日本から入った韓国の食べ物

再放送がなくなってしまったKBS-Worldのドキュメンタリー「韓国人の食卓」。どこの国の料理番組も私は好きなのですが、この番組は特に食材の歴史や、その土地土地での調理などが詳しくて、一生行くことがないだろう地方のところのさえ興味深く観てしまいます。

今週は無事に予約録画を手配できました。
今週は「日本の食文化の影響」を中心とした話。本国ではどうも3月1日前後に放映されたもののようです。

このごろ私が練習を重ねているキンパッの中身でもあった練り物オムク(韓国オデン)。これも実は日本からの食文化の名残。現在はおやつに(「オデン」として)食べているけれど、司会者いわく「自分達が若いころは主食だった」とのこと。

アンパンも日本から。韓国のパン屋さんのいくつかは、植民地時代に日本人が経営していたものを受け継いだようですね。最近の日本ではあまりみかけないようなホームメード感あふれる並べ方で(うちの近所でみかけないだけ?)美味しそうに見えました。
韓国ではパン屋にお餅も売っている、ということでその謎に迫ってました。

お餅も日本からの様子?お正月のお供え餅を丁寧にそして正式にお供えしている日本人宅の様子を映していました。我が家なんて、お餅はあまり好きじゃないので、パック入りの小さなものを備えているだけ(鏡開きだって忘れることがしばしば)。自国の文化ながらよーく見ちゃいました(笑)。

アンパンもお餅も甘いもの、ということで戦前は日本でもお餅は「お菓子屋」で売っていたそうです。「お菓子屋」といっても日本でいうところの「和菓子屋」さんですよね、たぶん。

醤油も日本式(倭醤油と字幕では出ていました)が植民地時代に入ってきたけれど、日本の醤油は麹を使って工場で作るもの、韓国(朝鮮)のものは黴を用いて発酵させるもの。機械式が主流になっているそうですが、それでもまだ家によっては手作りなんだそうですよ!日本国内だって、場所によって醤油の味は違うんだって、紹介してほしかったな~。
次のソウル旅行で「手作り醤油」を購入できるお店があったら少量でいいので買ってみたいです。どんな味がするのかしら。(って、日本でもキッコーマンのしか買わない、地方特産の味もしらないのに・・・)。

実家ではほとんど使ってなかった「味の素」も紹介されていました。赤い小さな缶はあったように思いましたけれど、湿気て固くなってしまっていたような・・・。うちの父が味の素をなめると頭がよくなると言われて飽きるほど舐めさせられた、独身時代、おかず代わりにご飯にふりかけた、と思い出話をすると、母が「その成れの果てがパパですから、嘘だってわかるでしょ?」と混ぜ返す、そんな食卓での思い出があります。母は「化学調味料はね~」と言っていたのも思い出します。そのかわり両親が瀬戸内出身の我が家はいりこ出汁でしたよ~。
朝鮮で味の素が流行ったのは、冷麺屋さんに売り込んだからなんだとか。たしかに、ここは出汁が必要ですもんね~。
いま、私達が、ロッテマートで「ダシダ」(粉末牛肉出汁)を買ってわかめスープを作るのと同じようなものでしょうか。

それから、明太子。これは私も30歳近くになって知ったのですが、辛子明太子は韓国の食べ物ではない!このことも番組で取り上げられていました。え?日本では明太子の卵焼きもあるの~?と番組を見てびっくり。

「シンソンロ」は韓国、日本ともに人気のメニュー。キム・オヒョンさんと言う方(両班の子孫)が家門で食べた正式の作り方と紹介されていました。へーへーへー・・・と。清代に入ってきた調理器具なのね~。ネパールにあるチベット料理屋で食べた鍋も真ん中が開いているドーナツ型の鍋でした。江戸時代の日本に長崎経由でこの道具が入ってこなかったのはどうしてなんでしょうね・・・。

さて、番組自体は植民地時代のことが中心でしたので、日本への恨みつらみ(略奪)は当然番組の全体に流れているわけで、観ている立場としては複雑な思いです。それまで、食べてきた物の良い物は日本軍に持っていかれた恨み、考えるだけで深く重いものを感じます。
今回の番組では、(韓国側の)料理専門家の取材は断られてしまったそうです。確かに出てくる人たちは一般の人たちでした。日本の食文化の(一方的な)流入とそれによって韓国料理が変容した部分があることについて語りたくないと言う人が多いそうです。でも、日本じゃいまや、韓国関係の番組は高視聴率を上げているし、チェーン店もあるぐらいだし、と日本の韓国料理の受容についても司会者が紹介していました。
そんな、植民地時代から現代までの食文化の変化、食文化を支える食材の歴史の果てを、いま、私達が観光客となって、ソウルでも新大久保でも赤坂でもガイドブック片手に「ここが美味しい」「あそこが安い」と言って食べ歩いているんですよね。

自分の生まれ育った国ではないところの料理、という好奇心で、訪れる国々の食事を楽しむ私ですが、心していただかねば、とこの番組を見るとつい思ってしまいます。
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Commented by olive oyle at 2012-05-07 10:10 x
アナウンサーは「オムク」と言うのですよね確か。日本文化をやむをえず受容してきた韓国の人にとってこれを「オデン」と言ってしまうのは大変くやしいことなんだと思います。
Commented by eastwind-335 at 2012-05-11 04:37
olive oyleさん、こんにちは
お返事遅くなってすみません。
市場を歩いていると、オバちゃんに「オデンあるよ」と日本語で呼び掛けられます。でも、韓国でオデンを食べたことがない私・・・。
アナウンサーには日本がらみのNGワードがたくさんありそうですよね。
韓国のドラマで、密談のようなシーンによく日本料理店がよく使われます。多分意味するところがあるんだろうなと思うと、気になってしまいます。
by eastwind-335 | 2012-05-03 11:09 | 料理 | Trackback | Comments(2)

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