万民の長城10:ここでしか食べられないもの
2015年 11月 09日
ガイドさんが「お昼は運転手さんの知り合いの田舎レストランです」といってるのがなんとなく聞こえてしばらくすると、山道へ入ります。
ヤギの大移動なども見かけました。
ほんとだ、田舎レストランだ。
中国は何度か来ていますが、都会の接待中華料理だった。田舎レストランは初めて。個人的にはすごくワクワク。
しかし、ご一緒した日本人のみなさんは、ドキドキだったようです。
あとで伺ったところ、中東や東南アジアでの出張に行く方も多く、油に当たったりで、大変な目に遭われた方が多くて。
子どもの頃、横浜の中華街に連れて行ってもらうと、必ず両親は一悶着ありました。
母はきれいなお店で食べたい。父はちょっと小汚いお店の方が美味しいという。
外食は滅多にない家でしたのに、いつも中華料理を食べに行った時の思い出が、母の「うわぁ」というヘタレ顔だなんて(笑)。
正直言うと、そういうお店のお食事が父が主張するほどすごーく美味しかったとは思わないのでした。「ママのコーンスープの方が美味しい」と思っていたぐらい。
消毒済ですってことかしら?
このあたりは普通。
写真に取り損ねた数品をみんなで食べていたところ、次の料理が来ました。
ガイドさんが食材を説明するや否や驚きの声が上がりました!
スコーピオン!
いや、悲鳴の人もいたな。私は「おおー、お酒に漬けるんじゃなくて揚げるのか?!」という驚きの発見ゆえの声だったのですが、ご一緒したお姉さんやお友達は完全にドン引きの悲鳴だった。
せっかくだから私は食べたいんだけれどなあ。でも、会議ではいるのかいないのかみたいな存在だったのが、ココで目立っちゃうのものねえ、とか頭の中でグルグル回る。
が、最年長のアメリカ人男性が「ま、海老を食べてるようなもんだから」と食べ始めて、口にすることに。
確かに。足のあたりは堅いけど、ま、海老の足だと思えば(違)。
またインターバルのようにナッツと野菜を炒めたものが出てきて安心していたら・・・
今度はこちら。
蝉
中国でもこの地方は蝉がごちそうなのだそうです。ま、信州で蜂の子を食べるようなものですよね。
これもまた、先ほどのアメリカ人が「ソフトクラブを食べてるようなものだから」と。みんなも数匹口に入れてみました。
特に臭くもなく(きっと八角などで味付けしてくれたのでしょう)、柔らかい触感に「あ、そうなんだ」って感じに私はなったのですが。タンパク質補給に良いんだろうな、きっと。
再び、まあ、普通のおかずが続々と出てきました。
職場が一緒のお姉さんは普段、慣習にこだわらない言動をとり、職場の大局さまを唖然とさせちゃうのだけれど、けれど、実はお嬢さんでコンサバな側面も持ち合わせている。
それが食に一番現れているとは!
いつもはためらいがちな私の背中をドーンと押すというか突き飛ばす勢いで勇気づけてくれるのに、さっさと丸テーブルを廻してる?
「先輩、食べないの?」と尋ねると「うん、知らないものは食べないコトにしてあるから」
それを聞いたときに即座に思ったのは
「そういえば、ラムたんがおばあちゃんから「知らないものは食べちゃいけない」って言われたって何かのインタビューで答えてたなあ」ってこと。
鯉も出てきた。これは生臭くて、しかも最初にお箸を入れた人がグチャグチャにしちゃったために、まあ、あんまり食べられなかったけど。
極めつけはこちら。
狸
英語ペラペラーズなお姉さんたちが「東風さん、狸って意味よ」と教えてくれ・・・。
私はその昔、人類学を専攻したいと思ったほど非常に好奇心が旺盛なので、それを聞いて「どんな食感なんだろー?」って思ったのですが。
見た目は豚肉みたいな感じ。
やや堅い感じがしました
お隣の先輩が「東風さん、あなたって勇気あるよねえ」と感心してくれました。何でも体験ですよ!
昔、語学学校でスウェーデンから来た女の子から、ヨーロッパの子は好きだけど日本人にはイジメにしか思えない甘草グミを貰ったときに思ったのだけど、異文化理解は「とにかく一口は食べる」からだろうと思うのです。
ここの田舎料理は基本的には醤油、砂糖、お酒のいわゆる「甘辛煮」みたいな感じでした(笑)。ということで日本人にはなじみやすい味なわけです。
それに、私はこの出張のあと、一人で北京観光で、こんな「みんなでお食事」なんて最初で最後みたいなものですからっ!
けど、おかわりはしなかったですよ!
デザートは何だったかな?それぐらい、「さそり・蝉・狸」のインパクトが強くて・・・。
英語だらけのテーブルに疲れてしまい、人よりちょっぴり先にお店を出た私。通りの向こうにある鶏小屋が目に入りました。こんな道端にあっていいわけ?野犬や狸に襲われたりしないのかしら?って。一日に何羽を調理に使うのかな?鶏と言えば、ファストフードショップの鶏肉問題とかあったなあ~
・・・・そして、ふと思ったのです。
あの狸、ちゃんと処理してある狸なんだよね?って。っていうか、狸の処理ってどう行うんだろう?って。
正直心配になった。肝炎になりませんように・・・って。うちの父が「肝炎にならないように屋台のものは食べちゃいけないよ」ってよく言うのですが・・・。肝炎の注射も最後まで受けないでもう4年ぐらいになるんだよねえ・・・。いや、肝炎になってたら血液検査でわかると思うからダイジョウブと今のところは信じてるけど・・・。
まさか、中国の食用動物の処理のことが気になりだしたとは言えないので、グっとこらえてるうちに一瞬忘れてましたが、かなり深層では気になっていたと思うのです。
だって翌朝、「今日食べちゃったから狸に化かされるぅ」と自分が大声で寝言を言ってるのが聞こえて目覚めたぐらいだから・・・。目覚めた時には自分でも呆れちゃって、1人笑いが止まらず。ああ、1人部屋でよかった。
さて、この「狸」ですが、翌朝、ホテルのダイニングで「あれ、狸じゃなくてアナグマだったのよ。私たち間違えた日本語訳を伝えちゃってごめんなさいね」と英語ができるお姉さんたちに教えてもらい再びびっくり!
いや、この時の方が心底驚いた。
だって狸汁は日本でも昔は食べていたと思うんだけど。アナグマは二度と食べられない食材だなあ~って。
いや、日本で食べる中華料理って、ホント安心ですね。うん。
ヤギの大移動なども見かけました。
ほんとだ、田舎レストランだ。
中国は何度か来ていますが、都会の接待中華料理だった。田舎レストランは初めて。個人的にはすごくワクワク。
しかし、ご一緒した日本人のみなさんは、ドキドキだったようです。
あとで伺ったところ、中東や東南アジアでの出張に行く方も多く、油に当たったりで、大変な目に遭われた方が多くて。
子どもの頃、横浜の中華街に連れて行ってもらうと、必ず両親は一悶着ありました。
母はきれいなお店で食べたい。父はちょっと小汚いお店の方が美味しいという。
外食は滅多にない家でしたのに、いつも中華料理を食べに行った時の思い出が、母の「うわぁ」というヘタレ顔だなんて(笑)。
正直言うと、そういうお店のお食事が父が主張するほどすごーく美味しかったとは思わないのでした。「ママのコーンスープの方が美味しい」と思っていたぐらい。
消毒済ですってことかしら?
このあたりは普通。
写真に取り損ねた数品をみんなで食べていたところ、次の料理が来ました。
ガイドさんが食材を説明するや否や驚きの声が上がりました!
スコーピオン!
いや、悲鳴の人もいたな。私は「おおー、お酒に漬けるんじゃなくて揚げるのか?!」という驚きの発見ゆえの声だったのですが、ご一緒したお姉さんやお友達は完全にドン引きの悲鳴だった。
せっかくだから私は食べたいんだけれどなあ。でも、会議ではいるのかいないのかみたいな存在だったのが、ココで目立っちゃうのものねえ、とか頭の中でグルグル回る。
が、最年長のアメリカ人男性が「ま、海老を食べてるようなもんだから」と食べ始めて、口にすることに。
確かに。足のあたりは堅いけど、ま、海老の足だと思えば(違)。
またインターバルのようにナッツと野菜を炒めたものが出てきて安心していたら・・・
今度はこちら。
蝉
中国でもこの地方は蝉がごちそうなのだそうです。ま、信州で蜂の子を食べるようなものですよね。
これもまた、先ほどのアメリカ人が「ソフトクラブを食べてるようなものだから」と。みんなも数匹口に入れてみました。
特に臭くもなく(きっと八角などで味付けしてくれたのでしょう)、柔らかい触感に「あ、そうなんだ」って感じに私はなったのですが。タンパク質補給に良いんだろうな、きっと。
再び、まあ、普通のおかずが続々と出てきました。
職場が一緒のお姉さんは普段、慣習にこだわらない言動をとり、職場の大局さまを唖然とさせちゃうのだけれど、けれど、実はお嬢さんでコンサバな側面も持ち合わせている。
それが食に一番現れているとは!
いつもはためらいがちな私の背中をドーンと押すというか突き飛ばす勢いで勇気づけてくれるのに、さっさと丸テーブルを廻してる?
「先輩、食べないの?」と尋ねると「うん、知らないものは食べないコトにしてあるから」
それを聞いたときに即座に思ったのは
「そういえば、ラムたんがおばあちゃんから「知らないものは食べちゃいけない」って言われたって何かのインタビューで答えてたなあ」ってこと。
鯉も出てきた。これは生臭くて、しかも最初にお箸を入れた人がグチャグチャにしちゃったために、まあ、あんまり食べられなかったけど。
極めつけはこちら。
狸
英語ペラペラーズなお姉さんたちが「東風さん、狸って意味よ」と教えてくれ・・・。
私はその昔、人類学を専攻したいと思ったほど非常に好奇心が旺盛なので、それを聞いて「どんな食感なんだろー?」って思ったのですが。
見た目は豚肉みたいな感じ。
やや堅い感じがしました
お隣の先輩が「東風さん、あなたって勇気あるよねえ」と感心してくれました。何でも体験ですよ!
昔、語学学校でスウェーデンから来た女の子から、ヨーロッパの子は好きだけど日本人にはイジメにしか思えない甘草グミを貰ったときに思ったのだけど、異文化理解は「とにかく一口は食べる」からだろうと思うのです。
ここの田舎料理は基本的には醤油、砂糖、お酒のいわゆる「甘辛煮」みたいな感じでした(笑)。ということで日本人にはなじみやすい味なわけです。
それに、私はこの出張のあと、一人で北京観光で、こんな「みんなでお食事」なんて最初で最後みたいなものですからっ!
けど、おかわりはしなかったですよ!
デザートは何だったかな?それぐらい、「さそり・蝉・狸」のインパクトが強くて・・・。
英語だらけのテーブルに疲れてしまい、人よりちょっぴり先にお店を出た私。通りの向こうにある鶏小屋が目に入りました。こんな道端にあっていいわけ?野犬や狸に襲われたりしないのかしら?って。一日に何羽を調理に使うのかな?鶏と言えば、ファストフードショップの鶏肉問題とかあったなあ~
・・・・そして、ふと思ったのです。
あの狸、ちゃんと処理してある狸なんだよね?って。っていうか、狸の処理ってどう行うんだろう?って。
正直心配になった。肝炎になりませんように・・・って。うちの父が「肝炎にならないように屋台のものは食べちゃいけないよ」ってよく言うのですが・・・。肝炎の注射も最後まで受けないでもう4年ぐらいになるんだよねえ・・・。いや、肝炎になってたら血液検査でわかると思うからダイジョウブと今のところは信じてるけど・・・。
まさか、中国の食用動物の処理のことが気になりだしたとは言えないので、グっとこらえてるうちに一瞬忘れてましたが、かなり深層では気になっていたと思うのです。
だって翌朝、「今日食べちゃったから狸に化かされるぅ」と自分が大声で寝言を言ってるのが聞こえて目覚めたぐらいだから・・・。目覚めた時には自分でも呆れちゃって、1人笑いが止まらず。ああ、1人部屋でよかった。
さて、この「狸」ですが、翌朝、ホテルのダイニングで「あれ、狸じゃなくてアナグマだったのよ。私たち間違えた日本語訳を伝えちゃってごめんなさいね」と英語ができるお姉さんたちに教えてもらい再びびっくり!
いや、この時の方が心底驚いた。
だって狸汁は日本でも昔は食べていたと思うんだけど。アナグマは二度と食べられない食材だなあ~って。
いや、日本で食べる中華料理って、ホント安心ですね。うん。
by eastwind-335
| 2015-11-09 18:06
| 旅の思い出15ドキドキ北京
|
Trackback
|
Comments(0)