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オモ!オモ!(9):新しい道

*しばらくソウル旅行記がお留守になっていました。まだまだ続きますのでよろしくお願いします*

日曜日の朝。
ホテルを移動するので荷物をまとめます。

荷物を預けて、向かうは古宮博物館。景福宮の西隣に隣接する、私にとっては「必ず行く」場所の一つ。
地下鉄で安国から一駅でもあるのですが、ソウルは一駅だったら歩いた方が早い!ということはよくあります。大きな通りに沿って歩くので苦はなし。そして、いつもは遠くに目にするばかりだったビルの1階はこんな感じだったのね、なんて確認もできて、楽しい朝の散歩となりました。

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_20525322.jpg曹渓寺を北上し、

景福宮へと西折しながら歩いていると、小さいながらも素敵な店構えのお店が!
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オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2102342.jpg秋夕が近いので、ご贈答用って感じのショーウィンドウになっているお店がありました。このお坊さんも売り物なんですよ(笑)

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2115211.jpgこちらのお店はお餅専門店らしいのですが、京都の和菓子屋さんみたいですよね!

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2124857.jpg秋夕ではお馴染みの松の葉餅を買って食べてみました。

いまは、ソウルのあちこちでとても素敵なお店が増えています。面する道は、ソウルでも混みやすい大きな道路です。到着し、金浦からホテルまでの路線バスで通りましたし、後輩ちゃんたちと乗ったバスもここを走った、ということで旅行中にすでに2度もこのあたりを目にしていたはずだったけれど、全く気が付かない。というか気が付けない。
中学生の頃、国語の教科書に載っていた黒井千次の随筆に、歩くということのテンポ、速度が、人が考える気が付くということにいかに重要か、ということを問うたものがありました。中学の国語の教科書は、載っている教材すべてを扱うわけではありません。私は国語の時間、時々、扱わない教材をこっそり読んでいたものです。だからこそ、集中して読んでいたのかもしれません。とにもかくにも、私は黒井千次のその随筆(あの頃は教科書では「エッセー」なんてコトバ、使わなかったと思う)に非常に共感し、それは30年以上経つ今も、歩くたびに、バスに乗るたびに、旅先へ向かうたびに思い出します。この旅行でも、このお店に出会ったときに思い出しました。

古宮に到着!
オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2143743.jpg今回の古宮は、「生と死」や「養生」の特別展。

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_22144210.jpgどの時代劇だか忘れてしまいましたが、後産であれこれ起きる話の回があったのです。

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2215277.jpg胞衣を朝鮮王朝ではちゃんと収める場所があった。日本語でいうところの結界が図に残されています!

かつてこの博物館で色々見ていたので、ドラマのそういうシーンについても「ほほーお、なーるほど!」と1人で感心していたのです。しかし、これは知らなかった!納棺の方法です!
オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2217365.jpgアニメでわかりやすく解説!

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2218139.jpg日本だといかにもアニメ声の声優やアイドルを使うんでしょうけれど、これはセリフなし。すごいことです。外国人にだってわかるんだから。日本もこういう点は見習うべきでしょう!

韓国語は0歳児並だというのに、イ・サンとそのお父さんのお墓も見に行ったことがある私。現代のドラマでもホームドラマに欠かせないのは「墓参りのシーン」。大小さまざまですがあのお墓がどうやって作られるのかな、なんて思うこともありました。それも解決!
さらにさらに!私が韓方に関心があることも、改めていうまでもなく!
オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2221521.jpg煎じてます!

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_22214639.jpgツボ、押してます(違)。鍼ですね!

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_2222327.jpg「チョーナー(国王様)、さ、匙の色が!」というようなシーンもありますよね!チャングムみたいですね~

近代医学への歩みも紹介されていました。
オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_22305632.jpgこれが例の延世大医学部の元になるのかなあ?

ということで、本当に楽しい見学となりました。
そしてお昼は博物館併設のレストランで。
オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_22332690.jpg日曜なのにマダムな会がありました。

オモ!オモ!(9):新しい道_a0094449_22342325.jpgハスの葉に包まれたご飯です。

いつも思うのですが、お1人様用と思って頼むし、もちろん量はそういうものなのだけれど、定食じゃないから何となくモノ寂しい気も(笑)。
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古宮博物館は、朝鮮王朝の「王朝文化」を展示するところなのですが、この王朝は日本で言えば室町時代、戦国時代、江戸時代、更には明治30年代まで続いています。つまり、日本の歴史教育的には前近代のみならず近代まで含む、という長いスパンのもの。
そして、私がソウルへ行けばこの博物館に寄る、となったのは、つい5年ほど前からですが、母と二人でソウルへ行った2004年の春(記憶があいまい)にも二人でここに寄った記憶があります(記念にポシャギのポストカードを買ってくれたので)。でもその時は「冬ソナ」が日本に上陸直前で、当然ながら「イ・サン」をはじめとする韓国時代劇も日本未上陸で・・・ということで、「ふーん、こういう王朝だったのね」って感じ駆け足で見た記憶しかないのですが、いずれにしても、2009年冬に久しぶりに訪れて「イ・サン」に(っていうかイソジンに)夢中になってるオバさまたち、なんでここに来ないんだろう?!って不思議に思いました。

この頃、時々日本の方も見かけますが歴史好きなご年配の男性が多い気が。
女性は髪飾りなどに反応するのですが「これ、ホンモノかなあ?日本に持って帰りたいよね」なんておっしゃるので、1人ドキドキしてしまうことも(汗)。文化財返還はホントーに大変なことですからね!(ギリシャとイギリスの例でもわかりますけど・・・)。

そして、気づいたことがひとつあります。ここは改装があったり、常設展とはいえ時々展示内容の見直しもするので、行けば新しい発見があるのですが、その展示内容見直しは、韓国で評判になっている歴史ドラマや映画と関連があるのでは?と。
2009年頃は17世紀の展示物が結構多かった気がするのですが(もちろん、秀吉の朝鮮出兵によって、ある程度のものしか残ってない可能性もあるので、そうなるのも当たり前ですが)、この夏に行ったときには、割と近代の時期の、しかも「女性のもの」を展示していることに気が付きました。
このごろ、近現代を舞台にしたドラマや映画が増えてますから!
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そういう「臨機応変さ」は日本にはありませんから、とても興味深いです!

ソウルの庶民の歴史はソウル市立歴史博物館で、実際に使われていた物を通して詳しく知ることができます。できるだけ「両方に行く」ことが私のソウル旅行のお約束でーす!

ということで、次は歴史博物館に向かいます。
by eastwind-335 | 2014-12-20 22:47 | 旅の思い出14秋夕前のソウル | Trackback | Comments(0)

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