうですけれど、「東風先輩、びっくり。うちの近所のモールにK-popグループが来ていてハイタッチ会をしたんですよ。あんな不便なところなのに、たくさんファンが来ていて!」と話してくれたことがあります。ご一緒だったお母様が並ぶ、と言い出したらどうしようかと思ったそうですが、後輩チャン自体奥ゆかしいお嬢さんで、そのお母様ですから「あら、まあ、知らなかったわ」とおっしゃっただけだそうです。その時初めて「ハイタッチ会」なるものを知った私。「ファンミ(ファンミーティング)」という言葉を知った時ぐらいのびっくり。握手会は、写真集やエッセイ集を出した芸能人がよくやってますが、ハイタッチ会ねえ・・・。
握手会で手が腫れた女性芸能人のことが報道されますけれど、ハイタッチ会はもっと腫れそう・・・・。

参加者(特に私と同じ世代)のハシャギっぷりに、たまたまそこだけ見ていた家人が仰天しっぱなし(嫌悪すら感じられた・・・)でしたが、「私もミュンヘンで父ちゃんに会った時は一生懸命「キャーキャー言わないようにしなくちゃ」と自制したつもりだけど、ハタからみたらあまり変わらなかったかも」と言ったら、家人が

「あー、キミは大丈夫。どんなにエラい人の前でも誰に対しても同じ態度。好きなものへの熱中っていうのも感じないから」

と一言。恥じらいの乙女心もなければ、オバチャン根性の熱いハートもない、低温動物扱いされました。
チッ!事実なので反論できません。冷え性オンナとしては、せめて053.gifぐらい熱くありたいのですが・・・(笑)。
by eastwind-335 | 2012-01-15 07:38 | 海外ドラマ | Trackback | Comments(0)

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