年度の終わり
2017年 04月 01日
昨日は3月31日。
そして昨日は金曜日でした。
ということで、今日でおしまいです、という方が職場のあちこちにいらして・・・。
また4月からも定年延長で出勤される方もいます。ラインが違うので、改めて「お世話になりました」ということはせず、そういう人は、「○○さーん、また来週~!」と遠くから手を振って。
絶対に挨拶に来た人の名前をチェックしてるだろうなーと思う人(エライ人)には、本当はこちらから挨拶しなくちゃいけませんが(笑)、私が帰り際に寄った時には、上に厚い人事課のメンバーズがキャーキャー取り囲んで華やかな声を挙げていましたので、ま、いいか、と。
パートさんたちも何人かが雇用の関係で半年のお休みに入ったり、派遣会社から来た人たちは契約が切れたり・・・と。
私は雇用体系や働き方は様々であっても、同じ職場の人、という思いで接しているので、せっかく親しくなったのに・・・と半年のしばしの別れをさみしく思っています。
そして一番さみしいのは、定年退職を迎えられた二人の男性。一人はイギリスの方で、税金の都合で「無職」の時間を数か月すごしてから帰国されるのだそうです。プレミアおじさんであり、週末が明けると、お互い見た試合の話(彼はプレミア、私はブンデス)を立ち話的にする、というサッカー仲間でもあり・・・。有休を使って、帰国後の家の状態を確認しに行った時には、現地でちゃんと試合も見てきたそうです。パソコンの画面で、しかも正規ではないルート(日本の放送は「英語で解説じゃないから」)のそれで見ていた極東での日々を思うと、「いやいや、天国でしたよー」と。
私たちが憂いているのは、日本でのブンデス・Jリーグの放映権をがっちりつかんでしまったイギリスの配信会社の存在。
「あんな、小さな小さな画面でサッカーみてると、日本人のやるサッカーもますます小さくなるよねー。トランジスターサッカー」とプレミアおじさん。日本のサッカーより自国のサッカーのほうがね、とウィンクしながらも、2試合勝ちつつも不安いっぱいな穿ッチジャパンのことも気にしてくれていて・・・。
彼をはじめとする外国籍の人は構成員なのに、彼らに対する対応がすべて後回しになったという経験があり、私たちのラインがなくなりそうになるのでは?という危機の時期に一緒に(いや、私以上に)憤ってくれたりもしました。口先だけの人たちよりもずっと嬉しかったです。
もう一人の方は、私がイベント準備で職場内を駆けずり回っていると、すっとやってきて「ボクはいつもこういう時にはこうやってみるんです。そうするとうまくいうんですよ」「○○さんだったら話がまとまりやすいかも」と声をかけてくれるような、親切な方でした。いわゆる「昇進ライン」ではない人が教えてくれることは、とても大切でした。こういう人たちの作る人脈は脈々と地下を走っている、という感じ。口の重い方でしたが、だからこそ、こういう人の話は私の心の宝物となりました。
各部署で地雷を踏んで全身を吹っ飛ばされても、また翌朝には不死身のように「東風参上!」(ヤンキーか?!)となっている、のが職場で思う私へのイメージだと思います。
それは、私には「ジャムおじさん」や「ジャムおばさん」がいて、アドバイスをくれて、彼らが一夜明けたら再び、「わたし」として私が起き上がれるようにしてくれたから。
いまの若い人はアニメでしか「アンパンマン」を知らないようですが、実は私は2歳下の弟が幼稚園でもらったキンダーブックの「あんぱんまん」が、私の「あんぱんまん」との初めての出会い。小学校1年生の時でしたけれど、あの本の内容は本当に衝撃でした。すべてを自分の意思で差出し、相手の心の栄養となり、マントだけで帰っても、パン屋のおじさん(あの頃は「ジャムおじさん」なんてシャレた名前じゃなかった記憶なのですが・・・)は「あんぱんまん」が帰ってきた、とまた翌日には同じ顔、身体、手足をつけて朝を迎えさせる。
各部署で「ちょっと、丸投げしてこないでー!」と仁王立ちして投げ返すのが私のお仕事ゆえに、その気迫に新人ちゃんは「あのおBaさん(そのうちもう一つaが付くのかな?)おっかない」と思うようです。ええ、おっかないですよ、職位を盾に思いつきで無理を平気で言ってくる人には。しかし、本当に大変そうな人には「プラスアルファーとして自分の手足を差し出すから、がんばって仕上げてみて!」、そういう気持ちで仕事をしています。
今までも、これからも。
私もそうしてもらってきたから。
してもらっただけでなく、いつか私も誰かの「ジャムおばさん」になれますように。そのためには、怒髪天を突かずに、物事に対応しなくちゃ・・・。ああ、難しい。いまさら、人が生まれ変わったようなこと、できるでしょうか。
追記:「あんぱんまん」を知っている人は少ないので、たくさんのキャラクターで膨れあがっている「アンパンマン」世代にはちょっと伝わりにくいかもしれませんが、オリジナルが復刊されるといいんだけれどなー。あんなシンプルな絵本はなかった。幼稚園児にとっても社会人にとっても、大切なことは一つ。だれにも「見ていてくれる人がいる」ってこと。仕事に辛い人がいたら、ぜひ手に取ってもらいたいなあー。誰にだって、ジャムおじさんやジャムおばさんがいます。その存在を気付けるかどうか、です。絶対にジャムおじさん(おばさん)は自分から「ボク(わたし)がおじさん(おばさん)だよ」とは言いません。
そして昨日は金曜日でした。
ということで、今日でおしまいです、という方が職場のあちこちにいらして・・・。
また4月からも定年延長で出勤される方もいます。ラインが違うので、改めて「お世話になりました」ということはせず、そういう人は、「○○さーん、また来週~!」と遠くから手を振って。
絶対に挨拶に来た人の名前をチェックしてるだろうなーと思う人(エライ人)には、本当はこちらから挨拶しなくちゃいけませんが(笑)、私が帰り際に寄った時には、上に厚い人事課のメンバーズがキャーキャー取り囲んで華やかな声を挙げていましたので、ま、いいか、と。
パートさんたちも何人かが雇用の関係で半年のお休みに入ったり、派遣会社から来た人たちは契約が切れたり・・・と。
私は雇用体系や働き方は様々であっても、同じ職場の人、という思いで接しているので、せっかく親しくなったのに・・・と半年のしばしの別れをさみしく思っています。
そして一番さみしいのは、定年退職を迎えられた二人の男性。一人はイギリスの方で、税金の都合で「無職」の時間を数か月すごしてから帰国されるのだそうです。プレミアおじさんであり、週末が明けると、お互い見た試合の話(彼はプレミア、私はブンデス)を立ち話的にする、というサッカー仲間でもあり・・・。有休を使って、帰国後の家の状態を確認しに行った時には、現地でちゃんと試合も見てきたそうです。パソコンの画面で、しかも正規ではないルート(日本の放送は「英語で解説じゃないから」)のそれで見ていた極東での日々を思うと、「いやいや、天国でしたよー」と。
私たちが憂いているのは、日本でのブンデス・Jリーグの放映権をがっちりつかんでしまったイギリスの配信会社の存在。
「あんな、小さな小さな画面でサッカーみてると、日本人のやるサッカーもますます小さくなるよねー。トランジスターサッカー」とプレミアおじさん。日本のサッカーより自国のサッカーのほうがね、とウィンクしながらも、2試合勝ちつつも不安いっぱいな穿ッチジャパンのことも気にしてくれていて・・・。
彼をはじめとする外国籍の人は構成員なのに、彼らに対する対応がすべて後回しになったという経験があり、私たちのラインがなくなりそうになるのでは?という危機の時期に一緒に(いや、私以上に)憤ってくれたりもしました。口先だけの人たちよりもずっと嬉しかったです。
もう一人の方は、私がイベント準備で職場内を駆けずり回っていると、すっとやってきて「ボクはいつもこういう時にはこうやってみるんです。そうするとうまくいうんですよ」「○○さんだったら話がまとまりやすいかも」と声をかけてくれるような、親切な方でした。いわゆる「昇進ライン」ではない人が教えてくれることは、とても大切でした。こういう人たちの作る人脈は脈々と地下を走っている、という感じ。口の重い方でしたが、だからこそ、こういう人の話は私の心の宝物となりました。
各部署で地雷を踏んで全身を吹っ飛ばされても、また翌朝には不死身のように「東風参上!」(ヤンキーか?!)となっている、のが職場で思う私へのイメージだと思います。
それは、私には「ジャムおじさん」や「ジャムおばさん」がいて、アドバイスをくれて、彼らが一夜明けたら再び、「わたし」として私が起き上がれるようにしてくれたから。
いまの若い人はアニメでしか「アンパンマン」を知らないようですが、実は私は2歳下の弟が幼稚園でもらったキンダーブックの「あんぱんまん」が、私の「あんぱんまん」との初めての出会い。小学校1年生の時でしたけれど、あの本の内容は本当に衝撃でした。すべてを自分の意思で差出し、相手の心の栄養となり、マントだけで帰っても、パン屋のおじさん(あの頃は「ジャムおじさん」なんてシャレた名前じゃなかった記憶なのですが・・・)は「あんぱんまん」が帰ってきた、とまた翌日には同じ顔、身体、手足をつけて朝を迎えさせる。
各部署で「ちょっと、丸投げしてこないでー!」と仁王立ちして投げ返すのが私のお仕事ゆえに、その気迫に新人ちゃんは「あのおBaさん(そのうちもう一つaが付くのかな?)おっかない」と思うようです。ええ、おっかないですよ、職位を盾に思いつきで無理を平気で言ってくる人には。しかし、本当に大変そうな人には「プラスアルファーとして自分の手足を差し出すから、がんばって仕上げてみて!」、そういう気持ちで仕事をしています。
今までも、これからも。
私もそうしてもらってきたから。
してもらっただけでなく、いつか私も誰かの「ジャムおばさん」になれますように。そのためには、怒髪天を突かずに、物事に対応しなくちゃ・・・。ああ、難しい。いまさら、人が生まれ変わったようなこと、できるでしょうか。
追記:「あんぱんまん」を知っている人は少ないので、たくさんのキャラクターで膨れあがっている「アンパンマン」世代にはちょっと伝わりにくいかもしれませんが、オリジナルが復刊されるといいんだけれどなー。あんなシンプルな絵本はなかった。幼稚園児にとっても社会人にとっても、大切なことは一つ。だれにも「見ていてくれる人がいる」ってこと。仕事に辛い人がいたら、ぜひ手に取ってもらいたいなあー。誰にだって、ジャムおじさんやジャムおばさんがいます。その存在を気付けるかどうか、です。絶対にジャムおじさん(おばさん)は自分から「ボク(わたし)がおじさん(おばさん)だよ」とは言いません。
by eastwind-335
| 2017-04-01 10:58
| 日常
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