まさか、こんな時にこんなところで?
2014年 09月 17日
職場の都合で、今月中に有休の一部を消化しなくてはならず、お休みをとりました。
ゆっくりと過ごすのがいいのでしょうけれど、実は12月に終わらせなくてはならない仕事を抱えていて、その下調べのために国会図書館へ行く必要が。
どちらかといえば下調べのための下調べですので、「館詰」になる必要はなし。
そして、職場からだと国会図書館へは割と簡単に行けるのですが、我が家からでは、なーんとなく、ジグザグな感じになってしまう。
で、以前から気になっていたルート。新橋から歩いて国会図書館へ、を体験してみたのでした。地下鉄の乗り換えなどを考えると、案外楽勝なんじゃないか?と。
結果として楽勝でした。ただし、これは真夏、真冬を除く、という但し書き付ですけれどね(笑)。
ちょうどお昼時。私の勤務先はこんな都心じゃないし、いわゆる「サラリーマン」で成り立っている街ではないので、サラリーマンやOLちゃんたちがどこに並ぶのか、など、マンウォッチングをしながらまっすぐと歩けば、虎の門病院や共同通信などのビルに。
JTビルを越えたあたりで日本財団のビルの1階に美味しそうなパン屋さんがある、というのが分かる立て看板が出ていました。
国会図書館の食堂は決して安くないので、ここで調理パンを買っていくほうがストレスが少ないかも~と、急ぎ足になったところ、なんだか台湾旅行で聴いたような音楽が。
最初はパンを買うことに気が向いていたのですけれど、店内は近隣のサラリーマン、OLちゃんたちで混んでいて、トレーを取るまでに並ばねばならない状態。すると、窓ガラスの向こうではなんか、賑やかな音が。
日本財団1階のロビーで、ランチコンサートがあるらしい。
ポスターを見ると、私が台湾旅行に行くたびに「見たい」と思うのに見られたためしがない布袋戯をするんだとか!
NHKの「新里見八犬伝」などの人形劇シリーズを見てきた世代としては、台北の布袋戯は非常に興味深い伝統芸能なのです!
ということで、私も数度にわたる台北旅行の時に、人形劇を博物館を捜し歩いては、あちらへこちらへと訪れたのですが、実際の上演の日にあたったことがなくて・・・。
それが、まさか、いま、ここで?
パン屋で並ぶ時間がもったいない!
ちょうど始まって間もなくだったようです。解説のシートを見ると、今回は台湾から台原偶戯団とインドネシアから「Fu He An(福和安)」という二つの布袋戯(ポテヒ)劇団が日本財団ほかによって招聘されています。
台原は中国古典を元にした寸劇4幕仕立てのダイジェストを、福和安は梁山伯と祝英台の悲恋物語のクライマックスシーンを20分ずつぐらい上演してくれました。
面白い!思いつきで新橋から歩くことにしたわけですが、そして、おついでに言えば、そのあと向かった国会図書館は閉館日でしたけれど、がっかりすることもなく、今日は、有休なんだから、ゆっくりしなさい、と神さまが肩をそっと叩いてくれたんだろうと思える、そんなひと時になりました。
これから、この二つの劇団は、都内だと国立市で、主として横浜で上演会が行われるそうです。その予行演習を兼ねたランチタイムコンサートだった模様。
実行委員会のブログの紹介がありました。日程等について詳細はコチラ。明日あさっては大正大学で入場無料のレクチャーとデモンストレーションがあるそうです。きっとこちらのほうがもっと詳しくポテヒを知ることができると思います。
上演中の写真撮影は禁止でしたが(それでも撮る人たちはいた!)、上演後はご自由に・・・ということに。
布袋戯は福建省からの移民たちがアジア各地に広めた人形劇の形態ですが、国によって、または地域によって様々な展開をして、そして一時は停滞や弾圧などもあったり、とアジアにおける「中国系住民」の生き方も反映するような時の流れのなかで継続されてきた芸能です。
・・・ということは、3度の台北訪問でわかっていたのですが、今回、台湾とインドネシアの二つの国のを一度に見ることができて、頭でわかっていたことの一部がもっと具体的な感じでわかった気がします。
写真右が台湾の、左がインドネシアの舞台です。
どちらも凝ったつくりであることは間違いありませんけれど、大きさが若干、そして高さがかなり違います。
裏に回ってみると、二つの違いがもっとわかるかも!
こちらはインドネシア側。
人形劇も伴奏の音楽も舞台裏にいます。
インドネシアもいろんな楽器を使うのですね!
こちらは台湾側。楽器は舞台の見える位置で演奏していました。
非情に機能的なのですよ!
正直言うと、最初に見たときに「これ、アジア的な収納ではないなあ」と思いました。
なんというのかな、ドイツっぽいというか・・・。
ね?何となくドイツっぽいでしょう?
もっといっちゃえば、IKEAっぽいというか(笑)。
この台湾の劇団の現在のオーナーはオランダ人なのです。きっと、彼が導入したシステムだと思うのです!鑑賞中、私の斜め前に1人のドイツ人っぽい大柄な男性が座っていたのですが、その人がオーナーさんだったみたい!
楽器はこういうものを使います。
チターじゃありませんよ!
さて、バックヤードの写真を撮っている時に、人形使いの方と少し英語で話す機会がありました。
このような伝統的な人形劇を台北で見るのはどうしたらよいか?と質問したのです。だって、年に数回ぐらいしか公演がないようなんですもん!私も2009年秋にこの台原偶戯団の入っている博物館に見学に行きましたけれど、その時見たのは、人形劇というよりも・・・。
すると、今は若者はこのような人形劇に関心は薄いし、人形使いのプロは高齢(たとえば彼の師匠は80代)。
なかなか上演の機会がなくて残念だよ、と。
ということで、インターネットで上演情報をチェックしてから渡台してね!とのことです。
そして、彼が「台北はこの大きさの舞台だけれど、台湾南部はもっと大きな舞台になるからね!」と。両方見てみたいなあ~。
ほんと、偶然のことでしたけど、良い体験ができました!
ああ、いつか、本場で見てみたい~!
ただし、台湾やインドネシアで見るとしたら、あらすじをきちんとわかってないといけないな~とも思いました。うーん、中国の古典文学も読まなくちゃいけないかも?!
そうそう、梁山伯の話って、ちょびっとだけど「成均館スキャンダル」に通じるものがある、と思いました。学問をした男装した女性と同級生とのラブストーリーだし!。日本でも近年は男装した女性の高校生活モノがあったようですが(←基本的に民放は見ないので)、日本の古典文学の世界で「学問をしたい女性」を描いたものってあるかしら?やっぱり韓国は中国文化圏の影響にあるのですね~。
それとも、日本の寺子屋文化がこのようなストーリーを作り出すに至らなかったのかしら。
ゆっくりと過ごすのがいいのでしょうけれど、実は12月に終わらせなくてはならない仕事を抱えていて、その下調べのために国会図書館へ行く必要が。
どちらかといえば下調べのための下調べですので、「館詰」になる必要はなし。
そして、職場からだと国会図書館へは割と簡単に行けるのですが、我が家からでは、なーんとなく、ジグザグな感じになってしまう。
で、以前から気になっていたルート。新橋から歩いて国会図書館へ、を体験してみたのでした。地下鉄の乗り換えなどを考えると、案外楽勝なんじゃないか?と。
結果として楽勝でした。ただし、これは真夏、真冬を除く、という但し書き付ですけれどね(笑)。
ちょうどお昼時。私の勤務先はこんな都心じゃないし、いわゆる「サラリーマン」で成り立っている街ではないので、サラリーマンやOLちゃんたちがどこに並ぶのか、など、マンウォッチングをしながらまっすぐと歩けば、虎の門病院や共同通信などのビルに。
JTビルを越えたあたりで日本財団のビルの1階に美味しそうなパン屋さんがある、というのが分かる立て看板が出ていました。
国会図書館の食堂は決して安くないので、ここで調理パンを買っていくほうがストレスが少ないかも~と、急ぎ足になったところ、なんだか台湾旅行で聴いたような音楽が。
最初はパンを買うことに気が向いていたのですけれど、店内は近隣のサラリーマン、OLちゃんたちで混んでいて、トレーを取るまでに並ばねばならない状態。すると、窓ガラスの向こうではなんか、賑やかな音が。
日本財団1階のロビーで、ランチコンサートがあるらしい。
ポスターを見ると、私が台湾旅行に行くたびに「見たい」と思うのに見られたためしがない布袋戯をするんだとか!
NHKの「新里見八犬伝」などの人形劇シリーズを見てきた世代としては、台北の布袋戯は非常に興味深い伝統芸能なのです!
ということで、私も数度にわたる台北旅行の時に、人形劇を博物館を捜し歩いては、あちらへこちらへと訪れたのですが、実際の上演の日にあたったことがなくて・・・。
それが、まさか、いま、ここで?
パン屋で並ぶ時間がもったいない!
ちょうど始まって間もなくだったようです。解説のシートを見ると、今回は台湾から台原偶戯団とインドネシアから「Fu He An(福和安)」という二つの布袋戯(ポテヒ)劇団が日本財団ほかによって招聘されています。
台原は中国古典を元にした寸劇4幕仕立てのダイジェストを、福和安は梁山伯と祝英台の悲恋物語のクライマックスシーンを20分ずつぐらい上演してくれました。
面白い!思いつきで新橋から歩くことにしたわけですが、そして、おついでに言えば、そのあと向かった国会図書館は閉館日でしたけれど、がっかりすることもなく、今日は、有休なんだから、ゆっくりしなさい、と神さまが肩をそっと叩いてくれたんだろうと思える、そんなひと時になりました。
これから、この二つの劇団は、都内だと国立市で、主として横浜で上演会が行われるそうです。その予行演習を兼ねたランチタイムコンサートだった模様。
実行委員会のブログの紹介がありました。日程等について詳細はコチラ。明日あさっては大正大学で入場無料のレクチャーとデモンストレーションがあるそうです。きっとこちらのほうがもっと詳しくポテヒを知ることができると思います。
上演中の写真撮影は禁止でしたが(それでも撮る人たちはいた!)、上演後はご自由に・・・ということに。
布袋戯は福建省からの移民たちがアジア各地に広めた人形劇の形態ですが、国によって、または地域によって様々な展開をして、そして一時は停滞や弾圧などもあったり、とアジアにおける「中国系住民」の生き方も反映するような時の流れのなかで継続されてきた芸能です。
・・・ということは、3度の台北訪問でわかっていたのですが、今回、台湾とインドネシアの二つの国のを一度に見ることができて、頭でわかっていたことの一部がもっと具体的な感じでわかった気がします。
写真右が台湾の、左がインドネシアの舞台です。
どちらも凝ったつくりであることは間違いありませんけれど、大きさが若干、そして高さがかなり違います。
裏に回ってみると、二つの違いがもっとわかるかも!
こちらはインドネシア側。
人形劇も伴奏の音楽も舞台裏にいます。
インドネシアもいろんな楽器を使うのですね!
こちらは台湾側。楽器は舞台の見える位置で演奏していました。
非情に機能的なのですよ!
正直言うと、最初に見たときに「これ、アジア的な収納ではないなあ」と思いました。
なんというのかな、ドイツっぽいというか・・・。
ね?何となくドイツっぽいでしょう?
もっといっちゃえば、IKEAっぽいというか(笑)。
この台湾の劇団の現在のオーナーはオランダ人なのです。きっと、彼が導入したシステムだと思うのです!鑑賞中、私の斜め前に1人のドイツ人っぽい大柄な男性が座っていたのですが、その人がオーナーさんだったみたい!
楽器はこういうものを使います。
チターじゃありませんよ!
さて、バックヤードの写真を撮っている時に、人形使いの方と少し英語で話す機会がありました。
このような伝統的な人形劇を台北で見るのはどうしたらよいか?と質問したのです。だって、年に数回ぐらいしか公演がないようなんですもん!私も2009年秋にこの台原偶戯団の入っている博物館に見学に行きましたけれど、その時見たのは、人形劇というよりも・・・。
すると、今は若者はこのような人形劇に関心は薄いし、人形使いのプロは高齢(たとえば彼の師匠は80代)。
なかなか上演の機会がなくて残念だよ、と。
ということで、インターネットで上演情報をチェックしてから渡台してね!とのことです。
そして、彼が「台北はこの大きさの舞台だけれど、台湾南部はもっと大きな舞台になるからね!」と。両方見てみたいなあ~。
ほんと、偶然のことでしたけど、良い体験ができました!
ああ、いつか、本場で見てみたい~!
ただし、台湾やインドネシアで見るとしたら、あらすじをきちんとわかってないといけないな~とも思いました。うーん、中国の古典文学も読まなくちゃいけないかも?!
そうそう、梁山伯の話って、ちょびっとだけど「成均館スキャンダル」に通じるものがある、と思いました。学問をした男装した女性と同級生とのラブストーリーだし!。日本でも近年は男装した女性の高校生活モノがあったようですが(←基本的に民放は見ないので)、日本の古典文学の世界で「学問をしたい女性」を描いたものってあるかしら?やっぱり韓国は中国文化圏の影響にあるのですね~。
それとも、日本の寺子屋文化がこのようなストーリーを作り出すに至らなかったのかしら。
by eastwind-335
| 2014-09-17 17:56
| 日常
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