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ノーベル週間に思う事

毎年、ノーベル賞発表の時期に思います。
必ず「若い人にメッセージを!」と受賞者に次代への期待を語らせます。
先達が後進のことを考えるのは世の常のはずなので、メッセージの内容には何の疑問もないのですが、メディアのインタビュアーがそれだけ言ってればいいんだなって感じで、安易な感じがします。
それから、日本では、理系の人がもらうことが多い賞のためなのか、受賞者に「現在の科学技術研究のための国家予算には再考の余地がある」と言わせよう言わせようとか、「基礎研究が大切です」と言わせよう言わせようって感じが・・・。

いや、ほんと基礎研究は大切ですよ。でも、本当にそうだってメディアも思ってるんだったら、日本人が受賞しなかった賞をスルーとか小さく取り上げるって姿勢を改めてほしい。

オリンピックの時の「今日の結果」みたいに、各章発表のあとで、その授賞理由を説明する30分ぐらいの番組をなぜNHKは作らないんだろう。そういうものを見ることによって、子供たちや生徒たちが、新しい世界につながっていくんじゃないか?って思うのですが。

基礎研究の基礎は、それに携わる人を作り出すこと。日本人が受賞した賞だけがノーベル賞じゃないんだから。

授賞理由をわかりやすく解説できる「ちゃんと基礎を勉強してきた」解説委員なりディレクターなりを用意できるでしょう、まだ今のNHKだったら。
アナウンサーには期待できないことは、発表当日の9時のニュース、おとといのクローズアップ現代Xを見て(この番組になって初めて見た!)はっきりわかりましたけど。ああいう愚問に応えなくちゃいけないなんてノーベル受賞者も大変だよね、と家人と二人で語ってしまったほど。自分で考えた質問じゃないから、ああいう感じになるのかな?ああいう時にアナウンサーじゃなくて科学部記者に質問をしてもらえばいいのにねえ~。
クローズアップ現代は本当にがっかりだった。ビールを出してきたのを、受賞者はさっと見えないところにしまってしまいましたよね。
お酒好きな受章者とビールの酵母の話から始めたかったのだろうけれど。
國谷さん、カムバック、プリーズ!
って、昨日の朝、同僚に話していたら「あーた、今朝の民放なんてもっとひどかった。よくぞ席をたたずに最後までニコニコと答えて~と受賞者の人柄に感心した」と。
なんでノーベル賞受章者が発表二日後にワイドショーに出なくちゃいけなんでしょうね。そんなの日本だけなんじゃ?
断れなかったのかしら?

あと、なんにせよ、基礎って時間がかかるわけだから、(バブルでお金がついていた)20年前の研究が評価され、っていい方よりも、「一つのことを続けていく大切さ」をもっと問うべきでは?あのころに比べ今は研究費が少ないってそればっかり言ってるけれど、お金が付こうと付くまいと、この研究は大切だと判断できる知力を持てる人(大学院生)たちを増やすことこそが、科学立国日本の復活になるのでは?と思います。

あ、一部の人たちが望む日本人作家が受賞したら「文学研究にもっとお金をつけろ」っていうのかな?(笑)



by eastwind-335 | 2016-10-06 07:32 | 日常 | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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