カテゴリ:映画( 49 )

字幕付きサッカー映画上映!

ブンデスの監督たちを追った映画「Trainer!」。

DFBも制作協力をしている(はずの)この映画が2月に数日だけですが横浜にて上映されるとのこと!

今年も2月11日から17日までの1週間、ヨコハマフットボール映画祭(YFFF)が開催されるそうです!
去年は、父ちゃん一家の「ホンモノの夏メル」じゃなかった、「Die Mannschaft」が字幕付きで上映されたのでした。今年は何かな~?と期待していたら、おお、「Trainer」とは!

それだけでなく、3.11後のベカルタ仙台時代のテグラモリ丸を描くドキュメンタリー「勇者たちの戦い」、ネパールの女子サッカーを描く映画「スナカリ」、全盛期をすぎた選手の再起をめぐるドラマ「U-31」、マンUとアーセナルの名物キャプテンとの舌戦ともいうべき「キーンとヴィエイラ」ほか、今年も「サッカーが好きな誰か」のための映画祭になってます。

2本は見に行きたいな~。
昨年、この会場で普通の本屋では取り扱わない、商業誌では絶対に取り上げないテーマから語るサッカー雑誌を買うことができたのも、意外なそしてうれしい体験でした。

Wir fahren nach ヨコハマ!

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by eastwind-335 | 2017-01-20 06:22 | 映画 | Trackback | Comments(0)

語り継ぐ映画

大晦日から元旦にかけてヨメ修行から、例年に比べると早めに解放された私たち夫婦。
夕方には自宅に到着。
家人は風邪が抜けないままの年末突入して実家へ行き、実母の「心配」という名の詰問でノックダウンしました(ワタクシが何度「年末に体調が悪いのはいつものこと」と言ってもシウトメは「私は耳が遠いから」と聞き入れません・爆)。家人が「風邪を老人に移すのはわるいから」と言い張り、いつもより早くに「私たちのおうち」へ逃げかえる姿勢に。私には、帰りの電車の中で、この3が日は寝正月と宣言してました(笑)。
おかげでお雑煮も不要とのこと。お節は元旦に食べるからわざわざは用意してありませんが、お節に入ってる「お酢系の料理」は私にとっては「作り置きおかず」ですので、冷蔵庫内にスタンバってます(笑)。

私は、寝正月はもったいない、と二日からちょっくらおでかけ。海辺の街の両親にバレたら叱られそう(笑)。私はこの年になっても、子供の時のように「三が日は家で静かに過ごしなさい」といわれてます。
うちの近くの通りを箱根駅伝の選手が走りすぎるのをみながら(ほんと、あっという間に走り抜ける!)駅へ向かい、恵比寿へ。

もう上映が終わったと思い込んでいた「ニコラス・ウィントンと669人のこどもたち」を見てきました。
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正月2日にしては10名ほどが着席していました。
私は映画の原作ともいうべき本を数冊読んでいたので、ああ、そうだったんだ、こうだったんだ、と映像を見ては、ウルっとしてましたけれど、一方で、ロンドンをはじめイギリスを襲う空襲の体験を語る口調には「生きるためのユーモア」を感じさせるものがありました。もっともっと哀しいことを体験しているからなのか。

子どもたちを救うために、正攻法だけでなく、ちょっぴり早めにハンコを押しただの、政府にかけあったうえで保護団体を作ったものの、たった二人の団体で、名誉事務局長を名乗り、チェコスロヴァキアに暮らしていたユダヤ人の子供たちを助けようとしたなど、よくぞ捕まらずに!と思うような綱渡りも経験したニコラス。しかし、彼はたいていのことをまるで「物語を読み聞かせるかの如く」ユーモアたっぷりに話していた。ただ、1939年9月の250名ほどの子供たちが出発間際に第二次世界大戦となってしまい、救出ができなかった、ということを悔やむその表情に、右手でしたことを左手に知らせなかった一つの理由はここにあるのではないか、とつくづく思いました。

ウィントンによってイギリスへ送られ、そして現在を「生きている」ことは、「子どもだけは安全な場所へ」と願う親の勇気があってこそなのだと心に置いて生き抜いてきた「かつての子供たち」。

信念をもって行動をすれば、道は拓けていく。
そのウィントンの思い受け継ぐ人たちには、単に彼を知って、ではなく、自分の命をも保証してくれた人がしてくれたことだから、と思う「かつての子供たち」の子供や孫もいる。

つくづく、この映画を「パディントン」に重ねた日本の宣伝が哀しくなった。確かに、「パディントン」はキンダートランスポート運動に重なる部分もあると思う。キンダートランスポートの体験を自叙伝にまとめた本をすでに読んでいたときはあまり気が付かなかったけれど、映画を見ると、「輸送された子供たち」を引き受けた家族はまるでパディントンを受け入れたブラウン一家のよう・・・。パディントンがブラウン家に到着した夜の騒ぎに似たような思い出を語る体験者もいました。でもこの映画の本質はそこではない。
時代は変わっても、直接的な戦争とかかわらずとも、ウィントンの思いを受け継ぎ、誰かの命のために自分たちができることは何かを考える、その勇気と知恵を持つことの大切さやその気づきがこの映画のテーマだったと思います。

その一方で、「くまのパディントン」に関連付けて日本で(大人に対して)この映画を紹介した以上は、この本を単に子供が夢中になる児童書とみなすだけではなく、2度目に読む人たちに対しては「キンダートランスポート」を背景に読み直すよう呼びかける声があってもよいのかも。オトナの読み直しって、そういうことなのかな、と。そして、20世紀にこの本を「楽しく読んだ」者として、21世紀にこの本を読む子供たちに、暗国の地ペルーからやってきた一匹の子クマの「ものがたり」ではなく、私たちが生まれてくる前に実際におきたことを時を超えて「クマ」が語っているものなのだ、とどこかで伝えるのがこの映画を見た者の責任なのかな、と。これも「戦争の悲劇を忘れない」「戦争を語り継ぐ」一つの方法なのではないか、と。

さてさて、恵比寿の映画館では次はこれを見よう!と思う映画のチラシなどももらい・・
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オーストリアのドキュメンタリー映画「0円キッチン」が面白そうでした!
外へ出るとちょうど12時。
恵比寿にちなんだおめでたい催しをやってましたよ!
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今日は家で籠って「たまっている"犯罪心理捜査”ドラマ」をまとめてみます!昨日第7シーズンを見終わり、今朝から第8シーズンへ突入です!正月から見るドラマじゃないってわかってますけどね(笑)。

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by eastwind-335 | 2017-01-03 09:55 | 映画 | Trackback | Comments(2)

Q&Aがパンフレットに反映されますように

昨晩、定時で上がれる!とわかったので急いでドイツ映画祭の夜の上演作品「アイヒマンを追え」を見てきました。
これは1月ごろロードショーになるので、映画の詳細に触れるのは避けますが、多くのナチズム裁判に携わった、ドイツの名物検事総長「フリッツ・バウアー」とアイヒマン裁判までの日々を、彼の死後10年たって明らかになった史実を踏まえて造られた映画です。ドキュメンタリー映画ではないので、当然ながらドラマ性をもつ「フィクション」な部分がありますが、その部分によって、より1950年代のドイツの法曹界とアンダーグラウンド(特に性的嗜好に関する問題)がわかりやすくなっています。

この映画祭は各作品が期間中に2回ずつ上映され、その都度監督や出演者たちとのQ&Aの時間がとられています。

このQ&Aがよかった!
一等最初は、日曜夜に見た映画のQ&Aでも司会をしていた明治大学のドイツ映画研究の先生。司会者が最初に質問するのは掟破りであると断りながらした、ベルリン映画祭に行く飛行機の中で、映画祭で、帰国の飛行機で、DVDでと都合10回はこの映画を見たが、東京でのドイツ映画祭の映像で1か所だけ違っていた場所があることを指摘しました。それはキーマンになる女性(実際は女装した男性という設定で、女優が演じている)の下着姿。ドイツ版ではガウンの下は一糸身にまとわずらしいのですが、日本版はガウンと赤い下着を身に着けていた。実は私はこのシーンは「ずいぶんと中性的な体つきだなあ」と思い、次のシーンのバウアーと部下のセリフで「え?え?あれ、男性だったって設定だったわけ?」と気が付いたのです。ああ、鈍感だな、私・・・と思っていたのですが、このシーンは「日本向け」に撮ったのかという質問でした。答えは「アメリカ市場向け」とのこと。この監督は映画に裸が必要とは思わないのだそうですが、この映画だけは、このシーンだけはそれが必要と思い、キャスティングもこだわったのだそうです。でも、アメリカ市場用はこのままではダメとアドバイスがあって2テイク撮ったそう。
で、日本もアメリカ版が来たらしい。あー、いや、その、仕方ないよね。日本の映倫はもとはと言えばGHQの基準だもんね。ええ。
しかし、あのアメリカ市場向けのシーンは、うーん、驚き半減だわよ、っていうか、セリフがなかったら意味ないぐらい。

原題と英語版のタイトル、そして日本語タイトルの語感の差を指摘するQ&Aもありました。英語版については監督の知るところだったそうですが、日本語版タイトルをドイツ語に直したのを聞いたときには、監督、マジで驚いてましたねえ。私も映画を見終わった時「アイヒマンを追え、なんだけど、バウアーの苦悩とかストレスはこのタイトルじゃ通じないなあ」と思いました。ちょっと残念に思います。しかし、バウアーの名前じゃ観に来ないかも。

ほかにも何人かが質問し、どの人に対しても、監督はとても丁寧に熱く答えて(応えて)いました。知的な監督でしたよ!
特にドイツ語話者が二人も質問をしたので、監督にとってもリラックスできたのではないでしょうか?このドイツ語での応答を日本語で分かりやすく逐次通訳していらしたかた、声からすると、NHK衛星放送のZDFの同時通訳もなさっている方ではないかしら?と想像するのですが、本当に大変なお仕事、お疲れ様でした。

その応答のなかで知ったこと
・この映画はもともとフランスに暮らすユダヤ人が書いた戦後ドイツのナチス裁判の本を監督が読んだことがきっかけだったそうです。
・日本ではこの数年、バウアーが何らかの形で(ドラマの引き締め役として)登場するドイツ映画が公開されているけれど、たまたま公開が重なっただけで、実際にバウアーのことを知っているドイツ人はそれほど多くない。(つまり、バウアーはいまドイツで注目されつつある人物、なのでしょうね)
・監督もフランクフルト育ちだけど、映画の話になるまで知らなかった(このことについては、現在、バウアーの評伝?を出版予定の会社で翻訳をしている日本人から軽い?突っ込みがありました。あのツッコミは個人的にはいただけないと思いました。うまい例では言えませんが、失礼な感じがしました)。だから若い人に見てもらって、現在のドイツのナチに対する姿勢の歴史や民主主義とは個人の行動の選択に支えられていることを知ってほしい(おおざっぱに言えば)という気持ちがある。でも公開されたときの観客の多くは中高年だったとのこと。

そんな監督の熱い思いに応えて一番最後に質問したのが、まさに「若い世代」代表!前夜見た「四人の王たち」の主演女優うさぎちゃんでした!
若い世代として映画に感動したこと、そして、この映画のなかでも重要なセリフ「(ユダヤ人としての)個人的な復讐ではなくドイツのために」(これまたおおざっぱに言えば)はバウアーが実際の発言に基づくのか、映画の脚本として書かれたのかという質問をしました。
うわー、この子、本当に演者なんだなあ、って私は心底感心しちゃいましたよ!

監督は、セリフは作られたものだけれど、そのセリフが生まれるまでに、バウアー本人が出演したフィルムを観て、彼の資料をきっちり読み込んだ、と。

そんなこんなで充実した時間をすごしました。
しかし、もし、こういうこともしてもらえたら嬉しかったな~ってこともありました。
明治大学の先生は前夜の映画の時も、出演者が、いまドイツで注目されている、もしくはベテランであることをいくつもの作品をあげて紹介してくれたのですが、

日本で公開されていない映画のタイトルを原語でグチュグチュいってもわからないでーす!

この日もセンセーはお気に入りだか注目している「女装した男性を演じた女優さん」の話をし始めました。監督がその逐次通訳を聞いた後で「映画の完成まで5年かかった。この女優は自分の映画に出た後の作品で注目されるようになったのだ」と軽い訂正を入れていました。このセンセーがすごくドイツ映画がお好きなのだということはわかります。しかし、もしそういう話をしたいのだったら、というか、私がQ&Aの司会を担当するんだったら、手作りであったとしても出演者のフィルモグラフィを用意して配布するけどなあ~。もしくはゲーテのHPに特設ページを作るとか。だって、多くの日本人にとっては、やっぱり「日本語字幕」あってのドイツ映画なわけで、ハリウッド映画のようになんでもかんでも上映してもらえるわけじゃないんですし。
(先生としては、関心を持ったんだったらググったら?って気持ちだったかなあ?まあ、燕の子よろしく与えられる情報だけで満足しちゃいけませんよね。ただ、個人的には私は人をググるのは好きでない)

とはいえ、こういうドイツ映画愛たっぷりな先生の講義に出られる大学生は羨ましいです。講義の間は字幕なしでドイツ映画を見てるとしたらちょっとツラいけど。
でも不思議だけど、自分が関心があるときは、脳内同時通訳器が頭の中をものすごい勢いで回り始め、「わかった気がする」んですよね。


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by eastwind-335 | 2016-10-18 20:25 | 映画 | Trackback | Comments(0)

病院+クリスマス+ドイツ=ウサギ

土曜日から六本木でドイツ映画祭をやっているので、昨晩行ってみました。
私が見たのは「クリスマスの伝説 4人の若き王たち」。たぶん、日本でロードショーはしないでしょうから、というのが見に行く理由でした。
青少年向け精神病院でクリスマスを過ごすことになった4名のティーンエイジャー(日本語で適切な表現がないので、こう書いておきます)の2,3日のこと。

4人の王とは、クリスマスの降誕劇になぞらえて子供たちに1月6日にやってくる3人の王(私は学校時代に「東方の3博士」とならった気がしたけれど)+アルフォンゾ大王(だったと思う、たぶん)。
4人が精神病棟に入った理由はさまざまで、それは断片的に、言葉で、映像で描かれる。
最初は裕福な少女ララとグルジア(ジョージアという字幕になってなかった!)出身(移民なのか?)の少年フェージャの二人の関係が、そしてそこに親の離婚によりクリスマスを父親と過ごすことになっていたアレックス(すごい怪我をした形で登場!)、そして隔離病棟から精神病棟への試験的に移されたいかにも「不良」な感じのティモが新入りとして入ってくる。

ティモの存在は、病院の管理側にも危機感、先入観を導き出し。
ララたちも、ティモとの距離感をどうとってよいのかわからず、戸惑ったりおびえたり。
怖がらないのは彼らの担当医であるヴォルフ医師。まるでその名前のように一匹狼であり、社会から疎外されがちなオオカミの子を守る群れの父のようであり。

暴力性が問題であるティモも、心の弱さやさしさがその暴力によって隠されていることを、様々な問題が起きる中で子供たちは知っていき、そしてクリスマスの夜、4人は小さな冒険を終え、病院に戻ると・・・。

ストーリーは「よくある」といってもいい展開。正直言えば、10年以上前にみたイタリアの小児病棟を描いた映画「かぼちゃ大王」なんかとかわらない。規範を破り病棟を抜け出す、という点では、これまで日本でも上映されたドイツの(青年向け)病院映画と括れるんじゃないかな?

ただし、じゃあ、日本でも似た映画があるか、と言われると、日本は「小児病棟」を描く映画すらあまりないのだけれど。

映画自体は「ハっ!」と息をのむところがあったり、わらったり、学校の教室でも体験できるようなことだったので、そして、私は荒れた中学校を卒業しているので思い出すこともあったりして、感情移入もしやすくて90分があっという間に過ぎました。

ちょっと気になったのは、いつまでドイツで「クリスマスの夜の奇跡」が描けるだろうか、と映画を見ながら私が思っていたこと。
この映画は2015年制作だったので、難民騒動の影響はほとんどない。しかし、これからのこういう群像劇には、なんであれキリスト教にシンパシーを感じていたり、その宗教観がいくばくかといえどもある社会環境で育ってない子供たち、むしろキリスト教とは異なる宗教観によって育ちそれが自分の規律である子供たち抜きで「ドイツの青少年たちのすがた」を描くことは難しいだろうな、って。

さて、登場人物の一人ララを演じた女優さん(Jella Haase)と監督へQ&Aが上演後にありました。aが一つ多くついている元気なウサギちゃんって感じの、どこにでもいるような若いお嬢さんでした。Haaseさん出演の映画を司会をした明治大学の(ドイツ映画が専門とのこと!)のセンセーが紹介してくださってましたが、モゴモゴした口調で最後まで聞き取りにくかった。聞き間違えでなけれな「くそったれ、ゲーテ」だったように思います。タイトルから想像すると、私たちが古典や文語体の文章で高校時代の国語の時間に悩むようなものなのかな?パート2までできている作品のようだし、ゲーテ好きな高齢者にもそうではない若い人にも楽しめる映画みたいだから、日本でもこういう映画祭やEUフィルムフェスに出してくれたらいいのになあ。
質問は、同じような環境で働く教師からの発言もあったりで、最後まで残っていてよかった。
そういうところまで楽しめるのが、こういう映画祭の良さ。今日も仕事帰りに1本見られるといいのだけれど・・・。


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by eastwind-335 | 2016-10-17 05:46 | 映画 | Trackback | Comments(0)

自分の旅の思い出とつながる映画のこと

私が『くまのパディントン』が好きなことは、すでにブログでも時折書いています。
その大好きなパディントンと、これまでの私の旅の思い出が重なることを去年知りました!
大学4年の卒業旅行で訪れて以来20年ぶりだったベルリンのフリードリヒ駅前の銅像。
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翌年、新婚旅行以来これまた10余年ぶりに訪れたロンドンのリバプール駅で見かけた銅像。
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この二つの関係については、ブログでも書きました。
でも、そのときは、「キンダートランスポート運動」について知っただけでした。

去年、とあるブロガーさんが映画「パディントン」のことを取り上げていました。この方は主にドキュメンタリー映画の翻訳をなさっているので商業映画の「パディントン」(しかも、そのときはまだ日本での上映が未定だった!)をなぜ取り上げるのか不思議に思いながら記事を読みました(こちら)。
映画には、ルーシーおばさんが、第二次世界大戦のイギリス人とキンダートランスポート運動の関わりから、パディントンを暗黒の地ペルーからロンドンに送り出しても大丈夫だと思った、とパディントンにいうセリフがあるのだそう。つまり私も目にしたあの子供たちの銅像の運動のことが紹介されているらしい!
ググると、著者マイケル・ボンドがロンドンから疎開してきた子供たちを思い出しながら最初のシーンを書いたことが日本語でも紹介されていますが、そこにはキンダートランスポート運動のことは書いてありません。その出典注はBBCにつながり、彼の戦争中の体験の紹介を読むことができます。しかし、直接キンダートランスポート運動については触れられていません。ただし、次の文章もまた興味をひくところです。

"At that time Caversham Park was staffed almost entirely by refugees: Russian and Polish people and different nationalities," he said.

"My Paddington Bear books also had a character who was a Hungarian refugee - Mr Gruber.

戦争の「せ」の字も出てこないパディントンシリーズですが、実はそういう体験が背景にあった児童文学なのか!と。


さて、私が未来社のPR誌『未来』を定期購読していることも何かの折に書きました。9月末日にその秋号が届きました。
一つ一つの連載は通勤時のお楽しみにとっておきたいけど、そうはいっても、やっぱり開きたい。ということで、先週の土曜日の朝、未来社の新刊紹介が載っていた裏表紙から逆にページをめくり、営業部からの案内のページまで目を通しました。
すると、「キンダートランスポート」という文字が。
1本の映画の紹介でした。それが「ニコラス・ウィストンと669人の子供たち」です。
映画の紹介HPはこちら。動画では予告編を見ることもできます。
その予告編の始まりに「パディントン」のモデルになった子供たちの話、と大きく出てきます。

個人的には、このコピーは正直「ルール違反」な気がしました。
どの程度、映画の中に「パディントン」の話が出てくるのか?
しかも、映画紹介のところでは一度たりとも「パディントン」の名前はなく、また、日本でもこっそり封切られた実写版「パディントン」(未見)の宣伝においてこういう歴史的背景をメディアがちゃんと取り上げた記憶もなく・・・。
例えば、パディントンの「オフィシャルサイト」(キャラクターグッズ管理会社の運営)によれば、一切そういう話は出てこない。
私はパディントンの日本語版を出版している福音館書店のメールニュースも登録しているけれど、パディントンの映画化がされたときですらそのような話は全く出ていない。

子どもにむつかしい話だから?
でも、福音館書店のような出版社だったら「平和」を子供と考えるときの手がかりとして、取り上げそうに思うのだけど・・・。
ニコラス・ウィストンのドキュメンタリー映画を観なくては!ということで、まずは映画の前売りを購入。
a0094449_17183817.jpgチェコで発売されていたウィストンの切手が特典でついていました!
11月26日から公開されますよ!やっぱり専門書(未来社の『キンダートランスポートの少女』、ミネルヴァ出版の『ユダヤ人児童の亡命と東ドイツへの帰還』)を図書館から借りてこなくては。
確認のために「実写版パディントン」のブルーレイも購入。仕事がひと段落した夜、久しぶりに夕食の時間がほぼ一緒になった家人と二人で見ました。
個人的には、パディントンの実写化には疑問を覚えていたのですが、すごくよくできた映画でしたよー。原作を踏まえていそうでそうでないような、ではあるのですが、つい先日ロンドンに行ったばかりのワタクシ、もう、ほんと、「わかる、わかる!」と大笑い。
たしかに映画の途中で、キンダートランスポートをイメージさせるセリフやシーンが2度ほど出てきてしんみりしました。
1960年代のイギリスから半世紀たち、原作に描かれたロンドンの中産階級の生活が21世紀バージョンに変わってた!。ブラウンさんは「リスク管理」がお仕事。ブラウンの奥さんはイラストレータというお仕事を持ち、子供たちは寄宿舎ではなく街のグラマースクールに通学している、という設定になっていて。
画面の小さな変化とか、原作にはないところでも笑える話になっていた。まるでモンティー・パイソンな感じでもありました。そういう点では、元ネタがはっきりしている映画だった。ああ、イギリス人だったら、またはロンドンっ子だったらもっとわかるものがあったと思う。
とはいえ、個人的には、ブラウンさん一家とパディトンとの出会いは原作をきちんと踏まえて、ブラウン夫妻とパディントンだけにしてほしかったなあ、とか、ロンドンは昔と変わらないタクシーなんだから、べとべとになったパディントンがタクシーの運ちゃんをハラハラさせるシーンがあってもよかったのに、とか、えー、あのダッフルコートは買わないとだめじゃーん、とか、やっぱり原作をいとおしむ思いも強くあります。

特典として出演者コメントも結構な長さで収録されていました。パディントンの声を担当した役者さんの語りのなかに、1950年代の東欧からイギリスへの移民の風景が、マイケル・ボンドが「パディントン」を書くきっかけになった、と監督から説明があった、とありました。
なんか、いろんなことが錯綜しているようですが、社会風刺をきちんとしている「イギリスらしいイギリス映画」です。現代のイギリス社会と移民の問題についても、イギリスの象徴であるバッキンガム宮殿の衛兵を用いながらチクリと描いていました。

さて、パディントンが好きだ、という割には、私の本棚には「くまのパディントン」(福音館)は数冊(それも最近の翻訳)とロンドンに行った折に買った洋書しかありません。子供の時は図書館で借りたから、なのです。しかし、5年ほど前、めぐりめぐって子どもの時に手に取った装丁の『くまのパディントン』が私のものになりました。
a0094449_17192332.jpgいまもこのサイズの本はありますが、カバーを外すとこの色、柄ではないのです!

頂いたままでしたが、この夏、「そうだ、ロンドンに行くんだし~」と読み返した際に奥付にある初版の日付を何気なくみてびっくり!
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やだー。私とパディントンって双子みたいなもん?!(・・・ってこの本を所有して5年は経つというのにようやく知った私。)

そうそう、10月2日はこのブログの誕生日でして、なんと10歳になりました。10年間も続けることができるほど、自分がネタ満載体質なのか、と唖然としています。
ま、ここはパディントンの言葉をかりて言い訳でも。
「ぼくの行くところ、いつも何かしら事件が起こるんです。ぼくって、そういうたちのクマなんです」

夜寝たら、朝がきて、一日たりとも同じ日にならない(事件がおきる)日々と、その一日一日を共にできる人たちがいることに感謝しています。

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by eastwind-335 | 2016-10-08 18:32 | 映画 | Trackback | Comments(0)

アステリックスはフランスのモンパイか?

帰りの機内で見た映画について。
このごろは、機内で映画をみることはなく、寝て時差調整をしているのですが(もしくは起きて本を読んでいる)、往復とも面白い映画を1本ずつ、それも着陸寸前に映画も終わるという時間帯に見ました。

往路はドイツ語の児童映画。サッカーに関係する映画。日本未公開とのこと。ドイツの子供映画にありがちな展開ではありましたが、じわーっと感動する内容でした。ケストナーの「飛ぶ教室」のサッカー版みたいな感じ。原作者が監督だとか。また、もう何作も作られているらしいです。最初から見てみたいなあ(なんでも第一シーズン、第1作から見たい・読みたいオンナ)。
帰りはフランス語の「アステリックスとオベリスク」シリーズの最新作。
日本では「アステリックス」は完璧に無視された感じですけれど、ヨーロッパの子どもも大人もみんな知ってるマンガの実写版。私はドイツ語版を何冊か持っています。ドイツで「mannga」が注目されるようになったころ、フランクフルトの本屋さんで特集していたので買ったのです。UバーンでもSバーンでもDBでも、ティーンエージャーたちが持っていたので、気になっていたところでした。
その実写版は1度だけ日本でも上映されたものの日本では定着せず・・・。
オベリックスは名優ジェラード・ドパルデューが演じてるんですけれどねえ~。
その最新作?(2014年公開)が機内上映映画の一つだったのです。

初めて実写版を見たのですが、あんまり面白くて、クスクス笑うどころではなく膝を叩き、声が出ないよう(だって機内だから)口を押え・・・。
歴史がわからないと、とか、その国の風習とか国民性を予備知識としてもっていないと、面白さがわからないと思うのですけれど、わかっていると、もう、本当にたまらない!
しかも3週間の休暇のうち最初に1週間はイギリスにいたし(笑)。まさに「そーそーそうなのよ!」な感じで。

私の好きなモンティパイソンもそうなのだけど、揶揄ってるけど、それが誰もが「不満に思わない」ですむような内容。むしろ、すべてがメタファのようで、裏読みも面白い。
これをみて面白がる子供たちは歴史観がわかっているってことなんですね~。
セリフ、身振り、衣装等々、何を見てもおかしくて!
(もう20年以上前に大流行した深夜番組「カノッサの屈辱」みたいだったよ!)
そして登場人物の心のやり取りなどにジーンときたり。
日本でもDVDが出たらいいのになあ~。
(追記:WOWOWで放送されたこともあり、DVDも機内でみたものは出ているそうです)




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by eastwind-335 | 2016-09-01 00:13 | 映画 | Trackback | Comments(0)

entwederという言葉を思い出した

いま、国立近代美術館フィルムセンターでは、EU Film Daysが開催されています。
昨年はチェックすらし忘れていたのですが、今年はちゃんと前もってチェックをしておきました。
いくつも見たい映画があったので、手帳には書き込んであったのですが、初日からすでにダウン。
以前だったら、ちょっと疲れていても「気分転換に」と張り切っていくところですが、今年の私はそういう時は「ま、いいか、行っても英語字幕らしいし」と自分自身に言い訳をしてさっさと帰宅することに。

しかし、これだけは、という映画がいくつかあるからこその判断でして。

その一つが一昨日の晩に上映された「ロストックの長い夜」というドイツ映画。映画の紹介はパンフレットによれば以下の通り。

1992年8月24日に旧東ドイツの町、ロストックで実際に起こった難民襲撃事件を綿密に再現した作品で、現代史的な側面を持つと同時に現在の社会情勢の中での個々の意見や行動や立場を問う、いたってタイムリーな作品。多くの人々にとっていまだ、あるいは改めて突きつけられる難しい問題がテーマとなっている。暴力はどのようにして生まれるのか、どこへ進んでいくのか、我々にリアルにかつアーティスティックに体験させてくる1992年の旧東独ロストックで起きた移民施設放火事件をドキュメンタリータッチで描く映画。

そういうことがあった、というのはうっすらと記憶に残っていますし、衛星放送で日本語吹き替え版が放送されるZDFでは、記念行事が行われるこの日のニュースがよく伝えられます。
しかし、記憶では東欧からの移民となっていたのですが、史実は違っていました。
旧東独時代に労働移民としてやってきたベトナム人たちの暮らすアパートメントが襲われたのでした。

私は(自分で望んでいたとはいえ)卒業後の身の振り方が決まるのが同級生より半年近く遅かったため、すべてから解放された3月に卒業旅行を兼ねてドイツ(当時は旧西ドイツだった)へ遊びに行くことにしました。いつか、この国で言葉を学ぶ機会があればいいな、という想いもあったので、大学町をいくつか回る旅でした。
その話を、ドイツ通の年長の知り合いにしたところ、彼から「いま、ネオナチと呼ばれる右派が出てきているから気を付けなさいよ」とアドバイスがありました。
ネオナチのことは私もニュースで知っていましたが、彼らのターゲットは日本人観光客ではないはず。そんな私に、彼らにはアジア各国の違いを容姿では判断できないから、日本人がガストアルバイターであり帰国をしないベトナム人と間違えられる可能性が高く、実際に被害も出ていると話してくれたのです。
そのとき初めて、西ドイツだけでなく東ドイツでもGastarbeiterがいることを知りました。

この「ロストックの長い夜」は、まさにタイトル通りの放火事件が起きるまでの一日を描いた映画です。
上映前にフィルムセンターで渡された大あらすじを読み、スタンバイ。
事件に加害者と被害者があるとしたら、それを少し離れたところから見ている傍観者もいる。
その3者の立場がぐるぐると描かれていく。最初は、前夜も大騒ぎをした若者たち。若者といっても本当の若者と、彼らを兄貴面してまとめてる「もはや若者とは言えない」と私ならいいたい「若い世代」。
自分たちがうまくいっていないことを、政治のせいにしている彼らと、彼らが憎しみの対象にしていく(している、ではない)ベトナム人たちと、主人公の父親である市議、つまり政治家側の視点という3つの目から描いていく一日。

主人公はグループのメンバーと社会階層が違ってギムナジウムに通っているし、一見すると不良にも見えない。彼がこのグループに入る直接的なきっかけは一切描かれない。父親は市議で、市や州、国の難民政策のままでは、難民にとって危ないという「良心」を抱えつつ、一方で、自分の党内の立場という保身からその良心に従った行為がとれない。それどころか、息子や彼とつるむ仲間たちには「晴れていないのに晴れている、と無理をいっていないか」と突っ込まれる始末。
なかの見えないヒエラルキーが、一人の青年の自殺によって崩れ、その中で主人公がグループの端っこから真ん中へと移っていく様子、本当のところは主義主張なく、なんとなくそのグループの中にいてみんなの後ろをグズグズついていっていた美容院の一人息子が、自分を取り巻く環境の息苦しさから抜け出すように、どんどんと暴力に染まっていく、そこに私は目が行ってしまいました。
たぶん、昔からの遊び仲間と昔のままつるんでいただけだったのに。
タバコも吸えないぐらい気管支が弱かったのに。
家のビールをグループのリーダーたちに持っていかれるとお母さんにばれちゃうからってベソをかくぐらいお母さんっ子だったのに。
おどおどしながらも、彼が仲間の暴力行為に加わっていく様子は、映画だからこその「作られた感」もあるのですが、良心であれ、悪意であれ、物事のものさしをもっていない人は「それかこれか」しかなく、どちらかが自分の居心地のよい世界を構成する仲間たちには都合がよくないとなれば、こうやって大きな流れに身を任せてしまうのかもしれない、と強く思いました。

ロストックといえば(ネタバレあり)
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by eastwind-335 | 2016-06-25 16:52 | 映画 | Trackback | Comments(0)

4ワ”カのための即興曲

ソウル旅行の前日は祝日だったのでゆっくりするはずでしたが、夜、ヨコハマまで行き、映画を見てきました。

ヨコハマフットボール映画祭がある、とサッカー雑誌のサイトから知り、どんなラインナップかな?と覗いてみてびっくり!なんと父ちゃん一家の最高潮であるWM14のドキュメンタリー映画「Die Mannschaft」を日本語字幕付きで上映するというではないですか!出発前日の夜しか私にとっては見る機会がないので、悩む間もなく、チケットを予約。

久しぶりにみなとみらいに来ました。10年ぐらい前かな?パイプオルガンコンサートに来て以来。独身の頃はよく横浜美術館に行ったものですが、家人と結婚して以来、ヨコハマは遠くなっちゃって。

さて、映画館でまず番号札をもらわねば、と映画館に向かいます。家から地図をプリントアウトしておいてよかった。地図ではわからないことが私の目の前に展開されていたのです!

あんなに桜木町が変わってしまったとは!思えばあの時から三菱地所がらみの土地開発が進んでいたわけだけど。空き地にぽつんと美術館があった印象だったのに。商業施設のみならず、高層マンションが林立していてびっくり。

そして、映画館はマンションの一角にあったのです。三菱地所の新しい取り組みなのかな。

番号札をもらって、行きがけに見つけておいたスタバで一休み。実は、この日は午後は池袋、銀座で用事を済ませなくてはならず、ひょっとして映画を見ていて寝ちゃったらどうしようと思っていたほど「疲れていた」のでした。実際、有楽町から桜木町まではぐっすり寝ていたし(汗)。

しかし、休日夜のスタバはそれなりに混んでいて。早々に映画館に戻ることに。

映画館のロビーは狭かったけど、みんなわざわざこの映画を見に来たわけで(なんと前売りは売り切れになってしまったそうです)、今回の映画祭に合わせたしつらいになっているのを見たりして入場時間になるのを待ちます。

映画はどれだけ父ちゃんやハンジがこの大会のために準備をしてきたか、から始まります。あのミュラーがずっこけたふりをして決めたPKの練習シーンや、ヘヴェデスたちの車が住民と接触事故をおこしたことも包み隠さず描いた南チロルでの合宿の様子、ミュラーのゴルフに負けたことによる罰ゲームの女装店員でのお運び、デュッセルドルフの親善試合、WM14の本拠地となったカンポ・バヒアへ向かう様子、合宿地での様子を通して、選手たちが自らを緩めて、締めて、伸ばして、固めていく様子が描かれていきます。

EM12はバイヤン組とBVB組とに分かれてしまっていた(優勝できなかったのはそれだけじゃなかったと思うけどね)のを反省した父ちゃんたちの話、とか、ラムたんがベテランと若手が一緒になるように部屋割りを考えた話とか、すでにドイツメディアでも取り上げられた話だしドイツファンのブログなどでは紹介されていたコトではありましたが、この合宿地に入るためにもう一つシカケをしてあったのには、見ていて私も感動しちゃいました。

それは、朝、船に乗って合宿地に入るということ。
そのための逆算をした渡航だったこと。

そうだよね、朝、日が昇っていくときに動き出すっていうのはいろんな意味で大切。気持ちが高揚するっていうのは、通勤しながら私も感じることがある。
夜に合宿地につくのは良くない、という判断を一体誰がしたのかしら?
このことについて語っていたのはビア保父だったか、ハンジだったか。

ミュラーがどうしてもゴルフをしたいので、父ちゃん、試合にも勝ったからゴルフに行かせてください、とお願いの手紙を書いて父ちゃんの机に置いた、というシーンには大笑い。
「夏メル」の「レーマン・メモ」以上に価値のあるものでは?オークションにかけちゃえばいいのに、と思ったワタクシです。

ポ王子は言葉で語るシーンもそれなりにあったように記憶しているのですが、それ以上に、彼のすごいところは、現地の人との交流に率先していくこと。自分から小さな子を抱きしめていく様子に、この人がどんな時でも父ちゃんに呼ばれたのは、この懐の大きさっていうのがあるからなんだろう、と思ったのです。もうブログに何度も書いたけど、彼をストライカーとのみ評価しちゃいけない。彼の真骨頂は点を決めることだけじゃない。先発隊なのだ。

現地の小学校を訪問して非常に喜ばれたという話にはビア保父が出てきて「ドイツ国内では代表は冷たいって言われるんだけど」とかやや弁護するような内容の話をしてた。いやいや、冷たいんじゃなくて、あーたたちがそういうプロジェクトをしてないからでしょう?私はWM06の後に代表ご一行が小学校を訪問して子供たちがすごく興奮していたZDFのビデオを時々思い出します。ラムたんが「子どもってかわいいよね!」ってどっちが小学生か?みたいな感じで話していたのも印象に残ってます。そういうことをしたら今だって子供たちは大喜びだってば!(日本も心のプロジェクトに代表現役選手がもっとかかわるべきだと思うのだけど・・・)。

コブタちゃんは最後には流血までして、「負けない!」とメッセージを送ったという話に、いろいろと思い出すことがあった。コブタちゃんの電話好きは映画のあちこちで見られたのですが、そのときに話していた相手はどっちだったんだ?!とこっそり思ったワタクシです。

もちろん試合の様子も組み込まれているのだけれど、それはハイライト的に取り込んでいて、むしろ、その背景にあるもの、その中にいることができた者の思い、入れなかった者の思いを描いてます。
たとえば、怪我で出遅れたケディラ。先発から外れることが多い大会になったことを語るシーンを見ながら、ケディラって破顔一笑ってところがあまりないなあって改めて気づいた。EM12の時のメツに近いものがあるというか(顔の作りは全く違いますが・爆)。

もう一人はメルテ君。給水シーンは当然ながら取り上げられていました。あのシーンを生中継で見たとき、私は「メルテ君だったら間違いなく蓋を開けて渡すよね」と思っていたのですが、あの時のアナウンサーも彼の行為を褒めていたと思うし、会長もメルテ君のことを帰りの飛行機で褒めまくっていた。
メルテ君といえば、ドイツではどうにかこうにか勝った試合後のインタビューでインタビュアーに「で、何が言いたいんだよ?」と逆切れした対応が評判になったわけですが、日本語媒体ではそういうことは一切報道されず、この映画の字幕でようやくわかりました!

インタビュアーはメルテ君たちのやや「ザル」気味な守備に対して辛辣な物言いで反省文を引き出そうとしたのに対し、メルテ君は「一生懸命やってるんだ、こっちだって!」という気持ちを珍しく声を荒げて示したわけだったのです。ほんと、インタビュアーは「しつこい」と思える質問の仕方だった。
これが日本だったらどうなっていただろう?って映画を見て思いました。日本ではできない。勝っても負けてもインタビュアーは「今日はどうでしたか?」としか尋ねない。なにか協会との間に約束でもあるのか?と突っ込みたくなるほど。
負けても「日本の皆さんに伝えたいことは?」だし、親善試合で相手が時差ぼけ中だから勝てた試合だとしても「どうにか勝てましたね」なんて言えない(WM14では当然勝てなかったのだから言えるはずはないのだけれど)。ドイツ人と日本人との違いと一言でいえば簡単だろうけれど、それだけでいいのでしょうか。テレビの実況はうまくなったけれど、インタビュアーとして日本のスポーツアナウンサーはもう一皮むけてほしいと思うのでした。

そしてラムたん。
この映画のDVDは入手してあったけれど、たまたま海外BD用のレコーダーを引っ越すまで買わないことにしていたから、っていうのもあったけれど、本当は「ラムたんの最後の代表戦」だとわかっているから見たくないというのもありました。
ペップによってラムたんはクラブでMFにコンバートされ、それを上手にこなしていたのと、父ちゃん一家が不調で守備的中盤がキチっとできる人がいなかったこともあり、父ちゃんもラムたんを真ん中で使い始めた。このあたりと、パス回しを意識したプレーが「ドイツ代表のバルサ化(スペイン化)」と言われたわけですが、ラムたんは本当に父ちゃんの家でもMFをやりたいと思っていたのかな?
なんでもできる故に、そのときに一番いいように使ってもらえればいい、って思ったんじゃないかな?って。ラムたん自身、実力を確かめたいと思ったとは思うけれど、固執してたとは思えない。大会中にDFに戻ったときに出したコメント「だって僕はDFだよ」の一言に集約されていると思う。映画ではプールに入ってるラムたんに父ちゃんが話しかけているシーンとチームにとって良いようになればいい、と言った、というラムたんのコメントが流れたのだけれど、父ちゃんはラムたんのそういう性格に甘えていたんだなあと思いました。

っていうか、WM06の時にだってラムたんがいなかったら、父ちゃんどうしてたんだろう。

父ちゃんって、毎朝、早く起きて(っていっても、すでに太陽は高く上がっていたと思うんだけど、ね・笑)浜辺を走ってたそうですよ。日本の代表カントクって、エラいカイジンが多いのかもしれないけれど、そのエライ人たちが一緒にピッチで走っているシーンってあんまりテレビで見たことないなあ。「走れるカントク」っていうのが穿ッチの後釜(2年後)の基準の一つになると思うのはワタクシだけでしょうか?

父ちゃんはもともとクリンシー一家の時はアシスタントトレーナーコーチだった。選手が作戦を理解するまで教え込んだと聞いている。コーチ(監督)っていうのは華麗な足さばきである必要はないけれど、選手と同じぐらい体力が必要だってこと。

WM14の時はハンジが果たした役割もかなり大きかったことが映画からもうかがえたけれど、やっぱり父ちゃんあっての一家であって、それを体現する4ワ”カがいたからこその10年間だったんだ、って。

映画編集時にはすでにラムたんは代表を引退していたわけですが、そのことを示唆するシーンはたった一つ。
喜びで盛り上がった晩がまだ続いているような宴の後の朝という感じではなくて、父ちゃんは茫然とした表情だったってこと。

いや、まあ、これだって「歴史的事実」を知ってるからそう見えるだけかもしれない。

優勝後の移動バスの中のシーン。とっても面白かった。いい雰囲気だった。ケプケまでいいようにされていた(笑)。プププ。ケッピーって(笑)。

寝てるヒマもないほど面白かった。字幕があったおかげで「環境ビデオ」にならなかった。字幕も本当にうまいと思ったし、選手に合った表現だったと思う。上映日は一か所だけ字幕に違和感を覚えたけれど、最近、意外なことからそれが(今後上映されるとしたら)解消されると知って一安心。とにかくとにかく、字幕を付けてくださった吉川さんには本当に感謝!

映画祭関係者の方と少し話をしたのですが、この父ちゃん一家の本当の夏メル(笑)、DVDとして市販化する予定はないだそうです。日本各地にあるゲーテインスティテュートかドイツ文化会館で買い取って時々上映してくれたらいいのになあ。日本全国のドイツファンに見てもらいたい、そういう映画です!

追記:本国では「遊んでるシーンばかり」とか「食べてるシーンばかり」等々、批評家からはあまり褒めてもらってないようです。ひょっとしたら本格的なドイツファンの方には「もっと試合のことのコメントが欲しかった」とか思うかもしれませんね。でも、私にはWM14中に毎朝電子辞書片手に読んでいたSportbildやDFBのサイトで取り上げられていた小ネタにはそういう背景があったのね、と、いう内容満載の映画でした。カンポバヒアと試合会場の往復の中での様子はどれも面白かった!「会長、なんか言って盛り上げてるなあ」「歌って盛り上がってたんだ」で終わらず、その内容や思いをちゃんと知ることができました!どれもこれも字幕のおかげです。
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by eastwind-335 | 2016-02-16 21:34 | 映画 | Trackback | Comments(4)

Wir fahren nach YOKOHAMA!

片づけは終わらないままで夕飯の時間になりました(汗)。
今日から怒涛の数日(土曜日まで!)が続くのにどうしましょう。

そんななか、片づけの合間の一休みと称して久しぶりに私信メールをチェック。仕事メールのばたばたでそちらのアドレスは少しご無沙汰していたら、広告を含め100通来てました(汗)。まずは広告85通を削除(笑)。そして知り合いからのメールをチェック。バイヤンからのメールは「1月末の移籍活動は終了!」という見出し。まさかゴールを決めても心なしか哀しみにあふれた表情のレヴァンドフスキーが?とドキドキしながらクリックしたら、どっかで見たことがある写真が!
タスキがバイヤンへ?え?え?え?レンタルらしいのですけれど!バイヤンはどこでタスキ君を使うのか?!ロシアは寒すぎたのか?
そのあたりn-elleさんのブログを後でチェックしに行かねば・・・。

その驚きをぶっ飛ばしたのが、知り合いからの久しぶりのメール。
土日に好きそうなものをやってるわよ、と。
うわー!横浜フットボール映画祭が行われるんだ~!

急いでサイトをチェック。2月11日から14日まで、横浜みなとみらいで開催ね。

・・・・って、わたし、そのころソウルなんですけれど!?あ、でも11日はまだ日本にいるんだ!
と11日の予定をチェック。
ひゃー!ホンモノの夏メル(爆)こと「Die Mannschaft」が上映されるんですって。
うちにもお取り寄せ(しかもブルーレイ版)がありますが、まだ見てません。3月の有休の時にでも、って思っていて・・・。
トークゲストは正直ムニャムニャなんですけれど(すみません。私の好みの分析と文章ではないってことデス)、映画が字幕付きで見られるんだから、文句はなし!ラムたんがどのくらい取り上げられてるか知りませんが、あの早口多弁も字幕で理解できるのね!(感涙)。

おついでにそれが販売されるといいんだけどなあ~(大声)

本当は「夏メル」も見たかったんだけどなあ。かつてブンデスの師匠がこっそり教えてくださったように、著作権の問題があるのかなあ。一体上映を拒否した選手って誰なのかしら!

冬休み明けのバイヤンの2試合。まだちゃんと見られてない。でも、月曜日、疲れて帰宅してテレビをつけたらBSでスポーツ番組をやっていて(9時台にやってくれるなんて、なんてナイスな!)、月曜はブンデス特集らしい。で、バイヤンの試合も当然ダイジェストが流れ・・・。ラムたんのクロスが!チミチミパスサッカーじゃないサッカーだったのかな?たまたまそのシーンだけなのか?地味にラムたんが頑張ってくれているので、そこだけで満足してます。
ラムたんには引退まで調子を落とさず「もっと続けてくれたらいいのに」というところで、その日を迎えてほしいと切に願う毎日です。

テリーはプレミアから離れ、ほかの国でプレーするだろうって自分で言ったそうですが、彼も35歳。30歳すぎてもレギュラーで、って選手がゴロゴロいるようになった各国トップクラブチーム。ある意味「高齢化」なのかもしれないけれど、でも、自分次第で長くプレーができるんだ、って見本になっていて、本当にすばらしいと思うのです。

テリーが日本に来るとは思えないけれど、現役を続けてくれるのはうれしい。
と家人に話したら「で、バラックは今どこで何を?」と。私はむしろオットルくんのほうが気になりますが。

ほんと、オットルくんは、いまどこで何を?!テグラモリ船長のように、早く指導者の道へスイッチしてほしいのに。もうすぐ彼だって30歳だよね?

あ、ペップはマンCの監督に決まったそうです(棒読み)。
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by eastwind-335 | 2016-02-03 05:22 | 映画 | Trackback | Comments(0)

絶対に観る!

先日、夜、テレビをつけたら、え?え?え?な映画の予告が。

そう、日本では上映が決まっていない時から、日本のFOX MOVIEの情報番組で「日本じゃ上映は未定ですが、これ、ほんとに面白いからDVDになるといいですね」みたいなコメントまでついていた映画が!

私の子供時代の一部を作り上げた本が原作。
この本を読んでしまったために、母は海辺の街の普通のスーパーでは売ってない「マーマレード」だの「グレープフルーツ」だのを娘が欲しがるので、「なんでもかんでも欲しがってはいけません」とたしなめるほどに。
三井銀行がキャラクターとして採用したので、1000円もって(月に2000円の小遣いの高校生にとっては大金!)口座を開いたら、事情をしった窓口のお姉さんが「これもあれもあげますよ~」と文具グッズをくれ、大学生になってもそのパディントングッズの一つだった下敷きを持って授業に出てしまいました(そして、それに気づいた英語教師が「実はワタクシが三井銀行関係者に勧めたのである」と宣った)。27年前の誕生日に弟がくれたパディントンのフェイスタオルはその数か月後に初めてドイツへ行って以来、勝負タオル状態でして(爆)、いまだに現役で、これだけは海外に必ず持って行きます。もって行き忘れたときは、何事も起きませんように、とかなり真剣に毎朝思いました。もっと言っちゃえば、利用回数は少なかったにもかかわらず洗濯して色あせてきたのに気づいて以来、ただ持って行くだけにしてます。それが25年続いてます。私の葬儀の時にはお棺に入れてほしい、と今度あったら甥に伝えておかねば(爆)。
弟のロンドン土産だったハムレイズのパディントンのぬいぐるみだって、ケースから出さずにいまだに「保存」状態。
a0094449_645696.jpg上の蓋が黄色く変色しているのが、時の流れを感じさせます。

実はこれ、一度もケースから取り出していないのです。というのも・・・。
a0094449_661549.jpg帽子の後ろ姿も含めてパーフェクトな感じで収まっているから(笑)。

ダッフルコート、あこがれだったなあ~。今はすごく安価なものもあるけれど(っていうか、服の価格ってホント安くなりましたよね)、安いものはやたら重たく、着づらくて、いいな、と思うものは私が学生の頃は親に「買ってほしい」と言い難い価格のものばかりだった(私は学生時代が終わるまで服は親と買いに行っていた)。

新婚旅行の時には、ちょうどロンドンの子供博物館で特集をやっていたので、「なんだそれ?」という家人に無理をいって行ってもらったり。
もちろん無理やり物語の始まりとなる駅にも行った。
家人から教わったことがたくさんある私ですが、最近家人が「キミと結婚しなかったら知らなかっただろうな」というものがある、と言ってくれた中の一つがこれ。

新婚旅行以来、夫婦単位でいえばロンドンはもちろんイギリスにも縁がない(家人と相性が悪いらしい)。しかし、15年ぶりに1人でロンドンに行った時にも、もちろん行って写真に残した。

で、こちらが映画の予告編。



私がパディントンと聞いて、思い浮かべるのは前世紀の、つまり1960年代終わりから70年代初めのロンドンのイメージ。ですが、映画はなんと21世紀が舞台。
ああ、なんでパディントンを3D化しちゃうんだろうなあ。いや、着ぐるみじゃ困るけど。ああ、ここだけはついていけないけれど、でもでも、クリームケーキのクリームが毛についているのが目に入って、初めてこの本を読んだときに感じたブラウンさんの困惑気味な雰囲気を予告編からすでに感じてしまったワタクシ。
見逃すまいと、目は画面に、そして口は異常興奮状態に。
独り言にしては大声すぎる、と家人から注意を受けるほど。

あれ、私はジョディのほうが妹だって思ってたんだけど?
だよね?ジョナサンがパブリックスクールに入っていて、帰省するのでお迎えに行った時に出会ったのがパディントンだよね?ジョディの無条件な人の好さっていうのが、この本の一つの拠り所になるというのになあ。クールすぎる気がするのはこだわりすぎ?21世紀のイギリス人女子はもはやジョディみたいな子はいない、ってことなのかしら?

それから、「暗国の地ペルー」じゃなくて「ペルーのジャングル」っていうのはうーんうーん。
松岡享子さんの翻訳センスを活かしたコピーにしてほしかったなあ~。でも「暗国」っていうのが政治的に正しくない、ってことになっちゃうのかしら?

しかし、そんな私の心の愚痴を超えちゃう何かがこの映画にはあるのも知ってます。
実はこっそりと拝見している「欧州のドキュメンタリー字幕」を作成している方のブログでも絶賛されていたこの映画。イギリス映画らしくウィットに富んでいるだけでなく、この映画版パディントンのセリフには「現代史」を象徴しているものがあるらしく、単なる子供または家族向け映画ではなく、大人の目で見ることもできそう!
ということで、映画館に見に行くかは不明ですが、DVDは絶対に買おう、と思いました。繰り返して見ると、いろいろな発見がありそう!(このごろ、とみに暗くなったらすぐに寝ちゃうので、映画館でも起きていられる自信ナシ)。

ついでに言えば、パディントンの原作者が書いているもう一つのミステリー作品「パンプルムース氏」シリーズ(東京創元社)だって、翻訳が出るたびに愛読してました。ああ、なんであれ、途中で翻訳が終わっちゃったんだろう?面白いのに。宣伝の仕方次第だと思うんだけどなあ。
っていうか、東京創元社は、今売っておかないと、では?!
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by eastwind-335 | 2016-01-26 06:09 | 映画 | Trackback | Comments(2)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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