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さようなら、なつかしい思い

毎朝楽しみにしていたモルゲンターク新聞朝刊小説が終わってしまいました。
途中主人公たちの行動に、「げげ、これは(私が人生で一度もしたことがない、する気もない)ロールプレイングゲーム?」と思うこともあり、しばらく離れていたこともありましたが、ふと、また戻り・・・。

戻るきっかけになったのは、前にも書きましたが「ああ、この作家(川上弘美さん)は石井桃子さんの本を読んで大きくなったにちがいない」と思ったからです。
そして、ああこの作家はきっとドリトル先生シリーズも好きだったはずだ、と思ったり。
ああ、きっと、指輪物語だけじゃなくて「ホビットの冒険」も読んだはず。
ひょっとしたら『小さなモモちゃん』シリーズも?
この人の作品から、いろいろな物語を思い出します。真似じゃなくて、にじみ出てしまう、そういうもの。

一番懐かしく思い出すのは『ノンちゃん雲に乗る』。昨日の朝刊に載っていた最終回の終わり方も、まさにそんな感じでした。さしえもとってもよかった!ホント、『ノンちゃん』の本のようでした。
やっぱり、この小説は21世紀の『ノンちゃん雲に乗る』だなあ~。
新聞小説は連載が終わったら作家がその作品について記事を寄せます。どんな文章になるのか、とっても楽しみ。
本になったら買おうと思います。

彼女の作品はドラマ化されるほどなので、名前だけは知っていました。そのうちKunelで短編読み切りを読むようになりましたが、別の作品まで手を伸ばす、そういう気持ちになることはありませんでした。ところが、今回の『七夜物語』は舞台になった時代が1970年代だからでしょうか。読み進めるうちに私はさよや仄田くんと同い年なのだとわかりました。彼らの言動の一つ一つに自分の子供時代を思い出す、ただただ、懐かしく読んだ、不思議な小説でした。
最終回の挿絵は原稿用紙と万年筆の乗った机。最終回は今から過去を回想しているところなのだけれど、パソコンや最近はやりの情報端末じゃなくて。私も物を書くときには紙にペンなので。あれがパソコンの絵だったら興ざめしているところでした。でも、そうよね、さよのような子が大人になっても、きっと色々なことをノートに書いているのはわかっていたはずなのに、あの挿絵でホッとした私です。
by eastwind-335 | 2011-05-06 20:26 | 日常 | Trackback | Comments(0)

東風のささやかな毎日のささやかな記録


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