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商魂に救いはない

毎年、この頃、気になることがある。
イースター商売をする店舗が多い。
昨日も地方都市の「地元の」お菓子屋さんに「特製のイースターのクッキー」なるものが売られていた。
店主がクリスチャンだ、って感じはしない。

今朝、モルゲンターク新聞を読んでいて「信じられない!」と声を挙げそうになった。
ファミマは「ひよこぱん」森永は「キョロちゃんのもちもちたまご」など10商品。「キョロちゃんの・・・」の箱にはご丁寧に「Easter happyiness」と書いてある(HPをチェックしたら今年の新製品ではなく、昨年もこの手の販促をやっていたそうですよ!)。びっくりなのはキューピーが「コクのたまごドレッシング」ですって。

モルゲンターク新聞には「イースターはイエス・キリストが死後3日目に復活したことを祝う日」と説明がある。
いや、それはそうなんだけど、「なんで死んだのか」ってことを踏まえて復活を祝うことをまったく説明せず、キューピーの一般消費者調査では2012年には4割しか知らなかった「イースター」も2015年には9割に認知度が増えた、とか、富士経済によればチョコや洋生菓子は13年比で3.7倍だとか報道している。

いや、楽しむってことは大切だけど、その宗教が根付いていない(代表的な宗教でない)国で、菓子だけ食べてどーするわけ?
お菓子だけでなくドレッシングまで出ちゃうなんて、キューピーはバチカンにもお届けするのかしら?

クリスチャンは灰の水曜日から始まる四旬節をおぼえ(方法はどうであれ)、イエスの受難を忘れないようにするわけですよ。
そういうことに真摯に向き合っている人たちに失礼じゃないのかな?いや、ま、赦してるでしょうけれどね。

なんか、この商魂まみれの数社が、エルサレムの聖堂で商売をしていた人たちのように思えるのはなぜでしょう・・・。

そのうち、ハム会社で過ぎ越しの祭りのいけにえをイメージして子羊の丸焼きを売り出すとか?(棒読み)
人口の1割もいない宗教に関連する行事のお菓子やら卵製品を売るんだったら、葬式仏教とはいえ人口のほとんどがどっかの「お寺さん」に属しているわが日本。トクホのお茶に甘みでもつけて仏陀が生まれた日に甘茶を売ったら?(棒読み)。いまから少しずつやっておけば2016年には2割しか知らなかった「お花まつり」も2020年東京オリンピックのころには9割の人が知るかもしれないしね~。(棒読み)

ああ、品がないなあ、わたし。

でもやっぱり思う。
この国は自分の信仰と異なる宗教への畏敬が足りない気がするって。
by eastwind-335 | 2016-03-22 20:53 | 日常 | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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