カテゴリ:旅の思い出17ヤコブの道( 30 )

日はまた昇る!(20)静かな町

ザックが届いたので、散策開始。
まずは、自分が超えた川を散策。
川へ向かう道。すごく好天になりました!
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いつごろできた橋なのかなあ。修繕はあったと思うけれど、基本的に形は変わっていないと思います。
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私たちが来た道を戻る感じ。次の街へ向かう人たちでしょうか。
ズビリよりちょっと先にも宿泊できる集落があるのだそうです。
ブエン・カミーノ!(お気をつけて!)
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橋から見える風景はこんな感じ。姿は見えなかったのですが、馬の足音が森の方からしてきました。
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逆側の風景。翌日、向こうの白い家を横切って旅が始まりました。
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街へ戻り、切手を買う場所を探しました。

ポストは街に1か所。
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郵便局はどこだろう?その前にあるカフェで尋ねたら、郵便局はないので道の先にあるホテルのフロントで切手を買うように、と。

おお、国王が切手なのか!と思ったのですが、ワタクシ、写真に撮り忘れまして。
スペインの国王は、皇太子の時から人気がありましたよねー。オリンピックに王室(それも王位継承第一位)が参加するなんて!と学生の頃、びっくりした思い出があります。
この旅行の最中に、バルセロナでの車によるテロがありました。視察のためにバルセロナに入った時のバルセロナ市民の非難を含めたシュプレヒコールに、彼のいまの厳しい立場を知りました。帰国してからは、カタルーニャ独立運動が急速に展開され(なんでテロがあったばかりで動揺があるはずなのに、今この時に?という思いが私にはあったけれど)、それに対する厳しいコメントに、国王になってからは苦労しているのね、と思わずにはいられない出来事がありました。

今回はナバラ州しか歩かないのですが、ここもバスクの文化圏。いわゆる「中央」とは違います。
観光局に行って、明日の道を教えてもらおうと観光局に向かいます。
すると・・・
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閉まってる!まだ4時前なのに。
なんだろう、いまはバカンスなのか・・・。次、いつ開くのかはわかりませんが、1週間の天気が貼ってあるだけ。
夏ですが、20度を切る天候。まだ山の中って感じです。
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隣は何かのセンターみたい。
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中に入ると、体育館だと教えられました。
子どもたちがなんちゃってフットサルを楽しんでいたり、子供がスクーターを乗り回したり。
GKは女の子でした!なんでもない靴で愉しむ子供たち。
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乱入するコドモ(笑)。

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リサイクルボックスもありました。日本もこういうものがあるといいのになあ。
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全身バンテリンクリームを塗っている私は冷え冷え(笑)。
この先へ行っても何もなさそうなのでアルベルゲに戻ります。

途中でみかけた公営アルベルゲはこんな感じ。
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手前は管理棟、奥が宿泊施設です。

アイダたちはこのアルベルゲに泊るのかしら?前日、レストランで知り合った人たちが「おーい、東風~」と庭先から声をかけてくれました。
サックの騒動を話したら「見つかってよかったね」と。
明日のパンプローナで私の歩きは終わり、という話をしたら、数名が「え、なんで?」という。
日本の休暇が短いから、というよりも、私自身の最初からの計画なのよ、と言ったら、彼らもその辺はわかっているそうで、ほかの日本人の人たちはみんな最後まで行くって言ってたもんね、と。大学生たちは来年からは社会人か、就職活動があるから、と。たぶん、日本の就職活動ヒエラルキーからしたらさほど苦労しないで済みそうですが、そんな彼らでも、本当は行きたかった業種に行けなかったんですよ、という話を聞かせてくれました。もう定年を迎えて時間がある方が「そういうもんなのかね」と驚いていましたけれど、わからないわけでもない。ちょっと驚きだったのは、この旅路を「就活のネタ」にしようと思って、という人がいたこと。そういうもんなのかなあ。

朝ごはんはないアルベルゲだけど、明日、日本からの皆さんはどうするのかしら?
(翌日も一緒に歩くことになっていたので)

街の中心地にある「よろずやさん」を覗きました。
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翌日のサンドイッチはここで作ってもらえるのかな?と開店時間をみると、スペインらしく土曜日は9時過ぎ。
あらら~。

いろんな缶詰が用意されていました。
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その間に、今日の宿泊受入数を超えたらしく、私が泊まっていたアルベルゲの扉にカーテンが引かれていました。
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夕飯は、街中にピルグリム用のメニューを用意してくれているレストランへ行くことに。
あ、ここ、さっき、お母さんと一緒に私のサックがないか尋ねに行ったところだ。
食堂は半地下のようなところにあります。
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奥のドアの向こうがレストラン。
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石造りの壁が素敵。
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軒のところにかごが並べてありました。買って帰りたい~。
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お食事はこんな感じ。
ピルグリムメニューは12ユーロです。
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ワインが付きます。テーブルに1本。
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前の晩よりもちょっと重い目かな?
サラダから始まります。
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久しぶりの生野菜!
野菜のポタージュスープ。身体がホッとします。
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続いて、モチっとしたジャガイモを使った前菜。これがズビリの名物料理だそうですよ!
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メインは豚肉。もうこういう形でサーブされてきました。
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デザートは果物。桃です。堅いけどおいしかった。
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宿に戻ります。

明日に備えたみんなの靴。置いたばかりの時にはウっとした臭いでしたが、だいぶおちついたかな。
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ドライヤーがあって素敵なベッドになっていたお部屋は、アルベルゲではなく「オステル」のほうだった。同じ人が経営しているのだけど、アルベルゲの裏手にある別棟らしい。
アルベルゲは二部屋。一部屋に8人分の二段ベッドが用意されている。初めて下の段で寝ることに。
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このアルベルゲ、お母さんの性格がお部屋にも出ていて、大らかなかんじ。Trankって?と思いましたが、前後を見ると、ははあ、Thankの間違いね、と。韓国の人もよく泊まるそうです。日本人はどうなんだろう。
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その大らかというか大雑把さが毛布や枕からも感じられて・・・。地面に寝たこともある私なのであまり気にする方ではないのですが、よそのお宅で寝る際は、寝具は清潔であるほうが好き。
ということで、この晩は、寝袋を持ってきていてよかったーと思いました。上に泊ったスペイン人(マドリッドから来たそうです)は「えー、寝袋で寝るの、暑くない?」と声をかけてきました。ううん、結構冷えるらしいから・・・。とても「ちょっと虫クンもいそうだし」とはいえまい。お母さんにはザックの件ではお世話になったんだし。

どんなところでも寝られる私。あっという間に翌朝となっていました(笑)。

いよいよ、私の歩きも最後の日です!

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by eastwind-335 | 2017-11-19 07:41 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(19)杜撰とはこのことだったのか?

ズビリへ無事に私の身体は到着し、宿も出発前に泊ってみたいと思っていたところが空いていた、のだけど・・・。
他の人たちと一緒に送ったはずの私のリュックだけ、到着していない!
お留守番のお嬢さんは「英語ができない」の一点張り。こっちも焦っているので「おかーさん、呼んで!」と頼み、お母さん(おかみさん)に来てもらいました。

おかあさんは「ほかのアルベルゲに到着しちゃってるんじゃないの?」とズビリの主たる宿泊所(3か所)を回ってくれました。
しかし、どこにもない。不安になる私。あの荷物には結構いろんな「貴重品」もいれてある。

なのに、お母さんは「大丈夫!ぜったいに見つかるから、安心しなさい!」と力強く励ましてくれます。そして、会社に電話をし、「あんたー、荷物全部もってきてないんじゃないの?」的なことを言ってくれているような電話を。
まだ届けた車がロンセスバジェスに戻ってないらしい。連絡が来るまで、お昼を食べなさい、といって、宅配ピザを分けてくれたのでした。「おいしいでしょ?食べて待っていたら、来るから、大丈夫よ」と。

こんなお母さんにお世話になった人たちがお礼に送った写真だと思います。
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しばらくすると、おかあさんが「あなたのリュック、色は紺色よね?」と。見つかったらしい。やっぱりロンセスバジェスに戻ってしまったらしい。
タクシーで届くから、安心してでかけてらっしゃいよ、と。とはいえ、やっぱり自分の目で到着を見ないと心配~と待つ。

私がショボンとしながら座っていると、隣にある男性が座り話しかけてきた。どうしたの?と。
事情を話すと、大丈夫、みつかるよ!
そして彼は、買い物カートから何かを取り出す。
いわゆる、スーパーフードがごそっと。台所を使ってあれこれ準備を始めます。
ベジタリアンだから自分で食事を用意しなくちゃいけないんだって。

私はその買い物カートはおかみさんに借りたのかな?と思ったのだけど、なんだか彼の個人的なものがたっぷりと入っている感じ。

私の好奇心旺盛な表情に、「あ、これ、オレのバッグ」
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リュックとは別にこれを引いてピレネー越えをしたんですって!楽なんだよ、指一本でも動くんだ。

あのグジュグジュした道を?サンジャンを出発した日を聞くと、私より1日遅い。

全部背負うより楽なんだとか。車輪の予備はあるの?と尋ねると、そんなものない、と。
引っ張って行けるところまで、これでいくんだそうです。

便利なんだけどさ、車輪の音がねえ、と彼が言いました。雨音だけが聞こえる静けさの中を歩く楽しみを俺の車輪が作り出す騒音でぶち壊しっていうのは想定外だった、と。

二人で大笑い。

一緒に歩いたわけではないけれど、歩いた時間帯も違うかもしれないけれど、共通の体験を同じ日にした者にだけ許される何かがある、とそのときじんわりと感じてきました。

すっかり好天になっているズビリの街で、昨日のあの雨音と足音(人であれ、動物であれ)が思い出された。雨が降って、写真は撮れなかったし、ピレネーを超えた実感がない一日だったけれど、あの一日を共有している人たちと語るための恵みだったんだ、と。

すごくひさしぶりの感覚。仕事をしていると、空間・状況・感情を含め「いま、この場で」の即座のシンクロで物事が進む。想像の入る余地は(ほとんど)ない。「わかる!わかる!」じゃなくて「ついていく」って感じ。
「だよねー」という共感を一期一会の関係のなかで作り上げる。共感のための感性がどんどんとアップしていっているのが感じられる。嬉しいな。

そして、ついに、やってきた!私のバッグ!タクシーじゃなくて、普通の四駆で届いた(笑)。
大急ぎでシャワーを浴びて、着替え。手紙を出しに郵便局へ行こう!
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by eastwind-335 | 2017-11-15 06:18 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(18)難関の一つのはずだったのに(笑)

日本でチェックしていた天気予報通り、晴れますように・・・。
翌朝のスタートはおいしい朝食から。
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前日と同じレストランです。
一人で出かけたおかげで、ほんの5分ほどの道のりに、前日は気が付かなかったものを見つけることができました。
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アルベルゲだけだと思っていたのですが、ホテルもあり、色々な目的の人たちが使えるようになっているようです。
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後日、ゆっくりとガイドブックを見て知りましたが、小さな礼拝所かと思っていたここが観光案内所だった!
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もう出発している人たちもいます!自転車で出発した人もいます。ズビリまで行くそうです。「また後でねー!」と言葉を交わす。
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歩いて出る人たちも。ブエン・カミーノ!(お気をつけて!)
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つくづく残念だったのは、朝のミサはなかったこと。
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祝福してほしかったなー(おいおい)。ま、ガイドブックをちゃんと読んで予め予定を決めていなかった私がいけない(父なら杜撰という)。そして、どんな時だって、神様は私を見捨てずに一緒にいてくださるわけだし、と調子のよいことを思う自分がいる。

この日は、一緒に歩きましょう、とおっしゃってくださった日本人のみなさんがいました。アイダたちからは「あなたはもっと早く歩くことができるはずよ」と言われていたので、とりあえず、いつも私たちよりは早く到着している人たちと歩くことに。
今日の目的地はズビリ。またズビリの街で会えるね、と言いながらも、念のため前夜のうちにメールアドレス他を交換。

ご夫婦の久しぶりの休暇におじゃまさせてもらっているなあ、と思ってもいたところだったので、新しい人たちとの移動は新鮮。
良い方々とご一緒できて、よい一日でした。また、翌日も一緒に歩くことになりました。
天気も薄曇りのままだったので、暑すぎず、雨の心配もなく、でした。

が!前日の「ザックのレインカバー無し縦走」に次ぐ「事件」が・・・。

この日は、「ガイドブックによると、ズビリへの下りは相当きついらしい。初心者向きではないという。脅しに近いような警告文になってるけれど、僕の前を行くのはドイツ人のおばあちゃん二人。あのおばあちゃんたちにできて、俺にできないはずはない。まあ、単細胞の考えそうなことだ」(ハーベイ・カーケリング(猪俣和夫訳)『巡礼コメディ旅日記』p31、みすず書房、2010年)と、読んだ文章をそらんじられるほど「気に留めていた」キョーフの下りがある日。

私にとってこの旅は「パンプローナまでとにかく歩く」こと。本当はすべてを背負って歩くべきなのでしょう。でも、途中で歩けなくなったり、道中、誰かに迷惑をかけてしまうこと、のほうが怖い。
ロンセスバジェスのアルベルゲの受付のお兄ちゃんは宅配用にお金を入れる小さな袋と輪ゴムをくれた。しかし、お金を乾かす(このブログを書くためにハーベイの本を読み直して気が付いた。ハーベイもリュックがずぶぬれになって、パスポートもお金も乾かす羽目になっていた!)間に、輪ゴムのことを忘れていた。朝、枕元になぜ輪ゴムがあるのだろう。日本から持ってきたものかな。ま、何かで使えるだろう、と洗面用具を入れるポーチにしまい込んだのです。

ズビリの宿泊先は未定でしたが、この日ご一緒する方が利用予定の宿泊所名を書き込みザックと共にボランティアのおじいさんに預けます。すると。
「キミ、輪ゴムは?」お金を入れた袋をバッグに留めるために輪ゴムが必要だったのでした。ほかの方はちゃんと括りつけてある。げげげ・・・。えーっと輪ゴム、どこにしまったかしら?
おじさんが「ま、ここにこう差し込んで置いたらわかるだろう」とトップポケットのファスナーを開けて袋を突っ込む。「大丈夫、届くから」という。気楽になりました。

よろしくお願いしまーす!
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ザック回収時間が遅いため、私たちの出発が一番最後となりました。
修道院を出てすぐに写真タイム(笑)
昔の教会なのだそう。
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なんか、インドの建物みたい。
中はこんな感じ。
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何かの折には公開されるみたい。
ロンセスバジェスは1泊じゃもったいないところのようです。
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アルベルゲで体を癒し、紙幣を乾かし(←シツコイ)、財布を乾かし(←皮の小銭入れ、布の小銭入れや札入れ共にまだ乾いていない)の半日だった。用意しておかないと、着いてからの行動に支障がでるのだ、と反省し、この日の小さなリュックには、売店で買ったザックカバー(これまたデカいのしかなかったんだけど)を忍ばせておきました。

一般道へ向かわないよう、道案内が出ています。
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すぐに、牧草地が出てきた!こんな道ばっかりなのかな?
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ところが、すぐにヘミングウェイにゆかりのある町へ。
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こんな壁画があったりして。
すでに休憩なのか、朝食を取っているのか。コーヒーのいい香りがしていきます。こういうスーパー兼カフェでサンドイッチをお願いすることもできるのですが、私たちはもう少し先で休憩しようということに。
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最初は、ここがヘミングウェイゆかりの集落とは知らなかったのでした。しかし、この建物をみて、ハタと思い出した。ヘミングウェイはここを拠点に鱒釣りに行ってたはず!
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前夜の鱒を食べた時はヘミングウェイ話を片言の英語でしたわけですが、母語で思いっきり語れる楽しさよ!
(初めてご一緒する方々だというのに・・・。あんまり関心がなかったようで、申し訳ありませんでした)

オスタル・ブルゲーテ(ヘミングウェイの定宿)正面からの図
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「愚姉賢弟」の誉れ高い弟は大学に入ったころ、急にヘミングウェイのファンになった。「読んでないのかよ」とツッコミを受けていた私もその機会がやってきた。私は当時入れ込んでいたタイロン・パワーの作品だ、ということで「日はまた昇る」をまだご存命だった淀川長治さんの解説付きというすごい会で見たのでした。映画を見てから弟に文庫本を借りた。そんな思い出にも重なる家。あーあ、弟を誘ってみたらよかったかな。

この辺りの家は赤いスレート屋根が特徴なのだと、ご一緒した方々から教えていただきました。
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雪が多い地域なのかもしれませんね。屋根の勾配が結構強い。
古い集落らしく、建て替えはあったでしょうが、家がいつからあったか、を示す扉がいくつかありました。
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古い石が組み込まれた門。素敵ですよね。赤いゼラニウムはなぜ、こうもヨーロッパの家に合うのでしょうね。
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森に入り、
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小川を見つけ、
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干し草がまっすぐキッチリと積み重ねているのに驚き
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いつになったら「坂」が来るのかと思いながら歩く。
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「心配しなくても、大変な道は、モー、すぐですよ」といわんばかりの牛の顔
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アウリッツベリというちょっとした集落へ出ました。
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こういうところを見つけました。小さな扉を叩けば、スタンプを押してくれるのかな?
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今日の目的地は見えているのかしら?牧草地を駆け下りたい気がする(笑)。
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登ったり下ったり。私たちより先に出発した人や、追い抜かした人たちが一休みしているところに行きつきました。
前の日の雨のせいで水たまりになっているみたい。水の中を歩いて超えた人がいた跡が見えますが、端のちょっぴり高くなっているところを渡った方がいいだろうなあー。濡れた靴で歩くと足が痛みそう。
あらら?一休みしているのかと思いきや、どうもみんな足を傷めてしまったらしい。
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みんな荷物を全部背負っているもんね。マメができるだろうなあ。ヴァセリンをしっかり塗りこんでいるとはいえ、軽い荷物で歩く自分がなんだか恥ずかしい。

またしばらく歩くと、ちょっとした集落へ。
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ちょっと休みたかったけれど、ご一緒した人たちは、ズビリで休んだ方がよいと判断したみたいで、スルー。
その先の集落はまだシエスタより前の時間なのに、人っ子一人見かけない。
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家並みはどこも素敵。
扉に2本のバゲットが。
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これは、どういう意味なのかしら?パン屋さん?それとも誰かがご厚意で買ってきたのを差し込んでいる?もし食べるとしたらどこからパンを抜くのかしら?中の窓ガラス部分が開くのかしら?
共同住宅前で遊んでいる子供たちも。猫がちょこん、と座っていました。
自然と人里を交互に歩いているこの数日、ネコを見たのは初めて。
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山道に犬がいるのは「あるかも」だけど「猫」っていうのは想像つかない。野良猫は山中ではなく居住地にいるって感じがする。

だんだんと、またまた巡礼の道っぽくなってきた。
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迷わないようにという道しるべもいろいろ。
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石が積んであるところもありますね。
ここは、巡礼の道の写真集によく取り上げられている。
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エッロに到着!ここもガイドブックに取り上げられていたカフェ。
スタンプを押してもらいました。前の街でも押してもらえばよかったなー。
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ちょっぴり休憩。
私は持ってきたおやつを食べた。おやつはいつもの山のおやつと一緒。「イチジク、アプリコット、プルーン、くるみ」。トイレがとても使える感じではなかったので、ちょっぴりお水は控えめに。天然トイレでもいいかなあ?って思ったんだけど、がまんできそう。

坂道を下りていきます。
ま、この辺りはまだまだ森林浴を楽しむ余裕が。
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ここからが本格的な坂。確かに足腰にきそう・・・。昨日のような雨の中でなくてよかったー。こういう道のほうが足元が大変ですもん。
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ただ、ハーベイさんが言ってるほどは大変だと思わなかった、私。まあ、私は荷物が軽いからかもしれないけれど。
もちろん、下りは膝に来ると、大山でご一緒だった方に伺っていたのを思い出し、ストックを利用しておりましたよ!やっぱりストックは持ってきておいてよかった・・・。

なんか見えてきたけれど、あそこがズビリの街なのかしら?
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宿のことが心配になってきた。あのロンセスバジェスのアルベルゲにいた人全員がズビリに泊るとなったら・・・。

ご一緒の方々がすでに日本から予約していた宿は、私もドイツ語のヤコブの道サイトで紹介されていたこともあって、覚えがあったのでした。確か、ドライヤーもあるはず・・・。きっと人気だろうなあ、アルベルゲかな、今日も。

とうとう、坂を下り切ったような気が。
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坂道は終わり、ちょっとした登りが待ってました。いきなり自動車道の横を歩く、などという、現実に戻るような道をすぎる。
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自動車道を渡るとこんな風景が。
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ついた!ついた!彼女が「ブエン・カミーノ!ズビリよ、ここ!」と声をかけてくれました。
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古い石づくりの家の角の向こう(赤い車の奥)に橋がありました。
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橋から見える川の流れ。ずいぶんと下ってきたんだなー。
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ズビリの街の入り口にその宿はありました。

ベッドは空いてます、と。
やったー!
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ところが!!!

そう、ところが!なことが!(続く!)


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by eastwind-335 | 2017-11-12 16:56 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(17)これが「ピルグリム定食」

お札がびっちょりになる、というアクシデントに加えて、どうしても日本からのPDFを読まねばならないのに、重すぎるのか?wifiが弱いのか、私のipod miniではメール自体が開かない。

赤いジャケットを着た女性にカクカクシカジカマルカイテチョンであると説明したら、有料のPCルームがありますよ、と。
そこも、全体に遅くて(笑)。ポケットにじゃらじゃら入れていた(だって、お財布はびしょぬれ)小銭がどんどんとなくなっていく(とほ)。

しかし、どうにかこうにか読んで仕事が片付き、やれやれ・・・。

夕飯の時間でーす。日本人のグループの方が「ご一緒しましょう!」と誘ってくださったので、少し早めにアルベルゲを出ました。どこにレストランがあるのかしら?またまた赤いジャケットの人に聞く、「そこ行って、右に曲がるんだ」と。

右に曲がると素敵なお店が。
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しかし、そこは遅い人用のレストラン。
もっと先へ進んで右なんですって。

ここ!
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ここだって、十分素敵!
雨が降った日だから寒い寒い。レストランに暖をとりに入ります。
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小さなレストランにはどんどんと人が入ってきます。
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知らない人ばかり、ってドキドキしちゃうなあ。と思っていたら「キミ、日本人?」と尋ねてくる人が。「あそこにも日本の人がいるよ。一緒のグループ?キミの名前は?」と。このあと3日ほど朝晩と顔を合わせるようになるフランス人男性との出会いでした。

グループで来ている人たちが先にテーブルにつきます。テーブルは4人掛け。日本からの方々は4人組だったので、先に着席。一人客は、お店の人が「あなたはそこ」「あなたはあそこ」と振り分けてくれます。

魚か肉か、というチョイスだけあって、あとは、いわゆる「定食」。
まずはパスタ。
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それからメイン。
お魚にしました。でてきたのは鱒。
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そうだそうだ、『日はまた昇る』は鱒釣り小説でもあったのだった!が、日本語でしか読んでいない私、同じテーブルのイタリア人男性やポーランド女性に書名を言えなかった。でもヘミングウェイの小説にもここは鱒釣りの名所だってあったわよねーという話ぐらいは言えました。
みんな知らない人たちなのに、食事を一緒にして、いつからいつまで歩くのかという話や、仕事の話、自分の出身の街の話など、コトバが途切れることがない。不思議。みんな英語がヘタなのに(笑)。いや、スムーズじゃないからこそ、一生懸命話して、一生懸命聞くのだろうと思います。

ワインもおいしかった!私の正面に座った彼、腕にも首にも指にもタトゥーが入っていた。痛くないの?と聞いたら「ぜーんぜん」ですって!日本にいつか行きたいというので「タトゥーが入ってると温泉には入れないかもね」と言っておいた。ま、オリンピックまでには少しは違ってきているだろうけれど。私の故郷の海はタトゥー入りの人は水着姿になれないのよ、と言ったら哀しそうな顔をしていた。
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ポーランドからの女性が「私、8時からのミサに出るから」と先に席を立ちました。私も日本人グループから「そろそろ戻りませんか?」と声をかけられ、二人をおいて、レストランを後にすることに(ワインはもらったぜ!だって)。その人たちに誘われるがままに売店に入り、リュック用のカバーを買い、チョコレートを何枚か買いました。
教会はミサが始まっている様子。遅れて入ることができるのかもわからなかった。一団の人たちは入る気がなさそう。
翌日、見学をしようとしたら閉まっていた。後日、ガイドブックを見て知ったけれど、素敵な教会。この教会では、これからの道行きを祝福してくれるのだとか。

ああ、残念。
こういうところが父の言う「杜撰」なのかも。
でも、私の知り合いの牧師先生はタイミングの悪いことを嘆く私にいつも「いつも神様はそばにいてくださる」と励ましてくださるのだから、ミサに出られなかったとしても、ほかの人と一緒に時を過ごしたときに思ったことを大切にしておけばいいはずなのだ。
これも、ネタ体質ゆえのすっとこどっこい(杜撰)の一つだ、と。

ま、明日も早い事だし。さあ寝ましょう。


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by eastwind-335 | 2017-10-30 19:56 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(16)雨に濡れれば

雨のなかピレネー山脈を文字通り歩ききって、この日はロンセスバジェスのアルベルゲに泊りました。修道会がやっている、と書いてあったような気がするなーと思いました。
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ここは修道会の建物を利用したアルベルゲであるのですが、別にファーザーやシスターがお迎えしてくれるわけではありません。ボランティアによって運営されているのです。彼らは赤いヤッケを着ています。
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名札がドイツ人っぽい苗字の人が目立つ。基本的には英語での対応。スペイン人的な「オラ!アミーゴス」な感じではない。あとで知りましたが、彼らはオランダ人のボランティアグループ。
びしょぬれ、足元ぐちゃぐちゃでやってくる私たちに、登録する部屋に入るためには靴をぬぐように、と。下駄箱は大混乱。とりあえず、入れる。高校時代のアメフト部の部室の匂いのような感じ(爆)。濡れたリュック、当然ながら汚れたストックは廊下に置くように、と。げげげー、なくなったらどうするんだろう?!私は小さなリュックだったからか、なんとなく見逃されたようだけど・・・。

記録のためには写真を撮りたいところだけれど、みんな疲れて下山している。そこをカメラに収めて「なんなんだ、あのアジア人は!」と思われるのも困る。ということで心のカメラの記憶しかないけれど、みんな、もう歩かなくていいんだ、という安心した顔だった。

これは翌日、出発前に撮った、オフィスの写真。
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登録の部屋は改装されていてとっても素敵。

私はアイダたちと列に並んだものの、ここからは、それぞれチョイスが違ってきた。私は、夕食は早く、朝食はあっさりと。アイダたちは夕食は遅く、朝食はたっぷりと。彼らはカップル。私はシングル。そして別々のコクーンと予測される番号札や食事のチケット、私は翌日も荷物を預けたかったのでポーターサービスに必要な袋(そこにお金をいれておく)が渡されました。
注意として、コクーンでは絶対に食事をしてはいけない、と強く言われました。

荷物が届くまでしばらく時間かかるので、まずは食事。背中のリュックを下ろし、中をあけます。そのとき、サンドイッチ(バゲットにハムがたっぷり挟んである)の包み(紙)が湿っぽいことに気が付きました。
え?え?え?濡れてる?
でも、カメラはジップロックに入れてあるし、大丈夫なはず。まずは食事だわー。
私よりは年長でSNSには関心の薄そうな日本語話者の比較的多い場所に座ることになってしまったので、ipodでサンドイッチの写真を撮っておくのは避けた。とにかく、あまり目立ったことをしないようにしておかなくちゃ、とか、どうせ明日もまた食べるはずだし、とか、そのときなりの理由をあれこれ頭の中で思い浮かべ・・・。

で、仕事のために(この日だけはどうしても東京から届くPDFを見て判断しなくちゃいけないことがあった)夕刻に再び飲食ルーム(?)に入った。人気のないときだったので一枚パチリ。古い建物だった時代の壁も活かした作りです。
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預けておいた荷物を納屋のようなところまで出向いて引き取り、コクーンへ。札をもっていないと中にいれてくれないし、ちょっとでも足もとが汚れていると怒られる(笑)。まるで散歩から帰った犬になったような気分。でも、そうしたくなるほど、中はまだ新しい感じ。

この日のコクーンは4人で一つ。
これも翌日出発直前に撮った写真
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奥のロッカーは小銭で開け閉めします。貴重品は安心しておける~。
ベッドへ行くと、今日も2段ベッドの上であることが判明。一応2段ベッドの端に40センチたらずの板がついていて隣のコクーンと仕切られています。(この写真も翌日撮影)
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下の男性はサングラスをかけっぱなしであまり愛想がない。そして、窓際のちょっとした台や窓の角を使って自分の濡れたのをあちこちにかけている。私もゴアテックスの上下だけはかけておきたかったのですが、はてさてどうしたものか・・・。

すると「かけるか?」みたいなジェスチャーが。私の身長(158センチ)ではとどかないので、彼がかけてくれました。

そうだ!リュックも干しておかなくちゃ!
と、その日背負ったリュックの中身を出すと・・・。
ジップロックは当てにならない、と書いてあったサイトがあったことをそのときになって思い出しました。
私なりに、考えて詰めたはずだったけれど。じゃなくて、レインガードを付けずに歩いてた私がいけないのですけれど。

リュックの中まで雨は染み込んでいました。
その日入れていたものは、ジップロックにいれておいたカメラ、サンドイッチ、その日使わないお金をしまった布財布、小銭が入っている布財布、クレジットカード入れになっている革の小銭入れ、日本円と封を切ってないユーロ、メモ用のノート、ボールペンが入ったネックポーチ、怪我をしたとき用の応急手当の道具(傷用塗り薬、バンテリンの塗り薬、バンドエイド)、日焼け止めとハンドクリーム、リップクリーム、鏡(コンタクトがずれちゃ困る)を入れた布製のポーチ、サングラス。ほとんどはジップロックに入れたり、ビニール袋にいれておいたのですが・・・。

食事中から一番気になっていたのは、ジップロックにいれておいたカメラ。やややー!なんとなくだけど濡れてる~。それでもリュックの真ん中にいれておいたから、雨が降った日にシャッターを切った時ぐらいのことで済みましたが・・・。
使いやすいところに入れておいた布財布、皮財布はびしょぬれ。
ま、まさか!とファスナーを開けると・・・お札も濡れてました。

か、乾かさねば!
ネックポーチは大丈夫よね~・・・・じゃない。これも濡れてる!外側のほうにおいてあったしねー。

慌ててあれこれ取り出します。私、一つだけ偉かったとおもったのは、怪我をしたときの応急手当袋こそ濡れてましたけれど、バンドエイドはちゃんと小さなジップロックにいれてあったので、2重ガードのおかげもあり、これは濡れなかった。
ちなみに、レインコートの中で斜めかけにしておいたサコッシュの中は、その日使う予定のお金(ビニール袋に入れておいた)、パスポート、ipod、日本から持ってきたガラケー、そして、最終目的地で「ちゃんと歩きましたよー」の保証書替わりになるクレデンシャル。こちらは無事でした。

なんとなく、あちこちからシャンプーのいい香りが。みると風呂上りのようにさっぱりした人たちが廊下を行きかっている!

一旦、お金はロッカーにしまって(スーパーの袋に入れた)、シャワーを浴びて戻る。ここは男女別。良かったー。
再び、お札を出して広げる。
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諭吉、染みてるし!っていうか、日本のお札って濡れたらこうなるのねーとしみじみ観察。

高見の見学よろしく、窓辺に私や彼が干したレインコートでも撮ろうかな~とカメラを構えて気が付いた。おっさん、下着も干してる!。個人情報ダダ漏れすぎ!ちょっと愛想のない人だったから、写真を撮ったのがわかって怒られたらいやだなー。

ふと見ると、コクーンの入り口に洗濯紐をかけて、これまた、「色々」と干し始めた北欧からの初老女性が。一番最後にやってきた彼女、たぶん、周辺のコクーンの状態をみたからなのでしょうね。
彼女、ばっちりと「つけま(つげ)」+「アイライン」で装備していた、15年ほど前の渋谷では「やまんば」と呼ばれていたメーク。前日の宿も一緒で、気が良い人だとお見受けしたけれど、北欧だから大胆、というつもりはないけれど、ゴージャスな体型に見合った素敵な下着が入口にかかっているのは・・・あの、愛想のない彼には刺激的すぎるんじゃないかしら・・・。でもここしか、確かに干せないわよねーと、彼女が紐を張っているのには、ある種の感心も。
私のベッドからは、隣のコクーンもそうしているのが見えた(その程度の高さの仕切り板なのです。つまり寝顔が見られない、程度のもの)。隣は4人が知り合いらしく、はしごにもかけている。すると、ボランティアのおじいさんが「洗濯物は地下へ!」と一つ一つコクーンを回っては注意をしています。

実は私の両隣はどういうわけかアジア系の人が多いコクーンだった。おかげで、彼はゆっきりと英語で注意をしてくれたので、あらかじめ私も聞き取れました(笑)。さて、私のコクーンでは、まずは2階でお札を前に途方に暮れている私に声がかかります。両隣のアジア系の人が干している、となれば、きっとあなたもでしょう、と思われちゃったかな?「サイズが違うの、わかります?」と思わずいったらおじさんがニヤリ。すると、当のゴージャスおばあちゃんが戻ってきた。遅く来たから干すところがない、と反論していると「地下に干すこともできるし、有料サービスでラインドリーもある」とピシリ。彼女が紐を外すまで見守ります。
「ここは、寝たり休息するところだからね」という彼の一言に、妙に納得した私です。

個人的には、私は「人目に触れるのは恥ずかしい」というものは持ち歩かないから、どこで干してもいいのです。ホテル泊と違って、速攻で乾かなくてはいけない・・・ということで、今回は歩いている間はメッシュのミレーのブラスリップを。宿についたらユニクロのブラトップに着替えた。山歩きが長かった昔の女性上司が、1週間ぐらい下着を変えないことは普通だ、と言っていたから。あとは、山の時だけは、パッドを当てた下着を履くようにしています。これは、災害時にボランティアに入った女性から聞いたアイデア。3日ぐらい同じパンツだってパッドさえ清潔だったら大丈夫、と。女性は月に一度はそういう時期があるのだから、と。ボランティアの方はおむつをして活動する方もいらっしゃるとか!
私は、学生時代の旅行で、ユースホステルに慣れているからか、欧米の人が薄着どころか一糸まとわずみたいな恰好で寝ていたとしても気にならない。自分がしないだけ。
干してある下着をまじまじと見る気はしないけれど、なるほど、欧米の人はこういう形のを着るのね、という傾向がわかる程度にはチェックを入れる(笑)。

ああ、ドライヤーがあったら髪の毛もだけど、お札がすぐに乾かせるのになーと思っていたら、今度は廊下を「ドライヤーある?どっかにあるの知ってる?」と聞いて回る男子が。どこからも当然ながら「ない!」と。どうしたのか、と北欧おばちゃんが尋ねると「彼女が靴下を乾かしたいんだって」と。

たぶん、予備もダメにしちゃったのかもね。
「地下へ行って乾かしてもらうといいよ」と誰かがいうと「でもお金、かかるじゃん」と。確かに!隣の日本からのおじさまは「あー、やだね、自分のドライヤーで靴下を乾かされたかと思うのは」ですって。

私はその昔、ネパールでそれしたことありまして(ホテル備え付けのドライヤーで)、この彼女ちゃんの気持ちはよーくわかります。ほんと、最後しっかりと乾かしたいときにはドライヤーって便利なんですよねー、と言ったら「え?」と若干嫌そうな顔をされてしまいました。あはは。でも、乾いてない靴下なんか履いたら靴擦れしちゃうわけだし!生臭い靴下のほうが迷惑!

そうこうしているうちに、夕食の時間が近づいてきました。


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by eastwind-335 | 2017-10-29 08:13 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(15)知らぬ間に超えていた

もし、タイムマシンがあって戻ることができたら、この日に戻りたい、というのが最近の私の思いです。

ピレネー越えが今回の旅行のハイライトになるはずだったのに!
ピレネー頂点で「私、超えた!」とか思うつもりだったのに!
写真をバンバンとって「やったー!」とか書くつもりだったのに!

なんて書くと、この日、車で移動したのかな、と思われそうですが、いえいえ歩きました!

しかも雨の中を!

歩いたんですけど、自分のなかで、ここがピークのつもりだったからか、なんだろう、「え?それどこだった?」みたいなことに。そんな一日を振り返ります。

朝ご飯を食べている頃は曇り空だった。
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宿のオヤジは「降っても、すぐに止むさ」という。でも、大きなリュックは念のためポーターサービスを利用して、今日泊まるロンセスバジェスに送ることにした。いきなり16キロも歩くなんて、ピレネー超えだなんて、私にはムリだろう、と思ったから。途中でヘタるのは避けなくちゃ。

代わりに背負ったのは小さなリュック。水滴のマークがついていたので、雨対応なのだろうし、この道をいく人たちを泊める宿のおじさんが言う事なんだもん。間違いはない、雨はやむ。

そこが初心者だった。普段は何事も「念のため」というかプランBをいつも考えているのに。
いや、今回も念のため、は考えたのです。だから、雨に備えて、ジップロックで包んだり、配置を考えながらサブリュックに入れました。一番大切なものはお腹に来るようにサコッシュを短く斜めかけをしました。

この日の最大のミスは、サンジャンでサブリュックを買ったときにレインガードを買い忘れたことに気が付かなかったこと。

雨が降った後の晴れ間が見えた時にそのリュックを買ったから?
リュックについていた水滴マークに判断が甘くなったというべきかも。

サブバッグに入れたのは、レインコート上下、傘、救急用グッズ、汗用タオル、眼鏡、サングラス、水、カメラと充電池、使わないお金、メモ用ノート、おやつ、宿で作ってもらったサンドイッチ。サコッシュには、すぐに取り出せるように、その日使う程度のお金、パスポート、スタンプ帳、ボールペン、色付きリップクリーム、鏡。鏡はリップを付けるため、じゃなくて、コンタクトがずれた時に備えて。
雨具は道中、本格的に降り始めたら着たらいいのかな、と思っていました。が、カフェに行くと、みんながしっかり準備をしている。あわてて、リュックから雨具を出し上下を着て、前日と同じく、アイダたちと出発。
手先が冷たくなると私はダメなので、ストック用の手袋も最初から着用(ニットの手袋と違って着用が難しいから手が乾いているうちに着けておいてよかった、としみじみ思いました)。

最初は空もやや明るいから大丈夫だろうなーと思っていた。
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今日は上って下る、という一日。
だんだんと風が強くなっていきます。
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晴れたら爽快な風景だったよねー、などと語りながら一歩ずつ進めていきます。霧雨がわりとしっかりとした雨になる時とが繰り返される。
一本道ではあるけれど、上の写真のように獣道というか人が放牧関係者が歩いているらしい道などもあって、それで違う道へ行ってしまう人もいるらしい。
だから、途中にこういう目印があるのです。
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黄色い矢印が私たちの命綱。

上るばかりの人たちではない。一人の男性が山を下りてくる。「昨日宿で一緒だった人よ。眼鏡を宿においてきちゃったんですって」と誰かが教えてくれた。
足早に私たちを抜かし通り過ぎる人たちもいる。だけでなく、どのあたりだったか、とにかく眼鏡を置いてきたという男性が再び戻ってきて「眼鏡はなかった」といって私たちを追い抜かしていきました。
私が遅いのではなく、むしろアイダたちが遅い。私に合わせているのかなあ?そうだったら申し訳ないなーと思いながら歩く。
だんだんと霧雨の時間が短くなってきた。
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本降りになるのかと思いきや、時折止む。
けれど、雨が止むというのはそれだけ風が強いってことかもしれなくて。雨雲は次々やってくる。
ここにも黄色い矢印が。フランス国旗の色が隣についているのが、ちょっとした自己主張ですね(笑)。
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昨日、3回目という女性が言っていた「二つの十字架」まではとにかく真っすぐ道なりに行く、だよね、と3人で言いながら歩く。それでも「こっちのほうが・・・」といって違うところを曲がっていった人たちもいた。

もう二つの十字架を超えたあたりだったかなあー、ここ・・・。とにかく、雨がひどくなってきた。
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素敵な風景があっても、心のアルバムに入れるだけ。だって、シャッターを切ったら遅れちゃう。
キョロキョロとする間もない。
マリア様が旅人を見守っているという場所も気づかず。(←後日、ガイドブックを見直して気が付いた!)
ということで、実は二つの十字架に着いたときも写真を撮りたかったのだけど、風雨が強いときでお腹あたりでゴソゴソするサコッシュからipodを取り出す気もせず。

後から(帰国してから)、ほかの人の体験記を読んで知った。あの風はあの道特有のもので、ナポレオンもあの風に手こずったことを。(だもので、この日歩いた道を「ナポレオンルート」と呼ぶのだそう)

時折「あー、ここが映画「じゃ、ちょっくら行ってくる」で風よけをしているところねー」などと思うこともあったけれど、英語でそんなことを軽く言えるような「頭の体調」でもなく。
アイダはますますスピードが遅くなっている。アンソニーはアイダのリュックの背負い方がよくないと思いっきり肩へ沿わせるようにしている。それがすごく痛いらしく、苦情をいうのに、アンソニーはおかまいなし。

すごく急で細い坂道(それもぬかってる!雨水が流れ落ちてくる!)を下りる場所がありました。アイダが遠回りをして舗装道路を歩こうか、と。私もなんとなーく降りられるかわからない。どんくさいからなあ、と。ところがアンソニーは「僕が先に降りるから、キミたち、見ておくんだよ」と。ということで3人無事に降りました。
ストックが身体を支えたり、手の代わりになったり。やっぱり、これは持ってきてよかった。

急な坂だったなーと思ったけれど、風雨のことを考えるとipodを出す気力もなく。そして、二人に振り返らせちゃいけない、ついていかなくちゃ、とその場を離れました。

もっとすごい山道を上がったり降りたりするのかと思いきや、あの下りをすぎると、朝から歩いていたような舗装された道ではなく、ぬかった道を歩くのですが、高低差が少なくなっていきます。
そうなると、背中が軽い分足取りも軽い私。一方、アイダはどんどん遅れていきます。当然ながら、アンソニーも遅くなる。二人から「先に行っていいから」と言われるけれど、「じゃあ」ってわけにもいかない。

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しばらくすると、ナバラ州に入ったことがわかる場所へ。
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こんなところで写真を撮ってどうするの?といわんばかりのアンソニーでしたが、私は日本の家族に後から見せたいから、アイダも一休みしたいから、と何枚かipodで撮りました。

晴れていたら、今日の縦走は時間がかかったかも。それぐらい道中はどこもかしこもカメラに収めてみたい風景だった。雨でも一人だったらそうしていたかも。

雨の中で出会った人たち。
たぶん、アイダたちを待っている時に撮ったのだろうと思います。
彼らは私たちと進行方向が逆(黄色い矢印は進行方向を指すので)。逆ピレネー超えなのかも。地元の人なのか、散歩のように傘をさして歩いている人もいれば、見るからにピルグリムの人も。足元は良くないのが写真からもわかるはず。けれど、歩きにくいとは私は思わなかった。むしろ、いつ、次の坂(上りにせよ下りにせよ)が来るんだろう、と身構えていた。
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雨の山の中で鈴の音を鳴らしながら歩く馬たち。
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暴れることなく人に道を譲り、静かに人が通り過ぎるのを見ているんですよ、この馬たち!
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泥道が終わり舗装された道路に到着。「どうせまた泥道に戻るんだ」ぐらい思っていた。ところが、アンソニーが「やれやれ、到着だ!」という。最初は、疲れて寒さを訴えていたアイダを励ます言葉だと思っていた。(山では、目的地がかなり先であっても「もうすぐだよ」ってよく言うんですよねー)

でも、この舗装された道こそが、ロンセスバジェスの入り口だった。街の看板に「ロンセスバジェス」と書いてあるのを見て、アイダと二人で「本当についたんだ」と声をかけあいました。

雨は止まず、お腹からipodを取りだす気もおきず。そういうわけで、到着した時の写真はありません。

歩ききった!という達成感よりも、軽い疲労は覚えているけれど、もう終わり?みたいな気持ちが湧いてきた。

アイダが前日と同じ事を言いました。「東風はこんなに小さいのに、息が上がってないのね」と。


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by eastwind-335 | 2017-10-21 06:22 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(9)

日はまた昇る!(14)食事をともにする、ということ

ヤコブの道の映画を見た時、みんなが食材を買ってきてワイワイと食事を作るシーンがありました。
また、経営者が食事も作ってくれるという「賄いつき」というシーンを見たこともあります。

フランスもスペインも夜が遅いと聞いていたので、夜に弱い私はちょっぴり気になっていました。

オリソンのアルベルゲでは、ほかにお店がないから、みんなレストラン(カフェ)に集まります。
私が泊まった部屋は6人部屋。スマートウール(メリノウール)の衣服は匂わないというのですが、本当でした!ただし、乾かすのが大変なので、洗濯ができる日も限られるんですけどね・・・。私はこの色は宿についてから、歩くときは歩きなれた靴下で、と使い分けをしていました。ただし、最後の日だけ逆にして思わぬ失敗が・・・。
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韓国から3名、私、アイダとアンソニー夫婦。アンソニーがほかの部屋の人に「わー、アマゾネスの中で男一人だよ」とこぼすので、みんな大笑い。韓国からの3名の女性たちは年齢はそれぞれでしたが同じ教会のお友達なんですって。片言の韓国語で挨拶をしたら喜んでくれました。

オンニたちはカーテンがわりになるものをベッドに張り巡らせていました。シャワーを浴びていたようで、タオルも干してました。チェックは私のシャツ。速乾性があると買ったときに聞いていましたが、本当にすぐに乾いた!もう少し小さなチェックだったらいいのになー。
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私もシャワーを浴びて、バンテリンを塗り込みます。
き、効く~。効きすぎて、身体が冷えるというおまけつき。オリソンは水が大切なのでシャワーのお湯が出る時間が限られています。あまり熱いお湯と言い難く。そしてドライヤーがないから、雨の日はたたでさえ体が冷えているのに、自分で全身にバンテリンを塗りこんでますます・・・(涙)。寝袋に入って身体を温めていたのですが、一向に改善しないので、カフェに行って紅茶を飲むことに。
すると、アイダもやってきた。お互いの仕事のことや、これまでのことを話しているうちに、世界各国、働く主婦は大変だよねー、という話になったり。そうこうしているうちに夕ご飯に。

食事のテーブルは好きなところに座ってよいと。みんなギュウギュウになって座ります。結構な人数が泊っているのねー。
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食事が出て、ワインを注いだり、お皿にもって回したり。
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「もっと飲まないの?」「もっと食べない?」「足りてる?」
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そのうち、サンジャンまでどうやって来たのか、などなどいろんな話を始めます。
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美味しかったー。

近くのテーブルの人と話が弾みだしたころ、女性オーナーがグラスを軽く叩いて注意を引きます。

そして、宿泊してくれたお礼の言葉を言いました。目的はそれぞれだけど同じ道を歩いているので、お互いを知り合いましょう、とデザートが出る前にそれぞれ自己紹介をするように、と。

下は5歳から上は70歳近くまで。私のような初心者もいれば、もう3回目という人も。気の利くことを言う人が多くて、拍手喝采。もちろん私のように気の利くことを言えなくても拍手してくれる温かい人たちでした。そのうち、デザートが出てきました。
ガドー・バスク。バスクのあちこちでおもてなしの時にでるケーキです。
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少し席を動いて話しかけてきたり、話しかけに行ったり。

複数回歩いている人の話はかなり興味深かった。3度目というドイツ人女性はもう70歳近いというのにすごく元気。「みんな、よく聞いて!今日が一番大変だったのよ。明日からはそれほどじゃないから、安心して!」と。そして、絶えず右側に曲がるように!と。あと、最初に曲がるところが大切とも。ガイドブックを見せながら「ここだからねー」と。日々犬の散歩で鍛えているそうで、何年かに一度この道を歩くそうですが、歩くと決めた年は出発の2か月ぐらい前から一日30キロぐらい歩く日を週に1度は作って慣れておくんだそうです。ケルンに住むドルトムントファンとのこと。バイエルン・ミュンヘンファンとは口はきけないね、なんて言われつつも、ラムたんのことでえらく盛り上がりました。外国人から「ラムたんが一番!」と言われたことはなかった、とのこと。二人で引退のことを惜しみました。
隣になった男性はもう少し手前で宿を取ろうと思ったら満室と断られてここまで来たのだとか。どういうふうに歩くべきなのか、と。スティックは使わないで歩くべきなのか、とか。

この二人は「ロンセスバジェス」を過ぎたところで宿を取るそうです。ロンセスバジェスは人が多すぎる、だとか、距離が短すぎるだとか・・・。
好きな距離を歩く。自分の体験をシェアする。ヤコブの道一日目はこうやって更けていきました。

そうそう。いつまでもレストランに居られませんでした、なぜならば!「明日の朝食の準備をしたいから、もうみんな帰ってね」と奥さんが言ったから。そして、確かに、元気に歩くためには早く寝なくては・・・。

明日は距離も長いし、ピレネー超えをし、さらに国境も超える。大丈夫かなあ・・・。

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by eastwind-335 | 2017-10-16 05:49 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(13)これが旅というものなのか

私は朝型なので全く困らなかったのですが、この旅は朝が早い。(私の寝袋です)
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たいてい、8時には宿を離れなければならないというルールがある。もちろん、毎日巡礼者がやってくるのだから、部屋の片づけなどをしなくちゃいけないわけで。

朝食のテーブルは挨拶ではじまります。宿の女性オーナーさんが新しく入ってくる宿泊者の名前と出身国を教えてくれて、みんなが口々に手を挙げたり挨拶をする。特に一人でやってきた人たちにはオーナーさんが声をかけて今日の予定を尋ねます。それによって、今日のうちにロンセスバジェスまでの20キロほどを歩くのか、途中のオリソンまで(9キロほど)にするのかがわかるのです。
私は初めて山を歩くし体力が続くかわからないのでオリソンに泊る、といったら、オリソンで泊るのはいい考えよ、と声をかけてくれました。

観光局の人が「朝ごはんがおいしい」と言っていたので、てっきりビュッフェ方式なのかと思いきや。しかし、フランスだからか、トーストとジュースとジャムが基本。
普段、私はパンにバターは付けないのですが、バターはエネルギーの元になる気がしてたっぷりと。
日本ではベーコンがあれば、食パンにベーコンと溶けるチーズをのせてトーストしたものを1枚食べています。とにかく、ここでちゃんと食べておかねば、とこの程度の大きさだったらパンは2枚だけど3枚食べました。
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欧米の人で2時間だったら私は3時間かかるかな、と思いながらパンにバターを塗りました。
パンも、カフェオレもおいしかったー

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さて、この朝、私はポケットにヴァセリンを忍ばせ食堂へ。食事を終え、靴を履く前にもう一度足首以下に塗るつもりでした。
ところが!部屋に戻ったら、ヴァセリンがない!何所を探してもない!

山の靴を履くときには、水ぶくれをつくらないよう、ヴァセリンなどをしっかり塗っておくといいのです、というか塗らないと大変!。アルベルゲの人も一緒に探してくれたけれど、みつからない。
すると、同じ部屋で寝泊まりをしたオーストラリア人のご夫婦が「うちは別のもあるから、これ、使いかけだけれど、どうぞ」と差し出してくれたのです。

そして、彼らとその日は一緒に歩くことになりました。

朝食の間に、なーんとなくみんなが親しくなります。年齢も様々だし、うわさで聞いていた「自転車でピレネー越え」という人もいたりと、歩く道は一緒だけど、みんながそれぞれ方法も目的も日数も違う。
こんな軽装で大丈夫なのかなあ、慣れているのかしら?
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でも、みんな体がしっかりしていて、慣れた感じ。
私はいかにも「新品」だらけの超初心者。
ストックを組み立てることすらできない!
あれあれ?お店ではできたのに~(涙)。オーストラリアからの夫婦アイダとアンソニーがクスクス笑いながら「ほら、やってあげるよ」と。
ウグっ。いい歳して、子供みたいなことになっています。

さあ、出発!
もう少し、この街を見ておきたかったなあ。少し早めに到着しておけばよかったのかなあ。でも、そうしたらアイダたちと一緒にはならなかったはず。
偶然を楽しもう、と思ったのです。
街を出たところの橋から街を振り返った図。遠くに、やはり今日出立する人たちの姿が見えます。
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街は川に囲まれていたようですね。
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道には、導きの白と赤の矢印が出ている。ということで、基本的には問題ないのですが、前日、アソシエーションでここだけは間違えないように!と言われた所を見逃さないように歩きます。
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歩きながら自己紹介。二人はそれぞれ親の世代からオーストラリアにやってきた、いわゆる移民2世なのだとか。アンソニーが長い有休をとることができる年なので、今年はここを歩き切ろうということになったらしい。todayがtodaiに聞こえるアンソニーのオージー英語は私にはハードルが高いものがありましたが、そこはアイダが「間(あいだ)」に立ってくれるという、シャレのような状態で2日間を共に歩いたのでした。

老親には「あっちへ行けば誰かと一緒に歩くことになる」と大見えを切って出かけたわけですが、「愛されタイプ」でもなし、声をかけたくなるような何かを持っているわけでもナシなワタクシ。そして、サンジャンに到着してから、予想以上に「カップル」やら「友達」やら「家族」でと二人以上で歩く人たちが多いことに気が付きました。
だから、自分から「ご一緒してもいいですか?」と言わないと、5日間、誰とも口をきかないことになるのかも!と思ったのです。
もちろん、一人で歩く、ということは大切だけど、たった5日間しか歩かないのに、一人っていうのも・・・。そして歩きなれた山道じゃなくて、初めての山歩きへの不安もあったりして。
このご夫妻だったらつかず離れずで行けそうかな?と思ったのでした。

雨が降る前にオリソンに到着しよう!と二人が必死に歩くので、私もおいていかれないように歩きます。お二人があまり写真を撮ろうとしないので、シャッターチャンスと思ったところを通り過ぎなくてはならない。私は写真を撮る時もドンくさいというか、ここを撮りたいと思う割には、「シャッターを切りたい」構図をみつけるのに少し時間がかかることもある(写真を撮るためにちょっと止まってもこれだけ離れてしまう!)。が、待たせるわけにはいきません。一人じゃないんだから、そこは妥協しなくちゃね。
という状況でしたので、一日目の写真はとっても少ない。
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あんまり歩幅を広げずに、リズムよく、前を見て・・・と歩いているうちに気が付きました。ストックがあるからか、人も少ないからか、大山の時のような疲労はありません。暑さも全然違うし。
後から来る人に抜かれたりすると、あー、アイダたち、ひょっとしたら、私と一緒に歩いているから、遅くなっていたりして・・・と思うのですが、よく見ると、アイダは割と遅れがち。大丈夫かなあ?アンソニーも膝の調子がよくなくて歩き始めが大変なのだとか。
そうこうするうちに、私は、彼らより息が上がっていないことに気が付きました。
「えー、東風はこんなに小さいのに、それにほぼ初めての山歩きだっていうのに、どうして息が上がってないの?」とアイダはびっくり。
「二人からもらったヴァセリンのおかげで足の調子はいいし、ほら、初日だからまだ疲れてないのよ。明日はどうなっているかわからない。もし明日歩けなかったら、タクシーでロンセスバジェスに行こうと思う」
「え?タクシーで?」
「だって、バスはオリソンの宿の近くになさそうだし」
「そんな2日目でタクシーだなんて」
「ピレネーは自分の足で越えたいから、ロンセスバジェスまではどうにか歩きたいと思ってるけど。今回、うちの老親と「無理をしない」と約束してきたのよねー。何かあっても、誰も迎えに来てくれないし。パンプローナでホテルを予約してあるから、ロンセスバジェスからバスでパンプローナに入るかも」

口先だけではなく、無理そうだったらタクシーを・・・と思っていたのです。大山ハイクで下山するまでのあの大変だった時のことを思い出すと、あれの繰り返しを一日に何度もするとしたら、心は張り切っていても身体はついていけないかもーと思ったのです。

でも、その一方で、特に母から「バス旅行でコンポステーラに行くツアーがあるんだから、それで10日ぐらい行ってきたらいいのに」と言われ続けたのを振り切って出国した以上は、どうにか歩き通したいという思いが一歩前に進むたびに強くなる。

しかも、こういう風景が見えるんだったら・・・。
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牛、羊、馬・・・。放牧されている風景に何かが解き放たれていく。時折振る尾っぽを見ていると、毎日の慌ただしさを払いのけてくれているような気持に。
子どもの頃に読んだ絵本を思い出す。花輪を作って頭に飾ってあげたくなった。

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ビルで視界が狭まることもない。サンジャンピエドポーが遠くになっていく。
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だんだんと雲がでてきました。

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このあたりから舗装されていない道を歩きます。
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ま、このあたりまではまだまだ歩きやすい道。
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しばらくすると、道も草よりは大きな石が目立つようになってくる。すると、すごい勢いで羊たちが降りてきた。
「ひつじのショーン」を思い出す。
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呑気さんもいます。
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通り過ぎる間、私たちは道の端に寄ってます。今回は平行して移動だったからよかったけれど、場合によっては横断されちゃって、しばらく「立ち尽くす」ほかない時もあるんだそうです。振り返ったら、犬をつれた登山客が。でも、犬はおとなしく主人のそばを歩くだけ。羊たちは、ダーッと曲がっていきました。
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砂利道の途中にこういう風景が。石を積んであるのは、ここで休む人がいるからなのか。誰か亡くなったひとがいるからなのか。
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結構上まで上がってきたのかも。山の尾根が美しい。
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再び舗装された道が・・・。こうやって道を示す石があるんですね。
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アイダが驚いていたように、むしろ私のほうが、元気なままで今日のお宿に到着。とはいえ、到着した時はそれなりにバテていたので後から撮った写真。宿泊場所はこの建物の裏。素敵な石造りの建物はカフェです。よくガイドブックには人が座って食事をしているシーンが出ていますが、雨になるとそういうわけにはいきません(笑)。
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すぐに部屋に入れるのかなーと思ったけれど、11時過ぎまではダメとのこと。その間、ホットチョコレートを飲んで待ってます。
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あー、寒かったねー、と知らない人同士でも声をかけあう。ここはカフェも兼ねているので、これから何時間もかけてロンセスバジェスまで行く人もいる。
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自転車の人たちもやってきては、温まって、また走り始める。あ、朝、見送った彼も!
「自転車の人って荷物が少ないですよねー」
「もう明日であきらめそう。雨でびちょびちょ。」
見たら薄いジャケットしか着てない。レインコート持ってないの?
「だって、この数日、スゲー暑かったしさ」
本当に薄着で、このあとどうするのかしら・・・。明日も雨なのかしら?

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by eastwind-335 | 2017-10-15 09:26 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(12)人の親切で入口に立つ

バイヨンヌで思いがけない「出所祝い」を見てしばらくすると、私たちが乗る電車の時間になりました。


今度は終点まで座っていればいいのねー。
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いつもだったら待合時間に駅の周りを歩くのですけれど、荷物のことがある。重たいので気軽にウロウロするわけにいかない。
駅では座って日記を書いたり(思えば、この日ぐらいだったなー、その日のことをその日のうちに書けたのは)、ボーッとしたり。そんな中、日本人はいるまい、と思っていたのですけれど、意外や意外!日本人の親子だとか、日本からグループでやってきた方やらを発見。「私一人じゃない」ことを実感。ただし、「一人で来ている」のはどうも日本人は私だけみたい。

パリから列車に乗り込んだときはリュックの人が思ったより少ない気がしたのですが、乗り換えた電車は終点が山の入り口とあって、ほとんどがリュック持ち込み組。
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先頭車両だったので、運転席がよく見えます。
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カッコいい車掌さんのカッコイイ制服。ベレー帽に「あ、バスクにいるんだな、私」と実感。
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車窓はこんな感じ。
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わー、山がきれい!
パリから一緒だった彼女を通して初めて知ったのですが、サンジャンピエドポーは、ピレネー越えの入り口なのですが、決して「フランス人の道」のためだけでなく、ここからスペインバスクへ向かう道でもあったのです。彼女はサンジャンでお友達と待ち合わせ、サン・セバスチャンやビルバオへ向かうのだそう。

駅に到着。
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田舎の小さな駅です。


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あら、日本人の人が観光でいらしていたのね(と写真を整理して気が付く)。

まずは観光案内所で今日の宿を紹介してもらおうか、と思って・・・と話していたら、駅から観光局まで短い距離とはいえ、一緒に歩いてくれました。
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そして、「じゃ、私の宿はこっちだから、ここでね」とハグ。
「いろいろ、ありがとう!気を付けてね!」「あなたもよ!」
中学生の基礎英語Iレベルの英文での会話となりましたが、基本はやっぱりここだ、と思いました。


観光案内所はすぐそば。
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観光案内所ではそれほど待たずに相手をしてもらえました。外国人慣れしているのか英語でスムーズに対応をしてくれます。挨拶もそうそうに、私の対応をしてくれた人が「ね、宿は決まっているの?」と尋ねてくれたので、実は…と言ったら、ここで取りましょうか?と。
彼女が3つあるアルベルゲ(いわゆる雑魚寝スタイルの宿)の特徴をそれぞれ教えてくれます。片っ端から電話をかけてくれることに。彼女のおすすめはメイン通りに面しているアルベルゲ。一度目は出なかったのですが、「直接かけてみるわ」とオーナーさんの携帯に。で、どうも私の情報らしきものをフランス語で伝えてくれている(様子)。
「最後の1ベッド、すぐに来るなら取っておくって言ってるわ」
「す、すぐに行きます、もちろん!」ということで予約完了。
「あ、ここでクレデンシャル(通過した町や宿泊した宿ごとにスタンプをおしてもうら必要がある。)も買えますか?」というと「どうぞ」といって1枚の紙にスタンプを押したものをくれました。無料でした。
そして「ブエン・カミーノ」(良い旅を!)と送り出してくれました。
バスクグッズがたくさんありましたよ~。私はシールを買いました。
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この「ブエン・カミーノ」はこのあと5日間、自分自身が口にして、自分自身が耳にした「お約束の言葉」でした。「行ってらっしゃい」という日本語がぴったり来ます。
世界各国の観光客に慣れているのでしょうけれど、若い方がきびきびと、ためらいなく、そしてこちらが言う前に「宿はとってありますか?」なんて尋ねてくれるというタイミングの良さにホレボレ。


いよいよ門を通り抜け、サンジャンの街へ入ります。
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アルベルゲの女性おかみが「まあ、あなたなのね」といわんばかりに歓迎をしてくれました。部屋の紹介、同宿する人たちの紹介。サックは絶対にベッドに上げてはいけない、食事は1階で。部屋で物を食べてはいけないというルールの説明、バス・トイレの場所の紹介などなど。
今日の部屋は「男女同室雑魚寝」。一段ベッドと2段ベッドが置いてあり一部屋10人ほどが一緒に寝ます。
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おおおー、これがそうなのね。着替えが気になるけど、まあ、原則は着の身着のままだから、ま、いっか。
シャワールーム。YHで鍛えられているので、気になりません。
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入口で靴を脱ぎます。

いらないモノはリサイクルボックスへ。
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受付はこんな感じ。
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リビングルーム。ここでは飲食が可能。


荷物を置いて、まずは、メイン通りを歩きます。ガイドブックによれば、巡礼事務所があって、スタンプをおしてくれるはず。
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みんな続々と吸い込まれていく。
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ああ、これが道の印になるのねー。
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巡礼事務所で全路通しての地図を入手するつもりでしたが、ここではとりあえず、全体の高低がわかる図面と次の大きな街であるロンセスバジェスまでの略図を渡されました。その先の地図はその先のアソシエーションでもらうように、とのこと。ロンセスバジェスまでのポイントを説明してくれました。黄色い矢印に従って歩くこと。ここは(写真入り)絶対に右へいくこと、左へいくことなどなど。
困ってることはありますか?と言われたので、日本を出発する前にオリソンの宿をHP経由で申し込んであるのだけれど、全く連絡がなくて・・・と言ったら「あらら、電話してあげるわ」と。
で、私のことをこれまたフランス語で説明してくれていました。そして受話器を抑えて「絶対に明日はオリソンで泊るのよね?」と念押し。うなづくと、商談(笑)をまとめてくれました。「大丈夫、あなたのことは言っておいたから。ただ、到着時間が12時をすぎるとキャンセルされちゃうからね」と。

メイン通りといっても本当に小さな通り。
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お土産屋さん、飲食店が多いのですが、山道具を売っているお店もあります。たまたま、今日の宿泊所の近く。
そうそう、本当に私で終わりだったようで、私が到着していたときは開いていた扉は閉まっていた。
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荷物を送る時に備えて小さなリュックを買い求めました。荷物を送らなかったとしても、のちのち使うことができるようにと思って。日本にあるものと容量は変わらないのだけど、小さくなるもの。胸のところで留めて使うことができるもの。
一人で街を歩いている人たちがあまりに少なくてちょっぴり気弱になっているワタクシではありましたが、あー、これを買うことを思い出してよかったー、偉いぞ自分!と励ますように道を歩いていたら、電車で一緒になった人たちとすれ違いました。宿がなかなか見つからなくて大変だった、とか、ちょっと予想と違う宿だったとか。
全部歩く、という人たちもいれば、家族連れの人は、原則はバスで、途中天気が良い日は歩こうと思う、とか。でも私みたいに途中で終えるずこの夏休みのうちに最終地まで行くそう。確かに、日本から、そうそうちょいちょい来ることができる場所じゃないものねー。
しかし、社会人であるワタクシは、あえて、少しずつ歩くことを選んだんだもん。いいのだ、いいのだ。

歩かないで、自転車で行く人たちも!
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ということで、サンジャンで「さようなら」の人もいれば、また明日も会えるかも、という人も。こういう一期一会の在り方は、日常には体験できないので(職場っていうのはある種の固定化のかなにあるわけだから)、すごく新鮮。道を歩くという点では目的は一緒だけど、しなくちゃいけないことも一緒だけど、でも、「インディヴィデュアル」である、という感覚もしっかり感じられる。

ブラブラ歩いていたときに入った教会。そうそう、小雨が降り始めたのだった。
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中はこういう感じ

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食事に誘ってくれた人たちもいたのですが、少し疲れた感じ。それほどお腹がすいているわけでもない。ということで、部屋に戻り、シャワーを浴び、日本から持ってきたバームクーヘンやまだ残っていたトマトを食べて夕食終了。そして9時前にはぐっすりと寝てしまった(笑)。時々、遅く帰ってきた人たちが入室するときの騒音(結構賑やかに戻ってきた)で目覚めることも。それでも、なんだかんだと目を閉じたら寝ているのですけれどね・・・。

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by eastwind-335 | 2017-10-11 06:32 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

日はまた昇る!(11)お出迎え

*夏休みの思い出の記録です。連休最終日の今日、東京駅でたくさんの「リュック」を背負った人たちと行きかい、夏のあの日々が終わったことがまだまだ実感できない自分に気が付きました。とはいえ、振り返らずにはいられない。早く記録を仕上げなくちゃ、と思ってます*

バイヨンヌへの車中、だんだんとお隣の人と親しくなってきました。といっても、別に話をして盛り上がる、というわけでもないのですが。ただ、通じ合っているなあ、ってひしひしと感じるというか。フランス語、少しでもかじっておけばよかった、と残念に思っているうちに、TGVは遅れることなくバイヨンヌへ到着。1時間近く、時間を潰す必要があります。とりあえず、みんなの流れに従って、階段をおり、向かいのホームに併設されている待合室へ移動することに。

すると、なんだかズンチャ♪ズンチャというラッパ隊に加えて、力強いリズム隊の演奏が車内にまで聞こえてきます。車窓から見えた風景はこんな感じ。右側にリズム隊がいます。
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それだけではありません!私たちが降りたホームに降りる人が多いのもわかってますけれど、なんだか、ある一角だけ、単なる乗降という感じがしないのです。
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ヨーロッパの駅のホームは、日本と違って「入場券」なんぞは立ち入るのには不要なので、お見送りだのお出迎えだのという人たちが多いのは経験的に知っていました。
お見送りなのか、お迎えなのか、とにかく、みんなが興奮した感じ。ふつう旗までもっては来ないでしょう?
抱擁をかわす人たちの間に小さな男性がいることに気づきました。彼が主役なのかしら?
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私たちが向かおうとしていたホームにはもっとたくさんの人たちが!

何が起きているのかしら?人の流れに乗りながら階段に向かって歩いていると、ふと見えたのが、小さな男性。
どうもこの人が主役みたい。

この前のツールドフランスの優勝とか入賞者がこの街から出たのかしら?それとも、私が知らないスポーツの世界大会での優勝者とか?
それとも、俳優なのかしら?とにかく「熱烈歓迎!」って感じなのです。
え?またまた映画撮影のところに行き当たっちゃった?これ仕込み?
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気になるものの、私は、隣に座っていた女性に「ほら、行くわよ」と顎で向かいのホームを示されてので、ついていきます。どうも、次の列車は向こうのホームで待つべきらしい。

あんまり小さな男性だったので私たちと一緒に移動してきたのがわからなかったのだけど、しばらくすると、駅舎入口に近いホームに移動してきた。
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移った側のホームでは、なんと民族舞踊まで始まっていた。
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す、すごい!「私、すぐにそっちに行くから、先に行っていて」と待合室に入らずに急いで「現場」に戻ります(笑)。どこにいるかわからないかもしれませんが、この下の写真の中央あたりにいます。ホントに小柄な男性なのです。
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で、「何をしているんですか?」と突撃質問開始!
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しかし、みんな、首をふるか、英語ではない言葉でまくしたてるばかり。英語できる人はいませんか?というと、首を横に振る。
彼は誰ですか?ぐらいフランス語で尋ねられたらよかったのですが・・・。と、突然、「ケ、け?だ!」とある人の腕を引っ張って、知りたい相手を指さして「ケ?」と言ってみた。すると「ポリティカ」という。
え?あの自転車選手がポリティカ?
こちらの「?」マーク面を見かねたのか「こいつ、英語できるから」といわんばかりに「イングリッシュ、イングリッシュ」という人が現れました。
で、「何のお祭りですか?あの人は誰ですか?」というと「お祭りじゃない」という。で、よくよく聞きだしてようやくわかったのですが・・・。

ムショ帰りの政治家のお出迎えだった!

「俺たちはフレンチバスクだ。中央政府とは仲が悪い。彼はいい人なのに、逮捕された。長い事ここにいなかった。今日彼は帰ってきた。俺たちはフレンチバスクだ。だからダンスや音楽で彼を迎えるんだ。嬉しいよ」

写真じゃわかりづらいと思いますが、白いシャツを着ている人(この白シャツに赤いカマーバンドはバスクの伝統的な服装であると、後から知りました)、その後ろのレンガ色のTシャツを着た人たちは、伝統音楽に乗ってジャンプしたりしながら踊っています。写真は飛び上がっているところです。
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いまは沈静化されているのか、日本のメディアが取り上げないだけなのか、スペインのバスク地方の独立問題は知っていましたが(だいたい、2000年になるぐらいまでは「テロ」といったら、バスク独立戦線の十八番だったように思うんですが・・・)、フレンチバスクも中央政府と仲が悪いんですか・・・。
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本当はビデオでとりたかったほどでしたが、人だかりのなかで、しかも慣れない土地で、カメラをずっと向けてるのは失礼だろうし、スリに遭っちゃったりするとなんだし、と写真を数枚とって、待合室に戻りました。しっかし、相当愛されてる政治家なのだろうな、と思います。お祭り騒ぎでしたからね!

もう少し、いろいろなことをおたずねしたかったなあ。やっぱり訪問先の言葉ができるとトクよねえ、と思いながら待合室へ戻ります。


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by eastwind-335 | 2017-10-09 21:48 | 旅の思い出17ヤコブの道 | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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