人気ブログランキング | 話題のタグを見る

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう

もともと12月5日に休暇を申請し、お稽古事の日に当てるつもりだったのですが、職場から「5日、天下分目かも」と言われたので申請保留に。お稽古事先の先生にもご無理をいって日程を変更していただいたのに、またしばらくしたらその事態は避けられることがわかったのでした。

ぽっかりあいた一泊2日。
どっかにお泊りに行きたい!余り安くない時期にソウルに一泊2日というのはちょっともったいないかな?ということで、久しぶりに京都へ行くことに。
11月が観光のピークの京都。12月最初の週末は、博物館をはじめ、私にとって興味深い展示がほとんどおしまいになってました。2週目からはまた新たな展示があるんですけれど・・・。
探しているうちに、京都文化博物館での小袖の展覧会があるんだそうです。
博物館に貼ってあるポスターに導かれて興味をひく次の博物館へ行く、というのが私のいつものパターン。何か出会いがあるでしょう。

朝イチ新幹線は6時品川発。
車内ではウトウトしていたのですが、ふと目覚めると右手に富士山が。カメラを取り出して連結部分に急ぎます。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4215231.jpg


京都駅はまだ8時過ぎ。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4224842.jpg今回は一日乗車券(市バス、地下鉄乗り放題1200円)付のチケットを買いました。
どこで変えられるか調べておけばよかった、と思いながら地下街を歩く私。

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_426886.jpg無事に乗車券を受け取れました。

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4313078.jpgチェブラーシカかと思いましたが・・・地下街マスコットだそうです。男性3人組が「お、かわいいじゃん」といって本格的なカメラで撮影してました。

地上へあがったら、目の前はこうでした。回り道したなあと思っていましたが、この風景に気づかせてもらえるための寄り道だったのですね。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4344485.jpg
私の定番「上賀茂神社」へ。
以下、京都市バスの車窓から・・・。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4384012.jpg西本願寺前。親鸞?

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4402100.jpg日曜はちゃんと休む商店街なのかな?

さすがに朝8時台の京都の道はガラ空きであっという間に着きました!
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4461699.jpg鴨川だけにカモが泳いでましたよ!

静かな日曜の朝の上賀茂神社に到着!
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4484379.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4545310.jpg


上賀茂神社一帯は「すぐき」の産地。次の週末にはすぐき祭りがあるそうですよ。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_4584999.jpg

更に進むと立砂が。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_51213.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_522293.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_54164.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_6315098.jpg上賀茂のおみくじを結ぶところの形って昔からこうだったかしら?

他の神社は一度行ったらもういいや、という感じなのですが、ここは、特になにがあるわけでもないのに、なんか清々とする気持ちになるのです。
おみくじも吉ながら、決して甘いことだけを書いているのでないところが好き。

はじめて「やきもち」を食べました。ここが一番有名らしいですね。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_7213920.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_7225273.jpg店頭には古い鏡が。

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_7222555.jpg綺麗に磨かれたガラス戸越しにおいしそうなやきもちができあがっていく様子がうかがえます。素早い手つきです。

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_7545378.jpg
お店で渡されたのは冷たかったけど(朝早かったのに!)本当のところはアツアツなんでしょうか?1つでも嫌な顔をしないで売ってくださってありがとうございました!


さて、次は上賀茂にいく車中でいつも気になっていた「清明神社」へ。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_2148274.jpg

「陰陽師」読まず、見ず・・・のままで時がすぎてしまったこともあったし、遠めに見てもあまりにもきれいな神社なので観光客目当てな感じがして、ちょっと苦手でした。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_21492940.jpg今回、面白いオブジェを見つけたり、

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_21502177.jpg千利休がいたと知り、お勉強にはなったけれど、2度目はないだろうなあ・・・。


さらに、堀池通り沿いの商店街へバスで移動。
昔ながらの商店街ですがそれに似合わない広い道幅。このあたり、戦争中に建物疎開させられて道が広くなったそうですね。岩波ジュニア新書『戦争のなかの京都』を読んだとき、それまでの「京都奈良は古都なので空襲しなかった」と学校で修学旅行前に教わったことって何だったんだろうと思いました。
今回、わざわざ下車したのは、実は目的があっての事・・・。
おほほ、ここに美味しい焼き菓子屋さんがある、と調べがついていたからなのでーす。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_21523464.jpg稚児餅で有名な三条若狭屋からはじまる三条の商店街は昔ながらですけれど、構成されているお店は今風なものもが結構あって・・・。

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_5341562.jpgこんなシャッターのお店も。次はここへも行ってみたい!(笑)。

私が目指したのは「さらさ焼菓子工房」です。この日はベーキングクラスがあったみたい。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_2156634.jpg

古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_21563337.jpgケースに並ぶ焼き菓子に胸躍る私。
チェックイン先のホテルに冷蔵庫があると見込んで選んだ4種。本当はクリームチーズが上についている焼き菓子も食べたかったけれど、東京まで持って帰る間に傷んでも困るし。
ここのお菓子を扱う同系列のカフェは何店舗があるようですが、一番種類が整っているのはやっぱりココなんだとか。


古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_2212429.jpgお昼は不本意ながら伊右衛門サロンで。だって、オシャレすぎるんですもん。お店に入る方々もオシャレして来てマス。

おばんざいのフツーのランチを食べたかったコテコテの観光客な私。ホテルのあった室町から烏丸にかけて色々な通りを歩いてみたんですよ。でも、目につくのは「イタリアン」か「中華」。ここにしたのは、生麩が乗っているカレーがあったから。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_2233797.jpgPCの置かれているカウンターならばすぐに座れます、とのことでした。煙草を吸う人たちを借景に(!)おいしくいただきました。

ここは千總(ちそう)という京友禅の老舗がもっているビルのようで、レストランの中階段から2階にあがると、(無料)ギャラリーもあります。歴代の千總夫人の婚礼衣装が飾ってありました。さすが!刺繍もすばらしくて、しばらく動けませんでした。母世代の方の婚礼衣装の色を見ていたら、母が持っている着物の色に似ていたりして。流行の色だったのかしらん。
こちらは着物姿の年長者が結構いて、これらの着物をみながらあれこれ講評をなさってました。総絞りの衣装を前に「私達は総絞りは正装じゃないと言われたけれど、これは五つ紋だから正装でしょ?」以下、着物の格などについてあれこれお話しなさっていたのを耳学問するもの楽しかったです。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_22405841.jpgテーブルを希望して待っているみなさま。40分ぐらいは待つそうですよ!


次に向かうは、京都府立文化博物館。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_2244617.jpg

小袖って本当に小袖だったんですね・・・。
韓国や中国の刺繍も素晴らしいと思いますが、日本刺繍の美しさはこれらの国とちょっと違います。ほれぼれする柄を見て回りました。松坂屋や千總などのコレクション、本当に素晴らしかったです!
お習字の結社でご一緒の方が着物に書かれた方もいましたが、小袖に字の刺繍がされているもの、それも漢字が背中に散らばっていて・・・・。え?え?え?なんだろうと思ったら解説に、その漢字数文字を見れば何の歌かわかるんだそうです。というのか、そういうことが当時の京の教養だったようです・・・。
奥が深すぎます。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_524298.jpg館内の伝統芸能保持者のデモンストレーション(京繍 きょうぬい)を見たり(写真左の方がそうです)、博物館周辺の道を散策。普通の道なのに、道のあちこちにある碑を見ていたら「うわ、この人の名前、高校の歴史の教科書に載ってた!」というものばかり。なかなか先へ進めません。

しかし、時計を見るともう4時過ぎ。急いで百万遍へ。一度、京都大学前にある進々堂へ行ってみたかったのです。京都市内にみかけるこぎれいなチェーン店のパン屋さんとしての進々堂の本店かと思っていたのですが、現在は経営法人が違うそうです(HPによる)。
古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_5261225.jpgこの大学前の進々堂、京都のおしゃれ系観光ブックによく取り上げられますよね。大学の先生たちご贔屓のおみせ、とか、一枚板のテーブルで勉強する京大生とか・・・。ということで、いまや観光名所となって久しいようです。店内は趣のある雰囲気ですが、撮影禁止でした。そして、6時に閉店のところ、もう4時過ぎに入店したこともあって、カウンターのケースに入っているパンやケーキはおしまいになってるものが多く。
私はお腹が空いていなかったので、コーヒーだけで十分でしたが、お客さん(観光客)の多くはお目当てのものがあったようで、店員さんが注文に対して「もう終わりました」と告げると「えー、それを食べに来たので・・・」と席を立つ人が数名。それも個人客がけっこう多くて。私が店員だったら気持ちが滅入っちゃいそう。
・・・というか、お客さんのほうも目当てのあるとこに入店するときに「今日は〇〇はありませんか?」と聞かないんですね。いや、普通は尋ねないのかな(汗)。


古きを尋ねて新しきを識る(1)そうだ京都へ行こう_a0094449_542648.jpgエイセイ公共放送でおなじみのベニシアさんの外国語学校の案内もありました。


四条烏丸に近いホテルに戻るには、ぐるっと回るバスがある・・・ということで再び百万遍のバス停へ。
日曜午後6時前といえば、どの観光地でもご帰宅ラッシュではないですか~。バスはものの見事に渋滞にはまりました。気楽な旅ですからいいですけれど、もし新幹線の時間が決まっているんだったら、百万遍から今出川まではバス、そこからは地下鉄だなあ、とつくづく思いながら移動。
どこもかしこも明るい東京の真ん中での生活にすっかり慣れてしまった身としては、ライトアップされている寺と寺の間の道は車線の多い通りでも案外暗くてびっくり。京都というのは「京極」とそうでないところの差が激しいことが車窓からよくわかりました。
灯りの無い時代は、ほんと、東山あたりなんて怖かっただろうな~と思いました。
by eastwind-335 | 2011-12-11 05:38 | 旅の思い出 | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


by eastwind-335