人気ブログランキング | 話題のタグを見る

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ

*今年中に、なんとか、夏の旅行記を終わらせねば、と思ってマス。前回の話はコチラです*
カウナス最後の朝。

何時の電車で次の街へ行くのか?朝ごはんは何時に別のホテルに食べに行くのか?午前中は観光をするという話になってるけどどこへ行くのか?
頭の中の疑問はいっぱいなのに、尋ねても尋ねても家人は「うるさいなあ、ゆっくり寝させてよ」と。
まだ見終わってない街。お店だって見てみたい・・・。
家人は私がキレる寸前に起きました。が、ホテルのレストランにはなーんにもなく・・・。食べ物だけでなく飲み物さえも!コーヒーのポットを振りましたが、一滴も入ってませんでした。レストランの人たちも唖然としてましたが、すっごくデカい人たちがお皿に山盛りにして食べてるのを見ながら、私たちは気長に待って、急いでご飯を食べて(写真すら取らなかった!)旧市街の観光に。

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21345955.jpg朝のミサは終わっているとはいえ観光には早い時間なのに、人々が教会に集まってきます。お友達同士の人とか花束を持っている人とか。

「なんでお花を持ってるの?」と尋ねると(←好奇心丸出し)、友達の結婚式だとか。
とはいえ、教会は貸切というわけではなく、普通の人たちも入っていくので、私たちも後ろに続きました。

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21354692.jpg
なんか、70年代のアメリカ映画の結婚式に花嫁が着用していたような、割とレトロな感じのドレス。
もっと、胸バーン、腕ドーンな感じが多いのかと思ってましたけれど、この花嫁さんの性格なのかな?

日本の「キリスト教式結婚式」じゃなくて、本当に神さまに祝福されるための結婚式って、こういう感じなのね~と二人で遠くの席からじっと眺めていました。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21361821.jpg神父が入場の時からずっとついていてくれるんですよ。

お幸せに!!
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21371540.jpg


旧市街のメイン通りの多くはまだ開店前の時間帯。
そんな中を横一列になって歩く男子たち。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_2138663.jpg

この国は本当に横一列になって歩く人が多かった!海外ドラマを見てるようでしたよ!
ところで、この通りのお店は1軒たりとも同じような作りになっていないのです。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21502618.jpg

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21384123.jpgお土産屋さんはシャガール風の絵で囲まれていたり。閉まっていて残念!

おばあちゃんたちが経営している民族衣装や手工芸品の多いお店はもうやっていました。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21394129.jpgいかにも、な、大量生産品はないのです。お友達へのお土産はここで揃えてしまいました。


私は本当は、ユダヤ人のゲットーがあったところへ行きたかったのですが、家人は川向こうにあるケーブルカーに乗りたいと。朝いちばんに一人で出かけてきたらよかったかな、とチラと思わなくもありませんが、カウナス最後の日に夫婦の意見が合わないのもサミシイ思い出になってしまうと、今回は譲ることにしました。





私たち夫婦は、ケーブルカーに乗ることが結構あるんです。だから、今回のケーブルカー乗車も、お約束といえばお約束。
「川を越えるのは一緒なんだし」と家人。
川の方向へ向かうと、屋根の上に変わったものがある通りへ出ました。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21485283.jpg

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_21491552.jpgおお、博士が身に付ける帽子では?


傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_4151726.jpgどうもここにも大学があるようです。カウナスって学園都市なのかもしれませんね。


橋へ通じる細い通路を経て橋の上に向かいます。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_4161962.jpg
カウナスはどこも美しい作りの街ですが、ここにきて、ちょっと臭かったり(粗相をしたままいなくなる人が多いのでしょう)、通路ほかにいたずら書きがあったりして、これまで見てきたイメージとは違いました。明暗の「暗」とまでは言いませんが、家人が7年前にこの国を訪れたときには、このような感じのところが何か所もあった、とのこと。

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_4171475.jpg橋の脚にも世界共通といえるようないたずら書きが。どうやってあそこまで行ったのかしらん?

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_4265252.jpgこの橋ができた年代を見ると、ソ連との関係が伺え、やや微妙な気持ちも。


でも、全体には「絵のように」愛らしい街並みが目の前を広がります。
これなんて、ユニーク!
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_420571.jpg

日本でこんなことしたら「子供っぽい」と思えるはずですが、なんだろう、この国だと、白と黒のバランスがいいからなのか、アートになるのです!教会が横にあるようですから、教育施設なのかなあ?
何の予備知識もないままに来た国でしたが、壁画がこんなに気になろうとは!(笑)。

ケーブルカーはお休みの時間帯。階段でも十分に上に向かえるので、せっせと歩きます。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_1502380.jpg

登りつくとそこは学校だったのですが、学校でも「音楽学校」のようです。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_14591832.jpg


傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_1505557.jpgこういう立体オブジェがあったり。もっとこの国の民俗学を知りたい、という気持ちになりました。

上のオブジェの向こうにあるのが旧市街の風景。橋を渡りきった時も見ましたが、高さを変えてみるとまたイメージが違います。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15155195.jpg

再び旧市街に戻り、初めての道を歩きます。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15291737.jpgお、ギムナジウムだ!

先生たちとどこかに出かける生徒たち。この国は制服があるみたいです。
ここ、イエズス会の修道会の裏にあるのですが、この綴りが「イエズス」と読めるような気がするのは私だけでしょうか?
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_1531464.jpg

このギムナジウムの庭がこれまたステキでして!壁のくぼみで生徒たちの語らう姿にああ、青春!って感じになった私です。やっぱり修道会のギムナジウムかも・・・。手前の木も気になります。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15342133.jpg

真ん中の木は、単なる木じゃないんですよ!とくとご覧あれ!
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15364560.jpg

こんな素敵なところで勉強できるギムナジウム生がとーってもうらやましいです!
このギムナジウムの隣は、これまた観光名所であるベルクーナス(雷神)の家。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_1539388.jpg

郷土博物館にも行ってみました。ここも、もともと修道会の建物の一つだったようです。
19世紀末から20世紀はじめのカウナスの市民生活をテーマにした展示をしていました。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15395099.jpg当時の帽子などを実際に身に付けられる体験コーナーもありました。
私も被ってみました。
頭の大きさが違うので仕方ないのですが、収まりが悪いこと悪いこと。

家人が写真を撮ってくれたものの、「うーん」と言ってあらぬ方を向いてました(涙)。ま、よく言えば、NHKの歴史モノの再現ドラマによくある「鹿鳴館時代に洋装した日本人」みたいな感じになりました。つまり「ちんちくりん」(笑)。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15405697.jpgこれなんて、今でも十分着られますよね!

ミシンが置いてある部屋もあったり。日本も同じころに家庭にミシンが入ったのですよね。
傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15422595.jpg1階にある現代芸術家たちの展示を見たり(線の太い作品が多い気がします)

傘の国、雨の国(21)川を越えて行こうよ_a0094449_15431765.jpgローマ法王ヨハネパウロ2世がいらした時に使った帽子を見たり・・・。彼の来訪がどれだけ国民を遊戯づけたかがわかる、リトアニアとローマカソリックの関係が伺えます。

ホテルに戻って、駅へ向かいます。
by eastwind-335 | 2013-12-15 15:46 | 旅の思い出13緊張の後のお楽しみ | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


by eastwind-335